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問題23|第22回 精神保健福祉士 国家試験 ③精神保健福祉相談援助の基盤

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題 23 ソーシャルワークの理論の発展に貢献した人物とそのアプローチに関する次の記述のうち,適切なものを 1 つ選びなさい。

  1. カプラン(Caplan, G.)は,ソーシャルワークに生態学的な視点を導入し,その実践モデルをエコロジカルアプローチとした。
  2. ジャーメイン(Germain, C.)は,クライエントの心理的側面や生活史を重視し,診断主義アプローチを提唱した。
  3. トール(Towle, C.)は,家族療法の各流派の知見を統合し,多元的な家族中心アプローチを構築した。
  4. トーマス(Thomas, E.)は,学習理論の応用に基づく多様な行動変容の方法を整理し,行動変容アプローチとして確立した。
  5. ハートマン(Hartman, A.)は,危機の状況から効果的で早急に脱出することを目的とした危機介入アプローチの基礎を築いた。

設問について

ソーシャルワークの理論、実践アプローチと人名の問題。

理論と人名に関する問題は、社会福祉士の試験でも必出でしたが、私はどうもこの手の問題が苦手でなりません・・理論やアプローチを本当に活用できるレベルまで到達したら、屁でもないのだろうけど。

各選択肢について

選択肢1:カプラン(Caplan, G.)

カプラン(Caplan, G.)は、精神医学の領域に予防の概念を初めて取り入れた人。
第1次~第3次予防でそれぞれ以下の点に重点を置き、防止策を提示するだけでなく、幅広く総合的に捉える視点を重視。枠組み理論も提唱。

1次予防 精神障害の発生予防
2次予防 精神障害を発症した人の早期発見・早期治療
3次予防 精神障害者の社会復帰の促進・リハビリテーション

日本語で読める著作は、『予防精神医学』(1964)、『地域精神衛生の理論と実際』(1997)等。

ソーシャルワークに生態学的な視点を導入し,その実践モデルをエコロジカルアプローチとしたのは、ジャーメインやギッターマン。

選択肢2:ジャーメイン(Germain, C.)

前述の通り、ジャーメインはソーシャルワークに生態学的な視点を導入し,その実践モデルをエコロジカルアプローチとした人。生活モデルも提唱。
日本語で読める著作は、『エコロジカルソーシャルワーク―カレル・ジャーメイン名論文集』(1992)
「地域の質」の向上のための生態学的福祉哲学 : いのちを大切にする地域構造を目指して」(加藤、2019)も勉強になります。

クライエントの心理的側面や生活史を重視し,診断主義アプローチを提唱したのは、ホリス。

選択肢3:トール(Towle, C.)

トールは、リッチモンドの貧困者に対するケースワークを継承して、人間に共通の欲求充足を権利として求める公的扶助ケースワークを理論化した人。
日本語で読める著作は、『コモン・ヒューマン・ニーズ―社会福祉援助の基礎』(1990)。

家族療法の各流派の知見を統合して、多元的な家族中心アプローチを構築したのは、ハートマン。

選択肢4:トーマス(Thomas, E.)

トーマスは、学習理論の応用に基づく多様な行動変容の方法を整理し,行動変容アプローチとして確立した。
武田建「ソーシャルワークにおける 行動アプローチの台頭」(2010)

選択肢5:ハートマン(Hartman, A.)

ハートマンは前述の通り、家族中心アプローチを構築した人。

危機の状況から効果的で早急に脱出することを目的とした危機介入アプローチの基礎を築いたのは、前述のカプラン、およびリンデマン。

正答

正答:4(トーマス(Thomas, E.)は,学習理論の応用に基づく多様な行動変容の方法を整理し,行動変容アプローチとして確立した。)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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