レポート課題 社会福祉士養成課程

社会福祉士学習の記録|レポート(10) 第3回(1)『現代社会と福祉』(b) 日本の戦後社会福祉政策の展開の整理と社会福祉基礎構造改革

レポート課題に取り組むカエルのイラスト

【この記事は書きかけです】

こんにちは、ブジカエルです。

2019年より就労移行支援事業所で支援員として勤務し、福祉の仕事の素晴らしさにすっかり感化されました。福祉についてもっと理解したいし、支援の幅を広げたく、社会福祉士の資格を取得することにしました。

その学習の記録です。

この記事は、社会福祉士養成課程(通信)の10番目のレポート(「現代社会と福祉」という科目の2つ目のレポート)に関することをまとめたものです。

以下の記事にまとめた手順に沿ってレポートを作成する準備を進めました。

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レポートは2択

レポートの課題は、以下の2つから選べました。

(a) 福祉の選別主義と普遍主義について、ナショナル・ミニマムの考え方を踏まえて論述しなさい。

(b) 日本の戦後社会福祉政策の展開について整理し、社会福祉基礎構造改革について論述しなさい。

比較して簡単そうに思えた(b)にしました。

レポート作成の手順

毎度恒例、「社会福祉士養成通信課程で提出するレポートとその作成方法について【土台=基礎編】」の「レポート作成の手順」に沿って作業を行っていきます。

テーマ分析

日本の戦後社会福祉政策の展開について整理し、社会福祉基礎構造改革について論述する、という課題が、どのような内容を期待して設定されたのかを考えます。

第1回提出分の解説を踏まえて、課題にもう少し言葉を足すと、

  • 戦後、社会福祉基礎構造改革に至るまでの経緯、歴史を理解する
  • 日本の社会福祉制度の大転換が行われた社会福祉基礎構造改革について理解する
  • 現在の社会福祉政策・制度の中で社会福祉士としてどう相談援助していくのか、自分の考えを述べる

ということが求められているのだろうと思います。

材料を集める

レポートを書くにあたって必要な材料を集めます。

学校指定のテキストの中や、テキストに出てきた資料から主に材料を探します。

「現在社会と福祉」の前回のレポートと同じ先生がご担当かどうかはわかりませんが、前回は解説の中で「評価の高いレポートは、テキストの内容をしっかり理解しているレポートである。テキストの内容をベースに考えてもらいたい。」と記されていたので、テキストの内容はしっかり押さえます。

次項にまとめます。

材料を集める

日本の戦後社会福祉政策の展開

終戦直後

  • 対策の中心は低所得者層で、主に救貧対策
  • 福祉三法制定
  • 社会福祉の共通基盤の整備

この時期は、戦後の混乱期における緊急対策としての位置づけで、生活保護中心の政策が展開された。絶対的貧困の中、失業・食料不足・住宅難・悪性インフレーション等の問題が山積し、生活困窮者が多く存在していた。また、戦災孤児をはじめとする子どもたちの保護が大きな課題であり、1947年(昭和22)には福祉諸法の先駆けとして児童福祉法が制定され、児童相談所の設置や児童福祉施設の整備などが定められた。戦後すぐに公布・施行となっていた生活保護法、1949年(昭和24)の身体障害者福祉法とあわせて「福祉三法」といわれた。

旧生活保護法は1950年(昭和25)に全面改正され、「4原理4原則」を柱とする現在の生活保護法が施行された。

1951年には社会福祉事業法が施行され、福祉事務所や社会福祉法人等、社会福祉事業に関する基本事項等、社会福祉の共通基盤の整備が定められた。

主な出来事

  • 1946年 旧生活保護法施行(翌年施行の憲法に抵触するための改正)
  • 1947年 児童福祉法成立
  • 1949年 身体障害者福祉法制定
  • 1950年 現行生活保護法施行
  • 1951年 社会福祉事業法

1960~1970年代(昭和30~50年代) 経済復興の中で

  • 救貧対策から防貧対策へ
  • 福祉三法から福祉六法へ
  • 皆保険、皆年金

高度経済成長や生活水準の向上を背景に、終戦直後の救貧対策から、一般国民のニーズを中心とした防貧対策へと移行した時期。

急速な経済成長により、産業構造の変化に伴い人口が都市部へ集中し、就労や家族形態が変化して家族やコミュニティで対応しきれない問題が数多く発生。これらを背景に福祉ニーズが急速に拡大した。

戦後の混乱から立ち直りを見せる中で、全国民をカバーする社会保障制度の確立を求める声が高まり、病気にかかった場合の医療費保障や老後の所得保障等などが確保されることになった。(国民皆保険・皆年金の実現)

