こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題19 次のうち、疾患による損失生存年数と障害生存年数の合計で表される指標として、正しいものを1つ選びなさい。
- DUP
- ADL
- DALY
- QOL
- SDGs
設問について
精神保健(もしくは一般常識?)に関する英語の略称についての理解が問われる問題。
正答以外の選択肢についても知っておきたい。
各選択肢について
選択肢1:DUP
×
DUP=Duration of Untreated Psychosis
精神病発症から受診にいたるまでの期間=精神病未治療期間。
様々な地域での調査によりDUPはおおむね1~2年と言われている。
つまり、 症状に暫く苦しんだ末にやっと治療にたどり着くという現実がある。
多くの論文でDUPが長いほど精神病の予後は不良であるという結果が示されている。治療の遅れにより生じる具体的なデメリットとして、回復の遅れ、より不良な予後、心理社会的機能の低下、家族や社会からの支援の喪失、自殺リスクの増加、医療コストの増大などが挙げられている。それらのデメリットは適切な時期の治療介入によって、阻止されうると考えられている。
治療の成否をかける治療臨界期(Critical Period)は発症から3~5年間といわれており、この期間に十分な治療をするためにもDUPの短縮は有用である。海外ではDUPを短縮させる取り組みとして、豪州のEPPIC(Early Psychosis Prevention and Intervention Centre)や、ノルウェーのTIPS(Early Treatment and Identification of Psychosis)などが存在する。
東邦大学医療センター大森病院 メンタルへルスセンター イル ボスコ
選択肢2:ADL
×
ADL=Activities of Daily Living
日常生活動作=日常生活を送るために最低限必要な日常的な動作で、「起居動作・移乗・移動・食事・更衣・排泄・入浴・整容」動作
選択肢3:DALY
〇
中央法規当該科目テキスト第3版p58、345等。
1990年代初めにハーバード大学のクリストファー・マーレー教授らが開発。
「Disability-Adjusted Life Year」=障害調整生命年。
障害の程度や障害を有する期間を加味することによって調整した生存年数。
DALY=YLL+YLD
YLL:早死にすることによって失われた年数(Years of life lost)
YLD:障害を有することによって失われた年数(Years Lost due to Disabilities)
選択肢4:QOL
×
QOL=Quality of life
生活の質/生命の質
1.QOL(クオリティ・オブ・ライフ)とは?
QOLは、「Quality Of Life」を省略した言葉であり、日本語では「生命や生活の質」と訳されます。高齢化の進む日本では、「単に生きるだけではなく充実した人生を過ごすこと」や「自分らしさを保って暮らすこと」という意味で使われている言葉です。
WHOではQOLについて「個人が接している文化や価値観で、目標・基準・関心などに関係する自分自身の人生に対しての認識」としています。
QOLは、幸福感・充実感・満足感といった価値観を基準にして判定するものです。
サントリー 健康情報コラム
選択肢5:SDGs
×
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)別ウィンドウで開くの後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。
外務省 SDGsとは?
正答
3(DALY)