こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題69 次のうち、この調査で使われた社会調査の手法として、適切なものを1つ選びなさい。
地域で連携している3か所の精神科病院のデイケアで、SSTの効果を確かめるために調査を行うこととした。
デイケアを利用する一定の基準に該当する統合失調症患者を対象に協力者を募り、80名が集まった。80名を無作為に2グループに振り分け、40名を参加者として3か月間SSTを実施することとし、残りの40名は待機者とした。SSTが始まる直前の3月末と、SSTが終わった7月上旬に、参加者・待機者ともに尺度を用いたアンケートを実施した。
その結果を分析すると、参加者は待機者に比べSST実施後に生活技能が高まっていた。
なお、調査終了後待機者にもSSTを実施した。
次のうち、この調査で使われた社会調査の手法として、適切なものを1つ選びなさい。
- ランダム化比較試験(RCT)
- コホート調査
- グラウンデッド・セオリー・アプローチ
- 標本調査
- 横断調査
設問について
社会調査に関する理解が問われる問題。
正答以外の選択肢についても知っておきたい。
社会調査については、中央法規当該科目テキスト(第6版)p354~。
各選択肢について
選択肢1:ランダム化比較試験(RCT)
〇
ランダム化比較試験(RCT)
臨床研究では治療群(治療を行う群)と対照群(治療をせず観察のみの群)の2つに分けて比較するが、2つの群に分ける際に無作為に分けている研究を指す。治療効果の検討方法としては現在有効性がある方法と認められている。無作為に割り付けることにより両者の性質が均等になることが見込まれるため、二つの群の性質の違いが結果に影響を及ぼす可能性が少なく、非ランダム化比較試験よりも高いエビデンスレベルであるとされている。
ランダム化比較試験(RCT)|”健康を決める力”用語集
選択肢2:コホート調査
×
コホート研究
分析疫学における手法の1つ。コホート(cohort、正確な発音はコーホート)とは日本語で集団を意味する。ある要因にさらされた(暴露した)集団(たとえば喫煙習慣がある群)と、さらされていない(暴露していない)集団(たとえば喫煙習慣がない群)を追跡観察し、研究対象となる疾患(たとえば肺がん)にかかる確率を調査して比較することで、要因と疾患の関連を検討する研究手法。追跡をするため結果を得るために時間がかかるが、正確に危険率を計算することができる。
同上
選択肢3:グラウンデッド・セオリー・アプローチ
×
グラウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA) は、データを基にして(ここから grounded と名付けられている)分析を進め、データの要約にとどまらず、データの中に出てきた現象がどのようなメカニズムで生じているのかを示す『理論』を産出しようとする研究法。
選択肢4:標本調査
×
調査の対象となる集団全体のことを母集団と呼びます。調査の対象の範囲の観点では、全数調査と標本調査の2種類があります。
総務省:なるほど統計学園
全数調査は、母集団の全てを調べる方法です。標本調査は、母集団の一部を抽出して調べる方法です。母集団の一部を抜きとることを標本抽出といい、抽出された集合体を標本といいます。
選択肢5:横断調査
×
横断調査は一時点における多数の客体に対する調査。
正答
1(ランダム化比較試験(RCT))