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ヴィンゼン ―若き日のブラームスが過ごした場所|ブラームスをたどる旅

ヴィンゼンの地図

夜の労働で疲れてしまったブラームス少年を癒し、1848年以降の目覚ましい音楽活動のエネルギーを培ったのであろう特別な場所、ヴィンゼンについての記事です。

ブラームスが若き日に度々訪れたヴィンゼンでは、ブラームスを称えて?奇数の年に「ブラームスウィーク」が開催されています。

後年ブラームスは自然の豊かな場所を好んで訪れていますが、その契機はこのヴィンゼンでの滞在だったかもしれません。

目次

ブラームスが11歳の少年だった頃

ブラームスは、コッセル先生とマルクスセン先生のもとで充実した音楽教育を受けることができました。

が、ブラームスのパパ・ヤーコプさんの収入は十分とは言えず、ブラームス家の家計はカツカツ。11歳になる頃には外で働かざるを得なくなりました。

ダンスホールでのピアノ演奏では、一晩で2マルクを得たものの、育ち盛りの少年ブラームスは、夜の労働で心身ともに疲れきってしまったのでした。

ヴィンゼンに招かれて滞在すること度々

当時ヴィンゼンの町では、ブラームスパパヤーコプさんのお友達であるアードルフ・ギーゼマンさんが製紙工場を営んでいました。

ギーゼマンさんは音楽愛好家で、ブラームス少年の健康を気遣って、ヴィンゼンに招待したのです。

その招待を受け、ブラームスが初めてヴィンゼンを訪れたのは1846年。翌1847年も5月から秋までヴィンゼンに滞在しています。

ギーゼマンさんの歌の伴奏、彼の娘エリーゼ(愛称はリースヒェン)にピアノのレッスンを行いましたが、素晴らしい自然環境の中で心身の保養ができたのでした。

もっとも、ヴィンゼンでの滞在中もマルクスセン先生のレッスンは継続して受けていて、ブラームスは毎週ハンブルクに戻っていました。

今なら、ハンブルク中央駅からヴィンゼンまで電車で20分あまりで着きますが、当時はどうしていたのでしょうね。

ちなみに距離は30km以上。
歩くと6時間以上かかります。

なお、ギーゼマンさんの娘エリーゼとの親交はその後長きにわたって続き(接触は途絶えたとする説もある)、ブラームスは老年に至ってからギーゼマン家への恩返し的なことをしています。

ヴィンゼンでは合唱団を指揮・指導

ブラームスは、ヴィンゼンで男声合唱団の指導もして、この合唱団のための作曲もしています。

ギーゼマンさんがブラームスの音楽の才能を高く評価して、合唱団の指揮者に推薦したからです。

この時の合唱音楽との出会いが、その後ブラームスが合唱音楽に深く関心を寄せるきっかけとなったとされています。

ヴィンゼンを度々訪れては音楽活動

ブラームスは、初めてヴィンゼンを訪れた1846年の翌年以降も度々訪れています。

1851年には男声四重唱のための「ヴィンゼンとの別れ」という作品を作曲しましたが、楽譜は残念ながら行方不明。

当時これを歌った人のおうちに残っていたりしないんですかね。

ヴィンゼンでは、アマチュア音楽家ブルーメと親交を持つこともありました。

ヴィンゼンからハンブルクに戻ると演奏会に独奏ピアニストとして出演したりといった活動も始めたりして、ヴィンゼンでの滞在が彼に音楽家としてのエネルギーを与えていたのかもしれません。

1848&1849年は重要な年

1848年にはヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムの存在を初めて知ります。

1848年3月、ヨガヒムはハンブルクのフィルハーモニー協会の演奏でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を演奏し、当時もうすぐ15歳になろうとしていたブラームスはヨガヒムの演奏とベートーヴェンの作品に感銘を受けたのでした。

ヴィンゼンからハンブルクに戻ったブラームスは、マルクスセン先生の後援を得て、1848年から1849年にかけて演奏会を開催します。

音楽家としての才能と将来性が、新聞でも高く評価されたのでした。

Brahms-Freundeskreis Winsen e.V.

Brahms-Freundeskreis Winsen e.V.(2011年に設立されたブラームスの友達の輪的な任意団体らしい)のウェブサイトを見ると、これは個人宅なのか?よくわかりません。

航空写真を見ると、個人宅にしては大きいような・・

何があるんでしょうね。

行くなら奇数年の、ブラームスウィーク中(2019年なら8月末から9月初旬にかけて)が楽しそうです。若い人なら15ユーロ~私のような年寄りでも20ユーロ、最高でも25ユーロくらいでブラームス三昧!

所在地

Mühlenstraße 18, 21423 Winsen (Luhe)?

地図

Winsen (Luhe)

福井 – 極東のヴィンゼンの姉妹都市

ヴィンゼン市のパートナー都市
ヴィンゼン市ホームページ

福井県がヴィンゼン市の姉妹都市なんだそうです。
福井市ではないのか?よくわかりません。

ニーダーザクセン州ハールブルクにある、人口 3万4千人あまりの小都市。

Winsen (Luhe)|Wikipedia

ヴィンゼン泊でブラームスウィークを満喫

ブラームスウィークはその名の通り、一週間やるようです。

例えば2019年だと、

  • 8月31日(土)
  • 9月1日(日)
  • 9月6日(金)
  • 9月7日(土)
  • 9月8日(日)

の毎晩19時からコンサートがあります。

ブラームスが少年時代に過ごしたヴィンゼンに丸々一週間滞在して、昼間は散策&夜はコンサート、というヴィンゼン満喫の旅も楽しそうです。

ヴィンゼンのホテル

ヴィンゼンは小さな町なので、ホテルはあまりありません。

Booking.comでヴィンゼンのホテルを見てみると、この記事執筆時点で10ホテルの登録がありました。

より安く泊まるなら、多くの予約サイトを比較できるHotelsCombinedがおすすめです。


Airbndbでヴィンゼンに泊まる

AirbnbでWinsenの宿泊先を見つけよう

Winsenで検索しても、ハンブルクも含めて広範囲の宿が表示されるので要注意ですが、やっぱり安いですね。魅力的です。

参考

Brahms-Freundeskreis Winsen e.V.

Free Map of Winsen (Luhe)

ブラームスについての参考文献、ウェブサイトはこちら⇒

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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