こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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問題2 次の記述のうち、脳の各部位の働きとして、正しいものを1つ選びなさい。
- 大脳皮質は情動をつかさどる。
- 延髄は呼吸をつかさどる。
- 小脳は体温調節をつかさどる。
- 視床は食欲をつかさどる。
- 視床下部は平衡感覚をつかさどる。
設問について
中枢神経系の機能についての理解が問われる問題。
中央法規当該科目テキスト第2版p9~。
各選択肢について
選択肢1:大脳皮質は情動をつかさどる。
×
情動を司るのは、間脳のうち視床下部。
扁桃体は特に恐怖や不安といったネガティブな情動に深く関わる。
情動とは、恐怖・怒り・悲しみ・喜びといった、感情の中でも自律神経系の活動(心拍数の上昇)や他の身体活動(顔の表情、筋の緊張)や行動を通して客観的に観察できる変化を指し、情動の表出は他の動物と共通らしい。
大脳の働きは概ね以下の通り。
- 前頭葉:随意運動、意欲、意志
- 頭頂葉:感覚情報の統合、空間や体の認知、高次行為
- 側頭葉:情動、記憶および視覚認知に関係する統合
- 後頭葉:資格情報の処理
選択肢2:延髄は呼吸をつかさどる。
〇
中脳・橋・延髄で脳幹が脳幹を形成する。
脳幹は生命維持に重要な自立機能を調節する役割を担う。
中でも延髄には呼吸中枢や心臓中枢などがあり、生命の維持に不可欠な自律機能の統合を行っている。意識の保持にも関わる。
選択肢3:小脳は体温調節をつかさどる。
×
体温調節を司るのは視床下部。
小脳は脳幹の背側にあり、その主な役割は、運動の制御。
視覚や触覚などのさまざまな感覚情報と、脳から筋肉に向かう運動指令を統合してスムーズな運動を実現している(筋の共同運動、筋緊張、平衡感覚)。
小脳が障害されると運動失調、断続性言語や平衡機能の障害が起こる。
最近は認知機能への関与についても注目されている。
選択肢4:視床は食欲をつかさどる。
×
食欲を司るのは、視床下部。
視床は間脳の一部。
間脳は多数の部位から構成されるが、視床が5分の4ほどを占める。
視床には嗅覚を除くすべての感覚神経線維が入力し、そこで中継されて大脳皮質に至っており、全身の感覚の中継核として機能する。意識の保持にも関与する。
選択肢5:視床下部は平衡感覚をつかさどる。
×
平衡感覚に関与するのは、小脳や延髄のオリーブ核。
視床下部は視床の下方にある、自律神経の統合中枢として重要な機能を担っており、生命活動に欠かせない。
摂食、飲水、体温の調節、睡眠覚醒リズム、情動行動、下垂体機能調整などにかかわっている。
正答
2(延髄は呼吸をつかさどる。)