これを受けて国は1971年(昭和46)福祉施設の緊急整備五ヵ年計画を策定、量的整備を図るとともに施設種類の細分化により専門性の向上を図った。

国は社会福祉六法を制定して福祉政策の充実を図り、年金や健康保険では皆年金、皆保険を導入。

朝日訴訟で社会福祉に対する社会の関心も高まった。

主な出来事

  • 1960年 精神薄弱者福祉法制定
  • 1961年 国民皆保険・皆年金体制の整備
  • 1964年 母子福祉法
  • 1963年 老人福祉法
  • 1971年 社会福祉施設緊急整備5カ年計画開始
  • 1972年 児童扶養手当法
  • 1973年 福祉元年(社会保障長期計画のスローガン「成長から福祉へ」)
    社会保障関係費の予算増大
    例:
    ・70歳以上の高齢者の医療費に公費負担導入
    ・厚生年金法・国民年金法改正で物価スライド制導入

1973年、高福祉の機運は高まったが、年末に石油危機によるインフレ深刻化で不況に見舞われ政府は歳入不足に・・。

朝日訴訟

生活保護法に基づく保護基準が憲法第25条の健康で文化的な最低生活を保障しているか否かで国と争った訴訟。 1960年一審判決では原告朝日茂さん〔1913-1964〕勝訴。

1980年代 社会福祉制度の見直し

1973年にオイルショックが起こり日本の高度経済成長は終わったが、国は経済成長を前提とした財政運営を続け、国債発行残高は上昇し続けた。そのため1980年代は財政再建が政策の柱となり、臨時行政調査会によって「行政改革」がまとめられ、社会福祉は歳出の削減が行われることとなった。

この時期の社会福祉制度の見直しは、福祉財政削減による国の財政負担軽減を目的としていたが、社会福祉が低所得者層のような社会的弱者のみを対象としたものではなく、保育や介護に対する一般的ニーズへの対応も行われた。

そのため所得が高い人のサービス利用が可能となり、社会福祉サービスに対するスティグマが低下したという一面もある。また社会福祉サービスの対象者の拡大により、国民の意識の変化が促され、社会福祉基礎構造改革へとつながった。

  • 1979年 新経済社会7カ年計画策定
    個人の自助努力、家庭や近隣・地域社会などの連帯を基礎として、適正な公的福祉を重点的に保障する「日本型福祉社会」提唱
  • 1981年~1983年 第2次臨時行政調査会「増税なき財政再建」で「活力ある福祉社会の実現」を提言
  • 1983年 老人保健制度創設、老人医療費の一部負担開始
  • 1986年 福祉施設の措置費などで国庫負担率の引き下げ
    例:生活保護費 5分の4→4分の3へ
  • 1980年 特別養護老人ホームでの費用徴収開始
  • 1980年代後半 福祉多元主義の始まり
  • 1986年 障碍者福祉施設で費用徴収開始
  • 1986年 同法改正 老人保健施設創設、社会的入院の解消を目指す

1980年代後半には、住民参加型福祉サービスが増え始め、有償ボランティアが盛んになり、生活協同組合や農業協同組合などが在宅福祉サービスを開始するなど、社会福祉サービスの供給の多元化が始まった。福祉サービスの提供は措置制度を中心とした仕組みだったため株式会社等営利法人の参入はほとんどなかった。

  • 1982年 障害者対策に関する長期計画

1981年「国際障害者年」、1982年「障害者に関する世界行動計画」の策定という国際動向に合わせて出された。

1990年代 社会福祉の「計画化」

  • 1989年 高齢者保健福祉推進十か年計画(ゴールドプラン)
  • 1990年 社会福祉関係八法改正

これらにより、都道府県および市町村に老人保健福祉計画の策定が義務化。

福祉関係八法改正とは

1990年(平成2)に行われた福祉関係の8つの法律の改正。

老人福祉法等の一部を改正する法律(平成2年法律58号)が制定され、この法律により、老人福祉法、身体障害者福祉法、精神薄弱者福祉法、児童福祉法、母子及び寡婦福祉法、社会福祉事業法、老人保健法、社会福祉・医療事業団法、の八つの福祉関係法が一部改正された。

市町村の役割を重視した福祉サービス、福祉供給システム多元化の観点から行われた改正で、福祉各法への在宅福祉サービスの位置付け、老人および身体障害者の入所措置権の町村移譲(福祉事務所のない町村の役割強化)、市町村・都道府県への老人保健福祉計画策定の義務付け、等を改正内容としている。

少子高齢化が現実のこととなり、様々な改革が行われることになった。

1989年(平成元)は消費税導入の年で、ゴールドプランでは消費税導入の趣旨を踏まえて特別養護老人ホームやホームヘルプサービス、ショートステイ、デイサービスの整備目標値が示された。しかし目標値の根拠は乏しく見直しが行われ、1994年(平成6)には「新ゴールドプラン」が出された。

