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問題59|第24回 精神保健福祉士 国家試験 ④精神保健福祉の理論と相談援助の展開

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

事例問題4

次の事例を読んで、答えなさい。
〔事例〕
Gさん(50歳、男性)は、両親と農業を営んでいた28歳の時に統合失調症を発症した。通院や服薬が不規則になることがきっかけで病状が悪化し、数回の入退院を繰り返している。今回の入院が3年と長くなったのは、病状が安定するまでに時間を要したり、父親にがんが見つかって、母親がその看病や介護に追われたことも重なったからである。
H精神保健福祉士は、Gさんが入院している病棟に異動してきたばかりであり、前任者から、「自宅では母親が一人で暮らしている」と申し送りを受けた。そこで、H精神保健福祉士は母親からGさんの今後についての考えを聞くことにし、面会に来院した際に面談した。母親は、「今まではGの病気が悪くなると、夫が何とかその場を収めて病院に連れて行っていた。でも今、夫は他界し、遠方にいるGの弟は疎遠なので頼れない。もし家でGの病気が悪くなったら、私だけでは不安がある。でも、今は病状が落ち着いているし、Gが希望すれば家に帰ってきてよいとも思っている」と話した。そこで、H精神保健福祉士はGさんと面接したが、Gさんは、「退院したくない、ここにいる」と素っ気なく発言して視線を外した。(問題58)
その2か月後、H精神保健福祉士は、病棟スタッフと退院支援活動を行うこととし、Gさんや入院患者数名に声をかけ、週に一度退院に向けて活動するグループを作った。グループ活動を開始して1か月後、H精神保健福祉士は、入院経験があり、地域活動支援センターを利用しているJさんにゲストとして参加してもらった。(問題59)
その後、Gさんの退院が決まり、H精神保健福祉士は母親と面談した。母親は、「Gが家に帰ってきても、食事の支度や洗濯などは何とかなる。でも、Gが自分できちんと薬を飲み、再発せずに規則正しく生活を送れるかどうかが不安。何か手助けしてくれるものはないだろうか」と話した。(問題60)

目次

問題59 次の記述のうち、この時点で、H精神保健福祉士がJさんに期待した役割として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 退院後の生活が想像できるような話をしてもらう。
  2. 病院で依存的な生活を続けないよう助言してもらう。
  3. 利用できる障害福祉サービスの手続について説明してもらう。
  4. 家族と経済的援助の約束を交わすよう促してもらう。
  5. 銀行のキャッシュカードの使い方を教えてもらう。

設問について

病棟に勤務する精神保健福祉士による退院支援の事例。
ピアサポーターの役割についての理解が問われる問題。

病棟で行う退院支援の中で行う週一回のグループ活動。活動開始から1か月後に招いたゲスト・Jさん(入院経験があり、地域活動支援センター利用中)に話してもらうテーマとして適切なものは?

各選択肢について

選択肢1:退院後の生活が想像できるような話をしてもらう。

長期入院していると、退院後の生活について様々な不安を抱きやすい。
同じような経験をしたことのある当事者から退院後の生活について具体的に説明してもらうことは、今後の自分について想像しやすくなり、退院の意欲喚起につながる。

選択肢2:病院で依存的な生活を続けないよう助言してもらう。

×

Gさんたちが依存的であるかどうか、当該事例の記載からはわからない。
またこの時点で依存的な生活を続けないよう助言するのは、Jさんに期待すべき役割とは考えにくい。

選択肢3:利用できる障害福祉サービスの手続について説明してもらう。

×

利用できる障害福祉サービスの手続について説明するのは、専門職の方が適役である、Jさんに期待すべき役割とは言えない。

選択肢4:家族と経済的援助の約束を交わすよう促してもらう。

×

家族との関係は人それぞれであり、グループ活動の中でピアサポーターが担う役割とは言えない。

選択肢5:銀行のキャッシュカードの使い方を教えてもらう。

×

キャッシュカードの使い方はいずれ必要になる生活スキルではあるが、当該グループ活動の今の段階でJさんが教えるべき内容ではない。

正答

1(退院後の生活が想像できるような話をしてもらう。)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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