フローは、知ったら病みつきになります。
あなたはどのような時にフロー状態になりますか?
フローの依存性?一度味わったらやめられない
フローについて下記記事にまとめました。
私の場合、
- 楽器の演奏
- トレッキング
- ジョギング
- HTMLやPHP等のコーディング
でフロー状態になります。
「ランナーズハイ」という言葉があることからもわかるように、走ると気持ちいいんですよね。だからまた走りたくなる。
他の活動も同様で、楽しいから集中するし、集中すると気持ちいいから、またやりたくなる。そういう状態になると、趣味でも仕事でも、とても良い循環が生まれます。
もっとも私の場合、HTMLやPHPのコーディングという作業にはものすごく集中はするのですが、その作業自体は嫌いではないけれども大大大好きというわけではないので、あまりやりたいと思わないし、今ではなるべくやらないようにしています。
時間は限られているので、「大好きで集中できること」に時間を優先的に使うのが、幸福度的にはより良いのだろうと思うので。
フローは脳内物質「エンドルフィン」を分泌させる
フローは何度でも経験したくなるので、何か依存性のある物質が脳のどこかから出ているのではないかと思いました。以前依存症についてかなり深く勉強したことがあるので、依存に関わることには敏感に反応します。
そこで、フロー状態の時の脳の状態や、神経伝達物質について調べてみたら、案の定でした。フロー状態になった時、脳内では「エンドルフィン」という多幸感をもたらす神経伝達物質が分泌されるんだそうです。
エンドルフィンは、痛みやストレスが加わったときに放出される、痛みを和らげる作用を持つホルモンで、別名「脳内麻薬」「脳内モルヒネ」。
脳内で多く作られると、その働きを抑える別のホルモンも働いて分解され、依存性はないと説明する記事もありましたが、エンドルフィンは依存症に深く関わる物質で、要注意です。
危険な「フロー」
つまり、「夢中になるほど好きなこと」が「危険なフロー」を生むものである場合がままあるということです。例えば、
- スマートフォン
- オンラインゲーム
- パチンコ、パチスロを含むギャンブル
この辺りは、好きなことで集中するとエンドルフィンが出てきて多幸感はあるけれど、依存性も高く大変危険と言えそうです。ダメと分かっていてやめられない歩きスマホも、フロー状態と言えるのかもしれません。プラットフォームから落ちて電車にぶつかるくらい集中して没頭しているのだから。
スマホでもファミコン(古・・)でもそうですが、ゲームって我を忘れて集中することがよくありますよね。
これもフローです。
そして、何度でもやりたくなる。
レベルが少しずつ上がっていって、より強いボスを倒すべく課題をクリアしていく。人気のあるゲームは本当によくできています。
でも夢中になりすぎると、一日に十何時間もぶっ続けでゲームをするようになり、ひどい場合死んでしまう。
とても危険です。
他には、
- 自傷行為
- 性行為
- 万引き
この辺りになると、特に大好きな行為でもないけれども、エンドルフィンが出てきて気持ちいいから繰り返しやらずにはいられないという状態になってしまうと、結構まずい依存です。
意図的にフロー状態になろうとするときには、生活の質を低下させるものや、夢中になったら破滅するようなものは選ばないように気を付けましょう。
やっているその時は幸せでも、長期的な幸福には結びつきません。
エンドルフィンの分泌を促すもの・こと
以下のようなことでもエンドルフィンが出てくるそうです。
- 心肺機能を高める運動
- 深呼吸
- 入浴
- 糖分や脂肪の多いものを食べたとき
- 褒められる
- 笑う
- 恋愛感情でときめく
ウルトラマラソンが流行るわけ
近年、ウルトラマラソン等の過酷なレースの人気が高まっています。そういうものが流行るのは、フローが体験できるからではないかと思っています。
42km程度なら普通に走れるとなると、
- より速く走る
- より距離を伸ばす
- より過酷な環境で走る
といったことが目標になってくるのでしょう。
少し高めの目標に向かって集中して、フロー状態を味わっているのではないでしょうか。
白い砂糖、恋愛にも要注意
エンドルフィンが出れば幸せになるなら、フロー状態を目指さなくても、エンドルフィンが出ことをすればいい。
と考える人もいるようですが、それは短絡的にすぎるというもの。
糖分や脂肪の多いものを食べたときもエンドルフィンが出ます。エンドルフィンだけでなくドーパミンも出るのですが、
甘い飲み物やお菓子。
ポテトチップス。
ラーメン。
いずれも、脳を簡単に支配します。
特に白い砂糖を多量に使っているものは依存性が高く、食べている/飲んでいるその時は幸せでも、食べすぎれば生活習慣病を招き、幸福に影を落としかねません。
また、恋愛感情でときめくことは楽しいし、人類の子孫繁栄のためには必要なのですが、行き過ぎて「恋愛依存」という状態になると、幸せからは遠ざかってしまいます。
エンドルフィンを出して幸せになろう!
と安易に考えて、手近で手軽なことでエンドルフィンを出しても、その場しのぎに過ぎず、長期的な幸福には至りません。エンドルフィンを出せばいいというものではないのです。
おわりに
私たちは、「●●を達成したら幸せになれるから、辛い■■に耐えよう」と考えがちです。
では、偉大なことを成し遂げた人たち、例えばノーベル賞受賞者、発明家、大企業の創業者、音楽家、スポーツ選手などが、苦しみだけの中でその手腕を発揮したのかと言えばそうではなく、むしろ没頭し集中することに喜びを見出し、フローを体験しています。
もちろん、研究が進展しなかったり、スランプに陥ったりといった、苦しい時期もあるでしょうが、そのような経験すら糧にして成長し、一層フローを起こしていく好循環は、「成功したから幸せになるのではなく、幸せだから成功する」の言い表すことと正に一致しています。
「フロー」を意識して生活を組み立てて、幸福度を一層高めていきたいものです。