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問題35|第25回 精神保健福祉士 国家試験 ③精神保健福祉相談援助の基盤

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

事例問題2

次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Jさん(55歳、男性)は、高校生の時に統合失調症を発症したが、今は病状も落ち着き、通院しながらアパートで一人暮らしをしている。Jさんは、3年ほど前から、K精神保健福祉士が勤めている地域活動支援センターで週に1~2日過ごしているほか、昨年からは月に1度保健所で開かれている「精神保健福祉を考える集い」(以下「集い」という。)に参加している。「集い」では精神障害当事者のほか、病院や地域の精神保健福祉士や地域住民など20名ほどが集まり、その月の出来事などを語り合っている。「集い」の代表は統合失調症を経験したLさんであり、「集い」の運営や事務を行っている。人との交流の少ないJさんにとってはいろいろな人と出会う大切な機会となっている。ある日、K精神保健福祉士は暗い表情をしたJさんから、「Lさんが県外に転居することになった。Lさんがいなくなったら『集い』はどうなってしまうのだろう」と消え入るような声で相談を受けた。(問題33)
Lさんの転居後約1年の間に、様々な広報活動の効果もあり、「集い」は精神障害当事者の参加が増え、病気を抱えながら生活する日々の出来事が前向きに捉え直されたり、元気づけられたり、また地域住民との間で共有される場面が多くなった。やがて「集い」には精神科病院から、「ここで話されているようなことを入院中の方とも話してほしい」という依頼が来るようになった。Jさんも数回精神科病院で入院中の方と話をした。ある日JさんはK精神保健福祉士に、「入院中の方に退院後の生活や自分の体験を話すことで自分が人の力になれるように感じた。精神科病院を訪問した仲間たちの間で、『このような活動を続けるために精神障害当事者の会を立ち上げたい』と話しているので相談に乗ってほしい」と伝えた。(問題34)
K精神保健福祉士は、地域活動支援センターで一人静かに時を過ごし、「集い」に参加し始めた頃のJさんを思い出し、「Jさんは変わられましたね」と声をかけた。(問題35)

目次

問題35 次のうち、K精神保健福祉士の発言の背景にある考え方として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. リカバリー
  2. コ・プロダクション
  3. コンピテンス
  4. ライフヒストリー
  5. ワーカビリティ

設問について

精神保健福祉士の相談援助における考え方についての理解が問われる問題。

中央法規当該科目テキスト第2版p93-94等。

各選択肢について

選択肢1:リカバリー

リカバリーとは

精神疾患からの「リカバリー」とは,疾患を経験する前の状態に戻ることではなく,苦痛を経て,それでも夢や希望を携え,人生の舵をとる新たな自分に変化することである。

リカバリー – 株式会社金剛出版

①リカバリーは特定の到達点を指すものではなくプロセスであり、個別のものであること。②失われた希望を取り戻すこと。③自らの健康と生き方に責任をもち、自分の人生の主導権を取り戻すこと。④精神障害を通して自己を定義するのではなく、新たな価値あるアイデンティティと人生の意味を見出すことなどである。当事者の語りにみるリカバリーは病の「治癒」と同義ではなく、また精神疾患を患う前の状態に戻ることを指すのでもない。リカバリーは精神症状があっても可能であるし、精神疾患によって生じた様々な困難を乗り越える過程で獲得した新たな能力や成長をも含むものなのである。

精神障害者の地域生活移行及び定着支援推進事業|障害者自立支援調査研究データベース 事業実施報告内容 平成20年度 通番号31 | 障害保健福祉研究情報システム(DINF)

選択肢2:コ・プロダクション

×

コ・プロダクション=共同創造とも。サービスを提供する側と利用する側が共に取り組み創り上げる。

選択肢3:コンピテンス

×

コンピタンスとは専門的な能力、力量の総称であり、組織行動学者のアージリスが、状況への対応能力をアビリティーと区別して使用した言葉である。単に「あることができる」とか「ある特定の仕事ができる」ということではなく、「環境の中にある目的達成への意図あるいは状況からの要求や拒否しがたい要請に対処し、処理し、順応する努力」とされ、すなわち「会社や組織の自分に対する期待に応じきる能力」ということができる。

リクルートマネジメントソリューションズ

選択肢4:ライフヒストリー

×

ライフヒストリーは生活史と訳され、個人の語ったライフストーリーや、日記や手紙などの文書資料を用いて個人の歴史を再構築したものとして捉えられる。ライフヒストリーには、①実証主義アプローチ、②解釈的客観主義アプローチ、③対話的構築主義アプローチの3 つの代表的アプローチがある3)。①と②はともに社会的現実を重視する点で共通し、①は自然科学を基準にした演繹的で仮説検証型のアプローチ法、②は帰納的に語りを分析して一般化を目指す点で異なる。これらに対して、③はインタビューデータが対話という相互行為によって共同構築されるとの見方に立ち、語りの内容だけでなく、語りの様式にも注意を払うアプローチであるとされる。

亀﨑 美沙子「ライフヒストリーとライフストーリーの相違 ― 桜井厚の議論を手がかりに ―」

選択肢5:ワーカビリティ

×

ケースワークの過程において展開されるワーカーとクライエントの関係において、クライエントがワーカーの働きかけに応えて、自ら問題解決に取り組んでいこうとする意欲のこと。ケースワーカーの問いに応じて、患者自身で問題を解決しようとする意欲。

介護用語時点

正答

1(リカバリー)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学11年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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