この記事では、社会福祉士養成課程通信講座最後のレポート、2年次スクーリングのレポートの取り組みをまとめています。
A評価を得たレポートの実例つきです。
お忙しいでしょうから、ぜひ必要な個所に絞って見てくださいね。
1年次のスクーリングはオンライン学習で動画の市町が中心でしたが、今回は学校まで行くことになりました。
2月頃から、「コロナ感染の状況は考慮するけど、今度は動画じゃないよ!」といったアナウンスが学校からちょろちょろ来ていたので覚悟はしていましたが、久々に早起きして、混雑していつ電車に乗って都会に向かったのでした。
レポート課題
テーマは、「相談援助技術の応用と実践について」。
1学期次&2学期次で演習授業を受講し、授業を通じてさまざまな相談援助の知識・技術を学習したり、現場を疑似体験しました。
学習を通じて得た知識や技術、あるいは自身の役割の自覚などを、今後社会福祉士として現場で活躍するために、どのように応用し、実践に活かせばよいか、1,200字程度で述べなさい、というものです。
レポートを書く際の視点として、以下の項目が挙げられています。
- 自身の知識、技術、態度、等について、受講前(入学前)とどのように変わったか(あるいは変わらなかったか)、それはなぜか、などを受講感想を含めて考えてみる。
- 社会福祉士として活動するために、今後はどのような学習と実践を積めばよいか、演習授業と関連づけて考えてみる。
- 社会福祉士として活躍するには、自分に何が求められるのか、自身を整理してみる。
- 社会福祉士として今後の抱負、など。
テーマ分析
レポートを書く際の視点が細かく挙げられていたので、端折ります。
担当の先生は親切・・なのかな。
見当違いのレポートを読みたくないのか。
見当違いのレポートを書かせたら学生が気の毒だと思うのか。
或いは、このレポートは単なる科目のレポートというよりは、一年半に及ぶ養成課程全体の仕上げのレポートに該当するからか。
いずれにしても、課題の意図については、他の科目よりもはるかに把握しやすくて助かります。
材料を集め、考える
材料を集める
今回のレポート課題を分解、材料を集めます。
知識
受講前:無に等しい。
現在:だいぶん増えた。
受講を通して、というよりは、試験勉強をする中で。
技術
トライ&エラーの繰り返し。
他の職員、他の社会福祉士、支援者の技術を常に見て学び続けようと思います。
態度
あまり変化ないような・・
成長がないのか・・
どうなんだろう。。
社会福祉士として今後の抱負
- 法令順守、理念尊重
- 知識更新、技術磨き
- 連携、連携、連携、どこまでも連携。
A評価のレポート例
ご参考になれば幸いです。
完全コピペはダメですよ。
掲載するレポートの評価は以下の通りです。
点数 80点
総合評価 A
項目別評価では、
・課題の理解度 A
・論旨と構成 A
・自己の見解 A
以下、レポートです。
- 事例で学ぶということ
2学期次スクーリングでは、既に1年以上の蓄積があった上で、かつ対面での演習だったため、知識の現場での活かし方について消化が進んだと感じている。勤務先のみでは限界があるので、今後より多くの事例について書籍や研修で学び、利用者支援に活かしていきたい。
例えば「自己覚知」は、入学前は「何となくわかる」「概念としては知っている」状態だった。昨年のスクーリングでも、腑に落ちるところまでは達していなかった。2学期のスクーリングを通して、ようやくある程度消化できたと感じる。
「ストレングス」や「エンパワメント」、「生活モデル」等についても、入学前から知ってはいた。しかし、その知識を支援の中で意図的に用いるところまでは達していなかった。心理学理論や心理的支援、面接技術等と比べると、「自分で試しにやってみる」がしにくいのである。2学期次スクーリングで、事例を通してグループで話し合いながら取り組むことで、初めて得心が行ったように思う。
社会資源やエコマップ、ジェノグラムを書き出す作業も、有意義な訓練となった。勤務先では、さほど多くはなく入れ替わりもほとんどない利用者と深く関わることもあってか、エコマップ等は既存のもので間に合わせてきた。しかし、既存のものがあっても、自分の視点を入れて改めて検討し、書き出してみようと思った。 - 他の専門職者への尊敬と連携
グループワークでは、メンバーがそれぞれの分野で知識と経験を積んできていることがよくわかった。ワークの中で示される各メンバーの視点、知識や経験等から、日々意識を高く持って業務に取り組んでいるのであろうことが想像され、皆に尊敬に近い思いを抱いた。
グループワークや事例で他の専門職を知るにつれて、連携に対する見方を新たにした。自分や自分の所属する事業所、法人で抱え込むのではなく、他の機関と適切に連携して利用者の可能性を広げていきたいと思う。 - 学び続ける
今期スクーリング3日目に困難事例として示された野田市女児虐待死亡事件については、新聞等で知ってはいたものの、何も理解していなかったことが先生の解説でよくわかった。判断や対応の誤りによって支援対象者が亡くなってしまうこともあるという事実を前に、利用者支援に際しては、法律・制度も含めてソーシャルワークの関連知識を正しく認識していなければならないと、心に重く残った。
スクーリングの最中にしばしば思い出したのは、社会福祉士の資格取得を目指すきっかけとなった、支援のベースとなる知識がないゆえの行き詰まり感だ。ともすれば、試験合格のための勉強になりがちな日々の中、スクーリングは初心に返る良い機会となった。
社会福祉士の資格取得後も、法律・制度については都度更新し、新たな理論やモデル、技術、事例も積極的に学び続けて、利用者支援の幅を広げていきたい。それが、小さくは自分の勤務先の利用者や職員の、少し広げて地域の、欲を出して日本の、世界の、ウェルビーイングを高めていくことにつながるようにと願っている。
担当の先生からのコメント
担当の先生からは、以下の内容のコメントをいただきました。
- 今回の演習は、動画ではなく対面形式だったので、たくさんの気づきがあったのでは。
- 同じ目的を持つ仲間と意見を出し合ったり、様々な考えを聞くことができて、貴重な機会となったのでは、
- 演習では、具体的な事例を通して、相談援助をおこなううえで必要な知識や技術について、さらに理解を深められたのでは。
- 様々なメンバーの多角的な視点(他職種の意見)を聞くことは、新しい支援へとつながる可能性が広がるのでとても大切。
- たとえ異なる意見でも、他職種の意見を受け入れることで、調整役としての役割にも活かされる。
- 支援をおこなう際は、柔軟な対応も必要となっていきますが、テキストやレポート作成時に学ばれた理論や援助技術を確認し、基本に立ち返ることも忘れないように。