こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題3 次のうち、Aさんの病名として、適切なものを1つ選びなさい。
Aさん(25歳、男性)は、職場でパワーハラスメントにあったことで、意欲低下や食欲低下、不眠などが続き出勤できなくなった。人事担当者は産業医及びAさんと相談し、部署を異動させたところ、Aさんの症状は7日後に改善した。
次のうち、Aさんの病名として、適切なものを1つ選びなさい。
- 境界性パーソナリティ障害
- 適応障害
- 双極性感情障害
- 病気不安症
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
設問について
代表的な精神疾患についての理解が問われる問題。
各選択肢について
選択肢1:境界性パーソナリティ障害
×
パーソナリティ障害については、中央法規当該科目テキスト第2版p180~。
パーソナリティ障害とは、気質や性格に著しい偏りがみられ、一般の人には見られない考えや行動をとるため、生活や仕事に支障をきたし、社会不適応状態が持続している状態。
境界性パーソナリティ障害は、虚しさや満たされなさが根底にあり、情緒面の不安定さや行動上の激しさが目立つパーソナリティの障害をいう。初対面では一見全く問題なく、むしろ言動が無力的にさえみえる。関係性ができると、他人との適度な距離がとれず、依存と敵対、理想化とこき下ろしの間を極端に揺れ動く。
常に見捨てられ不安、不満と怒りを抱えている。
選択肢2:適応障害
〇
中央法規当該科目テキスト第2版p160~。
適応障害とは、日常生活上・社会生活上の出来事(入学・就職・転居・肉親との死別・様々なストレス)により不適応状態が生じること。具体的な症状は、抑うつ、不安焦燥、混乱などの情緒的な症状、不眠、食欲低下、倦怠感、易疲労性、頭痛、肩こりなどの身体症状が出現する。対処困難で行動できない感覚、気分の低下により物事を遂行できない感覚が生じる。
選択肢3:双極性感情障害
×
中央法規当該科目テキスト第2版p143~。
双極性障害は気分が高まったり落ち込んだり、躁状態とうつ状態を繰り返す脳の病気です。激しい躁状態とうつ状態のある双極I型と、軽い躁的な状態(軽躁状態)とうつ状態のある双極Ⅱ型があります。
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躁状態では、気分が高ぶって誰かれかまわず話しかけたり、まったく眠らずに動き回ったりと、活動的になります。ギャンブルに全財産をつぎ込んだり、高額のローンを組んで買い物をしたり、上司と大ゲンカして辞表を叩きつけたりするような社会的信用や財産、職を失ったりする激しい状態になることもあります。一方、いつもよりも妙に活動的で周りの人から「何だかあの人らしくない」「元気すぎる」と思われるような軽い状態は、軽躁状態と呼ばれます。
一方、うつ状態では、一日中ゆううつな気分で、眠れなくなったり、または逆に眠りすぎたりします。大好きだった趣味やテレビ番組にも関心がなくなったり、食欲が低下し、おっくうで身体を動かすことができないといった症状もみられます。
選択肢4:病気不安症
×
中央法規当該科目テキスト第2版p166~。
病気不安症は,重篤な疾患に罹患している,または罹患しつつあるという,とらわれと恐怖である。徹底的な医学的評価を行った上で安心させたにもかかわらず,恐怖および症状(あれば)が6カ月以上持続する場合に,診断が確定する。治療では,一貫した支持的な医師患者関係を確立する;認知行動療法とセロトニン再取り込み阻害薬が役立つことがある。
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選択肢5:心的外傷後ストレス障害(PTSD)
×
中央法規当該科目テキスト第2版p159~。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は,圧倒的な外傷的出来事の侵入的な想起が反復して生じる病態であり,その想起は1カ月以上続き,出来事から6カ月以内に始まる。本疾患の病態生理は完全には解明されていない。症状としては,外傷的出来事に関連する刺激の回避,悪夢,フラッシュバックなどもある。診断は病歴に基づく。治療は曝露療法および薬物療法から成る。
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正答
2(適応障害)