こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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問題62 精神医療審査会に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 市町村に設置が義務づけられている。
- 委員に精神障害当事者を含むことが義務づけられている。
- 自立支援医療( 精神通院医療 )の支給認定を行う。
- 精神障害者保健福祉手帳の交付決定を行う。
- 処遇改善請求に関する審査を行う。
設問について
精神医療審査会についての理解が問われる問題。
精神医療審査会については、精神保健福祉法第3章に規定あり。
精神医療審査会が新設されたあたりの経緯については、中央法規当該科目テキスト第6版p33~。
1987年(昭和62)精神衛生法等の一部を改正する法律が施行され、法律の名称が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律へと変わった。精神医療審査会の新設は改正点の目玉の1つで、役割は入院の必要性や処遇の妥当性を審査すること。
各選択肢について
選択肢1:市町村に設置が義務づけられている。
×
設置が義務付けられているのは、都道府県と指定都市。
(精神医療審査会)
精神保健福祉法
第十二条 第三十八条の三第二項(同条第六項において準用する場合を含む。)及び第三十八条の五第二項の規定による審査を行わせるため、都道府県に、精神医療審査会を置く。
選択肢2:委員に精神障害当事者を含むことが義務づけられている。
×
(委員)
同上法
第十三条 精神医療審査会の委員は、精神障害者の医療に関し学識経験を有する者(第十八条第一項に規定する精神保健指定医である者に限る。)、精神障害者の保健又は福祉に関し学識経験を有する者及び法律に関し学識経験を有する者のうちから、都道府県知事が任命する。
選択肢3:自立支援医療( 精神通院医療 )の支給認定を行う。
×
自立支援医療( 精神通院医療 )支給認定の実施主体は、都道府県と指定都市。
申請の窓口は市町村。
第二章 精神保健福祉センター
同上法
(精神保健福祉センター)
第六条 都道府県は、精神保健の向上及び精神障害者の福祉の増進を図るための機関(以下「精神保健福祉センター」という。)を置くものとする。
2 精神保健福祉センターは、次に掲げる業務を行うものとする。
一 精神保健及び精神障害者の福祉に関する知識の普及を図り、及び調査研究を行うこと。
二 精神保健及び精神障害者の福祉に関する相談及び指導のうち複雑又は困難なものを行うこと。
三 精神医療審査会の事務を行うこと。
四 第四十五条第一項の申請に対する決定及び障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第五十二条第一項に規定する支給認定(精神障害者に係るものに限る。)に関する事務のうち専門的な知識及び技術を必要とするものを行うこと。
五 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第二十二条第二項又は第五十一条の七第二項の規定により、市町村(特別区を含む。第四十七条第三項及び第四項を除き、以下同じ。)が同法第二十二条第一項又は第五十一条の七第一項の支給の要否の決定を行うに当たり意見を述べること。
六 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第二十六条第一項又は第五十一条の十一の規定により、市町村に対し技術的事項についての協力その他必要な援助を行うこと。
(自立支援医療費の支給認定)
障害者総合支援法
第五十二条 自立支援医療費の支給を受けようとする障害者又は障害児の保護者は、市町村等の自立支援医療費を支給する旨の認定(以下「支給認定」という。)を受けなければならない。
選択肢4:精神障害者保健福祉手帳の交付決定を行う。
×
精神障害者保健福祉手帳の交付決定を行うのは、精神保健福祉センター。
(精神障害者保健福祉手帳)
精神保健福祉法
第四十五条 精神障害者(知的障害者を除く。以下この章及び次章において同じ。)は、厚生労働省令で定める書類を添えて、その居住地(居住地を有しないときは、その現在地)の都道府県知事に精神障害者保健福祉手帳の交付を申請することができる。
2 都道府県知事は、前項の申請に基づいて審査し、申請者が政令で定める精神障害の状態にあると認めたときは、申請者に精神障害者保健福祉手帳を交付しなければならない。
3 前項の規定による審査の結果、申請者が同項の政令で定める精神障害の状態にないと認めたときは、都道府県知事は、理由を付して、その旨を申請者に通知しなければならない。
4 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者は、厚生労働省令で定めるところにより、二年ごとに、第二項の政令で定める精神障害の状態にあることについて、都道府県知事の認定を受けなければならない。
5 第三項の規定は、前項の認定について準用する。
6 前各項に定めるもののほか、精神障害者保健福祉手帳に関し必要な事項は、政令で定める。
選択肢5:処遇改善請求に関する審査を行う。
〇
(退院等の請求)
第三十八条の四 精神科病院に入院中の者又はその家族等(その家族等がない場合又はその家族等の全員がその意思を表示することができない場合にあつては、その者の居住地を管轄する市町村長)は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、当該入院中の者を退院させ、又は精神科病院の管理者に対し、その者を退院させることを命じ、若しくはその者の処遇の改善のために必要な措置を採ることを命じることを求めることができる。(退院等の請求による審査)
同上法
第三十八条の五 都道府県知事は、前条の規定による請求を受けたときは、当該請求の内容を精神医療審査会に通知し、当該請求に係る入院中の者について、その入院の必要があるかどうか、又はその処遇が適当であるかどうかに関し審査を求めなければならない。
2 精神医療審査会は、前項の規定により審査を求められたときは、当該審査に係る者について、その入院の必要があるかどうか、又はその処遇が適当であるかどうかに関し審査を行い、その結果を都道府県知事に通知しなければならない。
3 精神医療審査会は、前項の審査をするに当たつては、当該審査に係る前条の規定による請求をした者及び当該審査に係る入院中の者が入院している精神科病院の管理者の意見を聴かなければならない。ただし、精神医療審査会がこれらの者の意見を聴く必要がないと特に認めたときは、この限りでない。
4 精神医療審査会は、前項に定めるもののほか、第二項の審査をするに当たつて必要があると認めるときは、当該審査に係る入院中の者の同意を得て委員に診察させ、又はその者が入院している精神科病院の管理者その他関係者に対して報告を求め、診療録その他の帳簿書類の提出を命じ、若しくは出頭を命じて審問することができる。
5 都道府県知事は、第二項の規定により通知された精神医療審査会の審査の結果に基づき、その入院が必要でないと認められた者を退院させ、又は当該精神科病院の管理者に対しその者を退院させることを命じ若しくはその者の処遇の改善のために必要な措置を採ることを命じなければならない。
6 都道府県知事は、前条の規定による請求をした者に対し、当該請求に係る精神医療審査会の審査の結果及びこれに基づき採つた措置を通知しなければならない。
正答
5(処遇改善請求に関する審査を行う。)