こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
事例問題
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Lさん(35歳、女性)の勤める会社は、社員の業務負担が過重になっていた。その中で、Lさんは、週末も休みを取れず毎日終電で帰宅する生活を送り、過労で仕事に集中できなくなっていた。ある日Lさんは、商品の発注を誤り、多額の損失を出してしまった。Lさんはその責任を問われ、社内の人間関係も悪化する中で事後対応に3か月間当たった。Lさんはある朝から出勤できなくなり、Y病院の精神科を受診したところ、うつ病と診断された。業務負担以外には、心理的負荷の掛かる出来事はなかった。
Y病院のM精神保健福祉士は、Lさんは、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に該当しているのではないかと考えた。M精神保健福祉士はLさんと一緒に所定の書類を作成し、Z機関に提出するように勧めた。(問題70)
Lさんからの書類を受理したZ機関は、審査を行った上で業務中の災害と認定した。この認定を受けたことによって、LさんはY病院に支払っていた治療費を、後日、全額受け取ることができた。(問題71)
Lさんはしばらく休職して、退職した。Lさんは一人暮らしで、友人は仕事や子育て等で忙しく、人と話ができる居場所が欲しいと考えるようになった。Lさんは通院時にM精神保健福祉士に相談し、M精神保健福祉士はケアマネジメントを実施する役割を担っているU機関を紹介した。U機関のA相談支援専門員(精神保健福祉士)は、Lさんが希望する生活を丁寧に聞き取りながら、Lさんがより豊かに生活していくことができるように計画を作成した。そこには、就労継続支援B型事業所及び地域活動支援センターの利用や、Lさんが自らの体験をいかした活動を行うこと、一人暮らしの人が集まる食事会に参加することなどが盛り込まれていた。(問題72)
活動への参加を通してもう一度働きたいと考えたLさんは、自分のペースで仕事のできる再就職先を見付け新たな生活をスタートさせた。
問題71 次のうち、Lさんが受け取った費用の名称として、正しいものを1つ選びなさい。
- 特別障害給付金
- 療養補償給付
- 傷病手当
- 障害手当金
- 休業補償給付
設問について
労災に関する給付等に関する理解が問われる問題。
正答以外の選択肢についても知っておきたい。
厚生労働省「労災保険給付の概要」は比較的わかりやすいような。
各選択肢について
選択肢1:特別障害給付金
×
特別障害給付金は年金制度の給付金。
国民年金制度の発展過程において生じた特別な事情にかんがみ、障害基礎年金等の受給権を有していない障害者に特別障害給付金を支給することにより、その福祉の増進を図ることを目的とする。
選択肢2:療養補償給付
〇
業務災害、複数業務要因災害または通勤災害による傷病による療養に対して以下の給付がある。
- 労災病院や労災保険指定医療機関等で療養を受けるとき:必要な療養の給付
- 労災病院や労災保険指定医療機関等以外で療養を受けるとき:必要な療養の費用の支給
選択肢3:傷病手当
×
労災の制度に傷病手当はない。
健康保険等医療保険の傷病手当金は、被保険者が業務外の事由による療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から労務に服することができない期間、支給される。
選択肢4:障害手当金
×
労災の障害関係給付は、障害( 補償) 等給付の下記2種。
- 障害(補償)等年金:労災による傷病が治ゆ(症状固定)した後に障害等級第1級から第7級までに該当する障害が残ったとき
- 障害(補償)等一時金:労災による傷病が治ゆ(症状固定)した後に障害等級第8級から第14級までに該当する障害が残ったとき
障害手当金は年金制度の手当金。
初診日から5年以内に病気やけがが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときに障害手当金(一時金)が支給される。
初診日の前日において障害基礎年金の保険料納付要件を満たす必要がある。
選択肢5:休業補償給付
×
休業(補償)等給付は、業務災害、複数業務要因災害または通勤災害による傷病の療養のため労働することができず、賃金を受けられないときに休業4日目から、休業1日につき給付されるもので、基礎日額の60%相当額が給付される。
正答
2(療養補償給付)