こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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問題2 次のうち,この患者に疑われる疾患又は病態として,適切なものを 1 つ選びなさい。
Aさん(68 歳,男性)は脳梗塞の既往がある。日常生活は支障なく,自立していた。慢性腎不全の治療で入院中, 3 日前から 38℃の発熱があり昨夜に解熱鎮痛薬を服用したところ,出勤すると言って深夜に着替えて出掛けようとした。今朝は傾眠状態である。
次のうち,この患者に疑われる疾患又は病態として,適切なものを 1 つ選びなさい。
- 急性ストレス反応(急性ストレス障害)
- 身体症状症(身体表現性障害)
- 統合失調症
- せん妄
- アルツハイマー型認知症
設問について
精神症状と状態像についての理解が問われる問題。
精神症状と状態像については、中央法規当該科目テキスト第2版p42~。
各選択肢について
選択肢1:急性ストレス反応(急性ストレス障害)
×
急性ストレス反応は、精神疾患には無縁だった人が、激しい身体的・精神的ストレスに反応して発症し、数日以内に収まる一過性の障害。
急性ストレス障害は、心的外傷後ストレス障害類似の症状が外相体験直後から出現するが、外相体験後1か月以内に症状が治まる場合。
急性ストレス反応/障害については、中央法規当該科目テキスト第2版p158。
選択肢2:身体症状症(身体表現性障害)
×
身体症状に苦悩し6か月以上にわたり反復して深刻に訴える。それに対応する医学的な根拠が十分には見いだせない。検査では異常がなく、訴える症状は身体的に本当に異常がある場合の訴えとは異なる。訴えの医学的根拠がないと医師が説明しても、医学的な検索をしつこく要求する。自分としては身体的病気があるのではないかと感じていて、実は心理的な原因によることを話し合うことにさえ抵抗する様子が見られる。円滑な社会活動が送れなくなる。訴えは消化器系の訴え(腹痛、悪心、嘔吐、下痢)、異常な皮膚感覚、頭痛、嚥下障害、四肢麻痺・だ知力、耳鳴り、聴覚障害など。訴えの箇所や内容は次々に変わるが、どこかの症状を慢性的に、症状を非常に誇張してわざとらしく訴え続ける。しかし本人にとっては身体症状が実際に存在していて詐病とは異なる。
身体症状症(身体表現性障害)については、中央法規当該科目テキスト第2版p164、166。
選択肢3:統合失調症
×
統合失調症の症状は、陽性症状(健常者にはない症状が見られる。主な例:幻覚・妄想、滅裂思考に基づいた言動、奇異な動作、興奮、外からみて明らかに正常ではないとわかる症状)と陰性症状(健常者にあるはずのものがない。主な例:感覚鈍麻、会話の貧困さ、意欲低下、無為、自閉など)。
統合失調症については、中央法規当該科目テキスト第2版p113~。
選択肢4:せん妄
〇
覚醒水準は高めだけど、見当識障害・注意障害・認知の障害・動作の以上などの他、幻覚・妄想・過度の興奮・気分の沈みといった感情面の障害もみられ、大脳機能に関連するあらゆる症状を来し得る状態。日内変動がある。
脳血管障害、脳変性疾患など、脳に何らかの影響を与えるような疾患を背景に生じることが多く、比較的高齢の人に生じることが多い。
せん妄については、中央法規当該科目テキスト第2版p44。
選択肢5:アルツハイマー型認知症
×
記憶障害を初発症状とし、大脳皮質の巣症状、特に空間認知の障害を伴って知的低下が進行する、アルツハイマー病による認知症。思考や判断、遂行機能の低下が生じ、社会・職業機能が低下する。
アルツハイマー型認知症については、中央法規当該科目テキスト第2版p77~。
正答
4(せん妄)