  • 1993年 障害者対策に関する新長期計画

障害者プランは重点施策実施計画という位置づけ。

社会福祉基礎構造改革

  • 1997年(平成9) 社会福祉事業等のあり方に関する検討会設置
  • 1997年(平成9) 児童福祉法改正による保育所の選択利用方式導入
  • 1998年(平成10) 中央社会福祉審議会から出されていた意見を受け、措置制度から契約制度に転換
  • 2000年(平成12) 社会福祉法成立(社会福祉事業法改正)

以下もこの流れに沿うもの。

  • 2000年(平成12) 介護保険施行(1997年成立)
  • 2006年(平成18) 障害者自立支援法(障害者総合支援法)の

趣旨
・表向き:増大・多様化が見込まれる国民の福祉需要に対応するため見直し
・本音:少子高齢社会の進展に伴う社会福祉の支出増大の抑制

目的
○利用者本位の社会福祉制度の実現
・福祉サービス利用者がサービスを選択できる仕組みの確立
・福祉サービス利用者を保護する仕組みの制度化
○時代の要請に応える福祉サービスの充実
・社会福祉法人の運営の弾力化
・盲導犬訓練施設、手話通訳事業等の福祉サービスの制度化
・小規模作業所の社会福祉法人設立の促進

社会福祉基礎構造改革によって、高齢者介護は介護保険制度で、障害者福祉は支援費制度として事業者や施設と契約し利用することとなった。

これにより利用者はサービスを選ぶことができるようになり、事業者と対等な関係になると考えられたが、社会福祉サービスの利用者は判断能力が十分でないなど社会的弱者である場合が多く、またサービスに関する情報を十分に得ていないなど、専門職との間で情報の非対称性が存在する。そのため利用者を保護する仕組みとして「日常生活自立支援事業(旧地域福祉権利擁護事業)」「苦情解決制度」が創設された。

主なポイント

  • 措置制度の利用制度化(契約制度化)
  • 利用者保護のための制度創設
  • 規制緩和
  • 地域福祉

措置制度(行政処)として決定されていた社会福祉サービスは民民の契約となり、利用者を守る仕組みも民間団体である社会福祉協議会が行うこととなった。行政が果たす主な役割は、現在サービスの給付決定と事業者・施設の指定監督が主なものである。

社会福祉基礎構造改革の基本的方向

  1. サービス利用者と提供者の対等な関係の確立
  2. 個人の多様な需要への地域での総合的な支援
  3. 幅広い需要に応える多様な主体の参入促進
  4. 信頼と納得が得られるサービスの質と効率性の向上
  5. 情報公開等による事業運営の透明性の確保
  6. 増大する費用の公平かつ公正な負担
  7. 住民の積極的な参加による福祉の文化の創造

現代

現代の社会福祉も、基本的には社会福祉基礎構造改革に示された基本的方向の上にある。

I 改革の必要性

○ 今、時代の大きな転換期を迎えている。少子・高齢化や国際化の進展、低成長経済への移行をはじめとする構造変化は、戦後において築き上げられた我が国の社会・経済構造全般にわたる変革を求めている。

(中略)

○ 今日、「幸せ」の意味も実に多様なものとなってきており、社会福祉に対する国民の意識も大きく変化している。少子・高齢化の進展、家庭機能の変化、障害者の自立と社会参加の進展に伴い、社会福祉制度についても、かつてのような限られた者の保護・救済にとどまらず、国民全体を対象として、その生活の安定を支える役割を果たしていくことが期待されている。

○ こうした期待に応えていくためには、社会・経済の構造変化に対応し、必要な福祉サービスを的確に提供できるよう、社会福祉の新たな枠組みを作り上げていく必要がある。

II 改革の理念

○ 成熟した社会においては、国民が自らの生活を自らの責任で営むことが基本となるが、生活上の様々な問題が発生し、自らの努力だけでは自立した生活を維持できなくなる場合がある。

○ これからの社会福祉の目的は、従来のような限られた者の保護・救済にとどまらず、国民全体を対象として、このような問題が発生した場合に社会連帯の考え方に立った支援を行い、個人が人としての尊厳をもって、家庭や地域の中で、障害の有無や年齢にかかわらず、その人らしい安心のある生活が送れるよう自立を支援することにある。

○ 社会福祉の基礎となるのは、他人を思いやり、お互いを支え、助け合おうとする精神である。その意味で、社会福祉を作り上げ、支えていくのは全ての国民であるということができる。

○ このような理念に基づく社会福祉を実現するためには、国及び地方公共団体に社会福祉を増進する責務があることを前提としつつ、次のような基本的方向に沿った改革を進める必要がある

つづく

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