こんにちは、ブジカエルです。
この記事では、社会福祉士の生涯研修>基礎研修 II>実践事例演習Iの事前課題「理論を言語化する」の取り組み過程について書きます。
事前課題の内容
「基礎研修IIワークブック 18 ページ~21 ページ掲載の3つの事例を読み、社会福祉士を目指している学生に、「3つの事例それぞれについて、ソーシャルワーカーの機能と実践のために活用活用されているモデルやアプローチ」を説明するためのレジュメを作成する。
という内容の事前課題です。
留意点としては、
- レジュメは、3つの事例をA4用紙片面1枚から2枚で、配布用資料としてまとめる。
- 15 分で発表できるようにまとめる。
- レジュメの内容・作成方法は自由。
- 後日の集合研修で演習を行う際の資料となる。演習では6 名程度のグループを作り、グループの中で発表者として指名された人が、学生役の受講者に、レジュメを使って「社会福祉援助の展開過程」を説明する。説明の後、学生役の受講者との質疑応答をする。
という感じです。
事例を読み解く
まずは事例を丁寧に辿り、
・発揮している機能
・その機能発揮のために使われているアプローチ、モデル
を確認します。
その後、多分パワポで図にして、指定の様式(Word)に貼ります。
事例① Tさん 72歳 女性
機能・アプローチ/モデルを書き出します。
この場ではなぐり書きのメモレベルです。
考えられるアプローチ・モデルをいっぱい入れてしまったので、後でどれにするか選ばないといけないのかな。
場面/問題 | 機能 | アプローチ/モデル |
退院直後 日々体力が低下 | 医療モデルに基づく?ケアマネジメント | |
居宅介護支援事業所の変更 B介護支援員に交替 | 以後全体的に ・ライフモデル ・エンパワメント ・ストレングス ・エコロジカルモデル ・ケアマネジメント がベース。 | |
再アセスメント | アウトリーチ 直接支援機能 側面的支援機能 家族間の調停機能 | |
住宅改修 | 代弁機能 仲介機能 | 課題中心アプローチで役割遂行の援助 ソーシャルサポート>道具的サポート |
車いすで移動できる | 側面的支援機能 | |
冷蔵庫やガステーブルの位置変更、調理ができる | 側面的支援機能 | ソーシャルサポート>道具的サポート |
家族が自分の料理を美味しいと食べてくれる・幸福感 | 側面的支援機能 | ソーシャルサポート>地位のサポート >自己評価サポート |
立位、歩行、トイレ自立等ADL拡大 | 側面的支援機能 ネットワーキング機能 | |
夫の送迎、役割・活動の拡大 | 側面的支援機能 代弁機能 仲介機能 | ソーシャルサポート>地位・道具的サポート 社会的コンパニオン |
事例② 地震
状況1:大地震、死亡12名、行方不明5名、家屋200棟倒壊・500棟半壊、道路寸断5箇所
場面/問題 | 機能 | アプローチ/モデル |
全体的に通底するベース | ケアマネジメント機能 管理・運営機能 ネットワーキング機能 組織化機能 | 危機介入アプローチ コミュニティソーシャルワーク 災害コミュニティソーシャルワーク 災害ケースワーク |
チーム編成 DMAT、DWAT | 管理・運営機能 | チームアプローチ 多職種連携 |
A社会福祉士 災害ボランティア活動 | (被災地に対する) アウトリーチ機能 直接支援機能 | コミュニティワーク |
状況2:住民は不安と恐怖の真っ只中
家屋倒壊、家族のケガ・死亡・連絡がとれない、水道や電気の供給停止、道路寸断
場面/問題 | 機能 | アプローチ/モデル |
A社会福祉士 避難所の小学校体育館に派遣 | (被災者に対する) アウトリーチ機能 直接支援機能 | |
10の多職種チームを編成 | 管理・運営機能 | チームアプローチ 多職種連携 |
アセスメント 医療・介護・物資のニーズ&不足の調査 | アウトリーチ機能 直接支援機能 調査・計画機能 | アウトリーチ ケアマネジメント コミュニティワーク |
避難所のスペース割 | 管理・運営機能 | ソーシャルサポート>道具的サポート |
診察・介護・リハビリ・入浴・排泄等ニーズ別対応 | 保護機能 ケアマネジメント機能 | ソーシャルサポート>道具的サポート 多職種連携 ケアマネジメント |
社協 隣県からボランティア受け入れ | 管理・運営機能 | コミュニティワーク |
家屋倒壊の片付け等配てん | 直接支援機能 | ソーシャルサポート>道具的サポート |
一か月後
場面/問題 | 機能 | アプローチ/モデル |
仮設住居の人たちに、PTSD、うつ、自殺予防のケア | 教育・指導機能 | サイコロジカル・ファーストエイド |
仮設住居の人たちに、孤立防止のボランティアによる訪問活動 | アウトリーチ機能 ネットワーキング機能 直接支援機能 | コミュニティワーク 対仮設住居の人 ケアマネジメント 対ボランティア エンパワメント、ストレングス ソーシャルサポート>地位のサポート |
仮設住居で出身地域による自治会を再編成 | 組織化機能 | コミュニティワーク |
季節ごとの行事、住民同士による活動 | 側面的支援機能 | コミュニティワーク |
事例③ Fさん 中学3年生
状況1:4月中旬から不登校、5月の連休が明けても不登校、支援するほど問題が強化された。
場面/問題 | 機能 | アプローチ/モデル |
対応チーム編成 | 管理・運営機能 | 多職種連携 |
登校支援 対応策協議 | ネットワーキング機能 | 医学・治療モデル |
チームで役割分担 担任、養護教諭、SC、SSW、友人、家族 | アウトリーチ機能 直接支援機能 | 多職種連携 |
問題が強化される | 行動療法 |
状況2:問題強化の後の展開
場面/問題 | 機能 | アプローチ/モデル |
ソーシャルワークの技法を提案 | 管理・運営機能 | エコロジカルモデル ジェネラリストソーシャルワーク 危機介入アプローチ |
SSWがFさんと面談 | アウトリーチ機能 側面的支援機能 | 課題中心アプローチ ナラティブアプローチ エンパワメント、ストレングス 心理社会的アプローチ 認知行動アプローチ 発達的アプローチ ソーシャルサポート>自己評価サポート・>モチベーションのサポート |
本人含む4者面談 | 代弁機能 保護機能 調停機能 | グループワーク エンパワメント、ストレングス |
(つづく)