MENU

問題20|第22回 精神保健福祉士 国家試験 ②精神保健の課題と支援

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題 20 周産期の精神保健に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。

  1. カンガルーケアとは,胎児の情緒的安定を目的とした母親の関わりのことである。
  2. ペリネイタルロスとは,流産・死産・新生児死亡などの周産期における喪失体験のことである。
  3. マタニティブルーとは,産後うつ病の別名のことである。
  4. ダブルケアとは,NICU(新生児集中治療室)において愛着形成を促すことである。
  5. マルトリートメントとは,DV被害を受けた妊産婦に対するケアのことである。

設問について

周産期の精神保健について

母子保健、不妊症・不育症|厚生労働省
↑産前・産後サポート事業、産後ケア事業に関する制度、政策はこのページに掲載されています。

周産期のこころの医療の課題|厚生労働省
↑この資料によれば、東京都23区の妊産婦の異常死年別事例89例中、63例が自殺だそうです。

同資料によると、妊産婦全体の死亡率は、イギリスより高くスウェーデンより低い一方、妊産婦の自殺率はどちらの国よりも高い。
日本では、子どもと女性を巡る様々な対策が不足しているからか?

日本では、子どもと女性の権利についての意識も不足気味。
当事者も、子ども・女性でない人たちも、どっちも。
子どもも女性も生きづらい。
少子化は当然の帰結。

各選択肢について

選択肢1:カンガルーケアとは

• 赤ちゃんを裸のまま母親の乳房の間で抱っこするケア(「NICU等で行われる早産児に対するカンガルーケア」と「正期産での出生直後のカンガルーケア」に大別される)
• Kangaroo care (KC)
• Skin to skin contact
• 直肌の抱っこ

第50回記者懇談会(H24.01.18) 出産直後に行う「カンガルーケア」について – 日本産婦人科医会

カンガルーケアの利点のまとめ
• 皮膚接触によって児の体温が維持され、呼吸が安定し、体重増加を促進する
• 母乳分泌が増し、母乳哺育の期間が長くなる。
• 母子の愛着が深まる。
• 母親の未熟児出産による喪失感を克服する。

同上

選択肢2:ペリネイタルロスとは

ペリネイタル・ロス(流産、死産・人工死産、新生児死亡、人工妊娠中絶など、お産をとりまく赤ちゃんの喪失)は、これまで日本では語られることは少なく、タブー視する社会的傾向がありました。そのためご両親は、語る場がないどころか、早く忘れるように強いられたり、赤ちゃんの存在を無視する言葉投げかけられて傷つくなど、長いグリーフの期間を、何のサポートも得られないまま孤独に過ごされている状況でした。

日本ペリネイタル・ロス研究会

選択肢3:マタニティブルーとは

マタニティブルーズは、出産後の女性の30-50%が経験します。マタニティブルーと呼ばれることもあります。出産直後は気持ちも高ぶっていますが、産後数日から2週間程度のうちにちょっとした精神症状が出現します。多くは、ふいに涙が止まらなくなったり、いらいらしたり、おちこんだりする症状がでます。

マタニティブルーズについて教えてください – 日本産婦人科医会

選択肢4:ダブルケアとは

育児期にある者(世帯)が親の介護も同時に引き受けるという、「育児と介護のダブルケア」

育児と介護のダブルケアの実態に関する調査報告書 | 内閣府男女共同参画局

選択肢5:マルトリートメントとは

子どもに対する不適切な関わりによって、子どもの脳が変形してしまうんだそうです。
怖いですね。
脳画像に見るマルトリートメント – 厚生労働省(PDF)

虐待とは言い切れない、大人から子どもに対する避けたいかかわりのこと。
子ども時代にマルトリを受けていると、大人になってからこころのトラブルに悩む可能性が高くなります。

まるとり!Q&A | 防ごう!まるとり マルトリートメント|一般社団法人 日本家族計画協会

正答

正答:2(ペリネイタルロスとは,流産・死産・新生児死亡などの周産期における喪失体験のことである。)

第22回 精神保健福祉士 国家試験 全問題はこちら

あわせて読みたい
第22回 精神保健福祉士 国家試験対策 過去問題しゃぶり尽くし 【(1) 精神疾患とその治療】 問題1 次のうち,交感神経の活動の高まりを示すものとして,正しいものを 1 つ選びなさい。 問題2 次のうち,ICD-10 において,解離...

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
プロフィール詳細はこちら

目次
閉じる