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問題66|第20回 精神保健福祉士 国家試験 ⑤精神保健福祉に関する制度とサービス

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題66 更生保護の担い手に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 更生保護施設は、自立に向けた就労支援を行っている。
  2. 地域生活定着支援センターは、刑務所出所後の帰住先のない高齢者や障害者を対象とした入所施設である。
  3. 更生保護女性会は、刑務所出所者に無料の職業紹介を行う団体である。
  4. BBS会は、高齢の刑務所出所者を支援する団体である。
  5. 保護司は、総務大臣により委嘱される。

設問について

更生保護を支える民間協力者についての理解が問われる問題。
中央法規当該科目テキスト第6版p293-297。

その他、法務省ウェブサイトの更生保護を支える人々というページがお役立ち。
目を通しておきたい。

各選択肢について

選択肢1:更生保護施設は、自立に向けた就労支援を行っている。

更生保護施設の役割
 更生保護施設では、行き場がない刑務所出所者等を受け入れて自立に必要な指導や援助等を行い、その再出発を支えています。

○生活基盤の提供
 宿泊場所や食事の提供など、入所者が自立の準備に専念できる生活基盤を提供します。

○円滑な社会復帰のための指導や援助
 日常の生活指導など、入所者が地域社会の一員として円滑に社会復帰するための指導を行います。

○自立に向けた指導や援助
 就労支援や金銭管理の指導など、入所者ができるだけ早く一人立ちを果たし、退所した後も自立した生活を維持していけるように必要な指導や援助を行います。

○入所者の特性に応じた専門的な処遇
 更生保護施設に入所する人の中には、飲酒や薬物へ依存の問題を抱えていたり、対人関係をうまく築くことができなかったりするなど、社会生活上の問題を抱えている人が少なくありません。
 更生保護施設では、入所者がこうした問題を解決して、社会生活に適応するための専門的な処遇を行っています。

□酒害・薬害教育
 アルコールや薬物の害を学習し、これらに依存しない生活を維持していくことを目的として、医療機関や福祉機関とも協力して実施されます。

□SST(Social Skills Training)
 心理学の認知行動療法に基づいて対人関係場面での振る舞い方を体験的に学ぶものであり、円滑な社会復帰のために効果があると認められています。

□コラージュ療法
 芸術療法の一つであり、雑誌などから好きな写真やイラストを切り抜いて台紙に貼り付けるものです。言葉にできない感情を表現し、心理的な開放感や思考の深まりを促し、情緒の安定を図ります。

 この他にも、パソコン教室、ワークキャンプ、料理教室など、入所する人の課題に応じたきめ細かい処遇が実施されています。

法務省 更生保護施設とは

選択肢2:地域生活定着支援センターは、刑務所出所後の帰住先のない高齢者や障害者を対象とした入所施設である。

×

地域生活定着支援センターについては中央法規当該科目テキスト第6版p306。

地域生活定着促進事業により各都道府県に設置されるもので、支援の対象は、高齢又は障害により福祉的な支援を必要とする犯罪をした人で、入所施設ではない。

地域生活定着支援センターは、高齢又は障害により福祉的な支援を必要とする、犯罪をした人等に対し、地域の福祉関係機関等と連携・協働しつつ、退所後直ちに福祉サービス等を利用できるようにするための支援や地域生活への定着のための支援を行う。

参考:厚生労働省 高齢又は障害により福祉的な支援を必要とする矯正施設退所者等の地域生活定着支援(地域生活定着促進事業)

選択肢3:更生保護女性会は、刑務所出所者に無料の職業紹介を行う団体である。

×

更生保護女性会は,地域社会の犯罪・非行の未然防止のための啓発活動を行うとともに,青少年の健全な育成を助け,犯罪をした人や非行のある少年の改善更生に協力することを目的とするボランティア団体です。全国で約15万人おり,地域の公民館,学校等に地域住民の参集を求めて,その地域の実情に即した非行問題等を話し合うミニ集会のほか,親子ふれあい行事や子育て支援の活動などに取り組んでいます。  会の趣旨に賛同する女性であれば,どなたでも参加できます。

法務省 更生保護を支える人々

選択肢4:BBS会は、高齢の刑務所出所者を支援する団体である。

×

BBS(Big Brothers and Sisters Movementの略)は,様々な問題を抱える少年と,兄や姉のような身近な存在として接しながら,少年が自分自身で問題を解決したり,健全に成長していくのを支援するとともに,犯罪や非行のない地域社会の実現を目指す青年ボランティア団体で,全国で約5,000人の会員が参加しています。  近年では,児童福祉施設における学習支援活動や児童館における子どもとのふれあい行事等も実施しています。  BBSの趣旨に賛同し,誠意と熱意のある方ならどなたでも参加できます。

法務省 更生保護を支える人々

選択肢5:保護司は、総務大臣により委嘱される。

×

保護司は,犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティアです。保護司法に基づき,法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員とされていますが,給与は支給されません。 保護司は,民間人としての柔軟性と地域の実情に通じているという特性をいかし,保護観察官と協働して保護観察に当たるほか,犯罪や非行をした人が刑事施設や少年院から社会復帰を果たしたとき,スムーズに社会生活を営めるよう,釈放後の住居や就業先などの帰住環境の調整や相談を行っています。 このような保護司は,全国に約4万7,000人います。

法務省 更生保護を支える人々

正答

1(更生保護施設は、自立に向けた就労支援を行っている。)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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