こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題 6 次のうち,緊張病状態でよくみられる症状として,正しいものを 2 つ選びなさい。
- 躁気分
- 知能低下
- せん妄
- 常同症
- 拒絶症
設問について
緊張病は、興奮・昏迷を基本として、①カタレプシー(同じ姿勢を固持する)、②反響言語(相手の言葉をオウム返しする),反響動作(相手の動作を反復する)、常同症(同じ動作をつづける)、拒絶症(態度や行動で拒否を示す)、無言など、特徴的な症状を示す症候群です。
統合失調症のみならず、うつ病、双極性障害、脳炎などによる器質性精神病などが原因のこともあるため、慎重な診察が必要となります。生命維持のための基本的な生活活動(食事摂取や飲水、休息、清潔動作など)ができなくなるため、脱水や低栄養、身辺の不潔、褥創、誤嚥、失禁、廃用性の筋萎縮や関節拘縮などが合併しやすく、身体的なアセスメントやケアが必要となり、多くの場合入院治療が必要となります。
COMHBO地域精神保健福祉機構:統合失調症・妄想性障害・緊張病
各選択肢について
選択肢1:躁気分
躁気分は、晴れ晴れとして自身に満ちた気分で、多弁・多動、万能感を伴うこともある、躁状態の時の気分を指すと考えられます。
躁状態になると、眠らなくても活発に活動する、次々にアイデアが浮かぶ、自分が偉大な人間だと感じられる、大きな買い物やギャンブルなどで散財するといったことがみられます。
厚生労働省:みんなのメンタルヘルス「双極性障害(躁うつ病)」
躁状態ではとても気分がよいので、本人には病気の自覚がありません。
選択肢2:知能低下
「陽性症状」「陰性症状」と並んで、統合失調症の症状として注目されるようになってきたのが「認知機能障害」です。認知機能というのは、記憶したり、注意を適切に集中させたり、計画を立てたり、判断したりする能力のことです。健康な人は、それとは意識せずにこの認知機能を働かせていますが、統合失調症の場合、この機能が低下します。
NHK福祉ポータル ハートネット:統合失調症とは
選択肢3:せん妄
せん妄は、突然発生して変動する精神機能の障害で、通常は回復可能です。注意力および思考力の低下、見当識障害、覚醒(意識)レベルの変動を特徴とします。
多くの病気、薬剤、毒物などが、せん妄の原因になりえます。
(中略)せん妄状態の人は、睡眠中も落ち着きがなかったり、睡眠と覚醒のサイクルが逆転して昼間に眠って夜間に起きていたりすることもよくあります。
奇妙で恐ろしい幻覚を見たり、実際にはいない人や存在しない物が見えたりすることもあります。なかにはパラノイア(迫害されているという根拠のない思い込み)や妄想(誤った強い思い込みで、通常は知覚や経験を誤って解釈してしまうことによって生じるもの)がみられる人もいます。
せん妄は人格や気分を変えてしまうこともあります。物静かで内向的になる結果、せん妄状態にあることを誰からも気づかれない人もいれば、イライラして、興奮状態で慌ただしく動き回る人もいます。
MSDマニュアル家庭版:せん妄
選択肢4:常同症
ある特定の行為を長時間にわたって反復持続する症状で,緊張型統合失調症の興奮期によく起こるとされている。手の上下運動を繰り返したりする常同運動,特定の姿勢をとり続ける常同姿勢,一定の場所から離れようとしない場所の常同,同じことばか句を繰り返す音誦症などがある。
コトバンク:常同症
選択肢5:拒絶症
統合失調症(精神分裂病)に最も多くみられる精神運動障害の一つ。患者は他人の命令や期待を拒否し,あるいは強く抵抗してかえって逆のことを行う。この症状が食事について現れるときは拒食症,言語について現れるときは緘黙(かんもく)症と呼ばれる。
〘名〙 緊張型統合失調症に最も多くみられる精神運動障害の一つ。他人の要求や命令に対して反抗や抵抗を示し、逆のことをしたりすること。
コトバンク:拒絶症
正答
正答:4(常同症)
5(拒絶症)