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問題54|第24回 精神保健福祉士 国家試験 ④精神保健福祉の理論と相談援助の展開

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

事例問題2

次の事例を読んで、答えなさい。
〔事例〕
B精神保健福祉士は、社員のメンタルヘルス対策の強化に伴い、大手製造メーカーの健康相談室に新たに採用された。ある日、健康相談室に製造管理課のC課長が欠勤が続く部下のことで相談に訪れた。C課長の話は、「部下のDさんは、責任感が強いため、多くの仕事を引き受けていた。無理をさせてしまった。Dさんに電話すると、『気持ちが落ち込み、眠れない。出勤できない自分が不甲斐ない』と自分を責めており、対応に困っている」とのことだった。B精神保健福祉士はC課長が心配している気持ちを聞き、Dさんへの対応について助言した。(問題52)
その後、C課長は、「Dさんは仕事を休んでいるものの、体調は落ち着いてきたようだ」とB精神保健福祉士に報告した。また、C課長は、「実は、他にも心配な部下が何人かいる」「部下たちは仕事の負担が多くても、無理して頑張っているように思う」「取引先の納期の意向に沿えないことで営業課に批判され、部下たちの努力が社内で評価されていないのが悔しい」と語った。B精神保健福祉士は、この状況を人事担当者に伝え、ストレスチェックの集団分析の結果、製造管理課は総合健康リスクが高いことを確認した。同課は高ストレスの傾向にあり、仕事の量的負担が高く、互いを気遣っているものの同僚からの支援は受けにくい傾向であることが分かった。そして、人事担当者から高ストレスの要因となる職場環境の改善について取り組むよう依頼を受けた。B精神保健福祉士は、人事担当者やC課長と検討し、改善に向けた具体策に取り組んだ。(問題53)
B精神保健福祉士は、取り組む中で、製造管理課の社員の多くは良い製品を作ることを考え、妥協を許さない仕事ぶりが顕著であると感じた。そして、B精神保健福祉士は、今の問題を解決するための一助として、職場環境の改善に加えて、社員一人ひとりがよりよい対処法を身に付けるための基礎的な研修が必要と考え、人事担当者とC課長の了承を得て、業務内で製造管理課の社員が参加できるように研修企画を進めた。(問題54)

目次

問題54 次のうち、B精神保健福祉士が企画した研修の内容として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 労働時間と疲労度のセルフチェック
  2. 社員のメンタルヘルス不調の三次予防
  3. 職場におけるハラスメントの理解
  4. 自分の要求を抑えて、職場環境に適応するよりよい対処方法
  5. 精神疾患のある社員への合理的配慮の具体例

設問について

企業に勤務する精神保健福祉士の役割、職場におけるメンタルヘルスの課題に対する支援についての理解が問われる問題。
中央法規「課題と支援」テキスト第3版p212~等。

厚生労働省>職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~

各選択肢について

選択肢1:労働時間と疲労度のセルフチェック

上記厚労省資料に基づき、

 (1)セルフケア
 心の健康づくりを推進するためには、労働者自身がストレスに気づき、これに対処するための知識、方法を身につけ、それを実施することが重要である。ストレスに気づくためには、労働者がストレス要因に対するストレス反応や心の健康について理解するとともに、自らのストレスや心の健康状態について正しく認識できるようにする必要がある。

 このため、事業者は、労働者に対して、6(1)アに掲げるセルフケアに関する教育研修、情報提供を行い、心の健康に関する理解の普及を図るものとする。また、6(3)に掲げるところにより相談体制の整備を図り、労働者自身が管理監督者や事業場内産業保健スタッフ等に自発的に相談しやすい環境を整えるものとする。
 また、ストレスへの気付きを促すためには、ストレスチェック制度によるストレスチェックの実施が重要であり、特別の理由がない限り、すべての労働者がストレスチェックを受けることが望ましい。
 さらに、ストレスへの気付きのためには、ストレスチェックとは別に、随時、セルフチェックを行う機会を提供することも効果的である。
 また、管理監督者にとってもセルフケアは重要であり、事業者は、セルフケアの対象者として管理監督者も含めるものとする。

厚生労働省 職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~

選択肢2:社員のメンタルヘルス不調の三次予防

×

三次予防は、メンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰を支援等を行うもの。

選択肢3:職場におけるハラスメントの理解

×

当該事例で取り上げられている課題が、ハラスメントによるものとは読み取れない。

選択肢4:自分の要求を抑えて、職場環境に適応するよりよい対処方法

×

当該事例ではむしろ、自分の要求を抑えすぎて職場環境に感情に適応しようとしていたことによる課題が表出している。

選択肢5:精神疾患のある社員への合理的配慮の具体例

×

この時点では、高ストレス下における妥協を許さない仕事ぶりが課題とされており、特定の社員への合理的配慮で解決できるものではない。

正答

1(労働時間と疲労度のセルフチェック)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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