こんにちは、ブジカエルです。
障害福祉の領域で、利用者さんを支援するにあたって、食事を含む生活面を大切にしています。
今回は、特にメンタルヘルスと食生活についてまとめました。
メンタルヘルスと食事の関係
メンタルヘルスの改善に、食生活の改善は必須。
- 食の欧米化
- 加工食品摂取量の増加
- 野菜の摂取不足
- 糖質の取り過ぎ
- その他栄養の偏り
こういったことはメンタルヘルス不調と無関係ではありません。
私たちの体は、毎日食べるものでできています。
脳の中の伝達物質も同様に、私たちが毎日食べるものから作られます。その材料が何か不足していたり、多すぎたりしたら、やっぱり脳の中のバランスも崩れるのです。
学術的にも、食・栄養は精神障害の有病率を上げる重要な因子であることが示唆されています。
精神面の健康に関わりの深いホルモン
メンタルヘルスに関わりの深いホルモンには、
- セロトニン
- ドーパミン
- ノルアドレナリン
などがあります。
これらはたんぱく質からつくられます。
おにぎりやパンだけなど、偏った食事が多いとたんぱく質が不足し、神経伝達物質が十分に作れなくなってしまいます。
精神面の健康に関わりの深い栄養素
例えば、
- たんぱく質
- ビタミンB群
- ビタミンC
- 食物繊維
- 鉄分
- カルシウム
- 脂肪酸
といった栄養素は、メンタルヘルスに深く関わっています。
たんぱく質やビタミンB群が不足すると、神経伝達物質が十分に作れない。
ストレスがかかると、ビタミンCとカルシウムがより消費されます。そしてビタミンCとカルシウムが不足すると、脳がストレスの影響を受けやすくなります。
また、脂肪酸の不足も、脳が疲れやすくなります。
栄養精神医学からの提言
松岡 豊氏と浜崎 景氏が2016年『精神神経学雑誌』に発表した論文によると、食・栄養と精神障害の関連を説明する生物学的メカニズムが全て解明され、二者の関連がランダム化比較試験で立証されているわけではないけれども、少なくとも現在報告されている研究をまとめると、健康的な食・栄養を取り入れる介入がうつ病に対して防御的であることはいえるだろう、ということでした。
2013年には国際栄養精神医学会(ISNPR)が創設されていて、そっちの方面の研究が積み重ねられているようです。
その学会の声明等で勧められている、特にうつ病の予防・治療に焦点をあてた、一般市民と臨床家が実行可能な実践的な食生活のポイントは、以下の6つ。
- 地中海式、ノルウェー式、日本式などの伝統的な食習慣を見直す
- 果物、野菜、豆類、全粒穀類、ナッツ、種子を食べる
- ω3系脂肪酸を豊富に含むものを食べる
- 加工食品、ファストフード、菓子を減らす
- 不健康な食品から健康的な食品に置き換える
- 腸内細菌叢に関心をもつ
まとめ
簡単で楽しい、おいしい、メンタルヘルス不調にならない食事をしたいものです。