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問題39|第22回 精神保健福祉士 国家試験 ④精神保健福祉の理論と相談援助の展開

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題 39 次の記述のうち,ディーガン(Deegan, P.)が述べるリカバリーの内容として,正しいものを 2 つ選びなさい。

  1. 病気になる前の状態に戻る。
  2. 新たな目的を再構築する。
  3. 目標に向けて直線的に前進する。
  4. 課題に立ち向かうことが求められる。
  5. 回復した結果を重視する。

設問について

ディーガン(Deegan, P.)とは

ディーガンは十代で「統合失調症」と診断され、しばらくの間、もう自分は二度と「回復」することないと考えていた。しかし、彼女は一進一退を繰り返し、臨床心理学を学び、資格を取得し、働き始めるに至った。心理学の専門家となったディーガンは自身の病いの物語を記し、自身の「回復」の経験を述べた。ディーガンによると、その経験は、リハビリテーションとも異なるものであると分析した。

山田理絵「リカバリー概念再考 : 英国の精神科医療におけるRecovery College を例として」(UTCP Uehiro Booklet 12 131-141, 2016-03-31)

ディーガンが述べるリカバリーとは

精神疾患からの「リカバリー」とは,疾患を経験する前の状態に戻ることではなく,苦痛を経て,それでも夢や希望を携え,人生の舵をとる新たな自分に変化することである。

リカバリー – 株式会社金剛出版

①リカバリーは特定の到達点を指すものではなくプロセスであり、個別のものであること。②失われた希望を取り戻すこと。③自らの健康と生き方に責任をもち、自分の人生の主導権を取り戻すこと。④精神障害を通して自己を定義するのではなく、新たな価値あるアイデンティティと人生の意味を見出すことなどである。当事者の語りにみるリカバリーは病の「治癒」と同義ではなく、また精神疾患を患う前の状態に戻ることを指すのでもない。リカバリーは精神症状があっても可能であるし、精神疾患によって生じた様々な困難を乗り越える過程で獲得した新たな能力や成長をも含むものなのである。

精神障害者の地域生活移行及び定着支援推進事業|障害者自立支援調査研究データベース 事業実施報告内容 平成20年度 通番号31 | 障害保健福祉研究情報システム(DINF)

各選択肢について

選択肢1:病気になる前の状態に戻る。

上記引用に、「精神疾患からの「リカバリー」とは,疾患を経験する前の状態に戻ることではなく,」「精神疾患を患う前の状態に戻ることを指すのでもない」とあります。

選択肢2:新たな目的を再構築する。

ディーガン(Deegan, P.)が述べるリカバリーの内容に沿っています。

選択肢3:目標に向けて直線的に前進する。

ディーガン(Deegan, P.)が述べるリカバリーは、直線的過程ではないとされています。

選択肢4:課題に立ち向かうことが求められる。

ディーガン(Deegan, P.)が述べるリカバリーでは、課題に立ち向かうことが求められます。

選択肢5:回復した結果を重視する。

ディーガン(Deegan, P.)が述べるリカバリーでは、回復の結果ではなく、家庭が重視されます。

正答

2(新たな目的を再構築する。)
4(課題に立ち向かうことが求められる。)

第22回 精神保健福祉士 国家試験 全問題はこちら

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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