こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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問題 19 ドメスティック・バイオレンス(DV)に関する次の記述のうち,正しいものを 2 つ選びなさい。
- 市町村には配偶者暴力相談支援センターの設置が義務づけられている。
- 婦人相談所は「DV防止法」で設置が規定された機関である。
- 「DV防止法」において配偶者には,婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むと定義されている。
- 配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数は,2014 年度(平成 26 年度)以降,毎年 10 万件を超えている。
- 児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力は,「児童虐待防止法」において身体的虐待として定義されている。
(注)1 「DV防止法」とは,「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」のことである。
2 「児童虐待防止法」とは,「児童虐待の防止等に関する法律」のことである。
設問について
DV防止法の関連情報
- 配偶者からの暴力全般に関する相談窓口
配偶者暴力相談支援センター | 内閣府男女共同参画局
各選択肢について
選択肢1:市町村には配偶者暴力相談支援センターの設置が義務づけられている。
×
都道府県は設置義務あり、市町村は設置義務はなく、適切な施設がセンターの機能を果たすことの努力義務。
第二章 配偶者暴力相談支援センター等
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律 | e-Gov法令検索
(配偶者暴力相談支援センター)
第三条 都道府県は、当該都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするものとする。
2 市町村は、当該市町村が設置する適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするよう努めるものとする。
選択肢2:婦人相談所は「DV防止法」で設置が規定された機関である。
×
前述の通り、婦人相談所はDV防止法によって配偶者暴力相談支援センターの機能を担う施設として位置付けられたけれども、婦人相談所の設置を規定しているのは「売春防止法」。
(婦人相談所)
売春防止法 | e-Gov法令検索
第三十四条 都道府県は、婦人相談所を設置しなければならない。
選択肢3:「DV防止法」において配偶者には,婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むと定義されている。
○
「DV防止法」における配偶者には、内縁関係も含まれます。
第一章 総則
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律 | e-Gov法令検索
(定義)
第一条 (略)
3 この法律にいう「配偶者」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、「離婚」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入ることを含むものとする。
選択肢4:配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数は,2014 年度(平成 26 年度)以降,毎年 10 万件を超えている。
○
配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数は、2014 年度(平成 26 年度)に10万件を超えて、以降2020年度まで右肩上がり。
2021年度(令和3年度) 122,478(DV相談+を含めると176,967件)
2020年度(令和2年度) 129,491(DV相談+を含めると182,188件)
2019年度(令和元年度) 119,276
2018年度(平成30年度) 114,481
2017年度(平成29年度) 106,110
2016年度(平成28年度) 106,367
2015年度(平成27年度) 111,172
2014年度(平成26年度) 102,963
2013年度(平成25年度) 99,961
配偶者暴力相談支援センターの相談件数 – 配偶者からの暴力に関するデータ | 内閣府男女共同参画局より抽出。
選択肢5:児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力は,「児童虐待防止法」において身体的虐待として定義されている。
×
児童虐待防止法では、子どもの前で行う配偶者への暴力は、心理的虐待に当たります。
(児童虐待の定義)
児童虐待の防止等に関する法律 | e-Gov法令検索
第二条 (略)
四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
正答
3(「DV防止法」において配偶者には,婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むと定義されている。)
4(配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数は,2014 年度(平成 26 年度)以降,毎年 10 万件を超えている。)