こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

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事例問題 4

次の事例を読んで，問題 58 から問題 60 までについて答えなさい。
〔事　例〕
精神障害者雇用トータルサポーターのＦさん（精神保健福祉士）は，ある日，従業員1,000 名超の食品製造会社であるＶ社の人事課長の訪問を受けた。話を聞くと，障害者法定雇用率の達成には 7 名足りず，新たに法定雇用率の算定が見直されたこともあり，現在雇用していない精神障害者も雇用することで達成したいとのことであった。
そして，障害者や高齢者や外国人など様々な従業員が活躍することで多様性のある企業として発展していきたいと話した。そこでＶ社としては，まず精神障害者の雇用に重点的に取り組みたいと考え，何から始めればよいか教えてほしいとのことであった。（問題 58）
半年後，Ｖ社が精神障害者雇用を進める中で人事課長からＦさんに相談があった。話を聞くと，新たに雇用した精神障害者のＧさん（40 歳，女性）が，仕事で小さなミスが続いた後に出社できなくなり，退職を申し出たとのことであった。対応を依頼されたＦさんはＶ社を訪問し，相談室でＧさんと会った。Ｇさんは緊張した表情を見せながら，自分は会社の役に立っていないこと，仕事に自信がなくなったこと，会社に迷惑を掛けるから辞めたいことを小声で話した。Ｆさんは面接の中で，Ｇさんは無遅刻・無欠勤であったこと，部署では昼食弁当の注文係を自らやっていたことを引き出した。また，Ｆさんの問いかけに対してＧさんは，来月には父親が定年退職なので，自分が無職になった後の生活が不安であることなどを語った。（問題 59）
そこで，Ｆさんの提案で，訪問型職場適応援助者を活用することとし，Ｈ職場適応援助者（精神保健福祉士）がＧさんの支援に入った。（問題 60）
1 か月後にＦさんがＶ社を訪れると，Ｇさんは笑顔で仕事をしており，人事課長も喜んでいた。Ｆさんの援助もあり，人事課長は，「障害者の雇用継続に取り組むことで，従業員全体の退職者数も減り，社の雰囲気が変わり，働きやすい職場になった」と笑顔で話してくれた。

問題 60　次の記述のうち，この時のＨ職場適応援助者が行った支援として，適切なものを 2 つ選びなさい。

1. Ｇさんがミスをした作業の課題分析を行い，手順書を作成する。
2. 昼食弁当の注文係を他の職員に担当してもらい，Ｇさんの負担を減らす。
3. Ｇさんの優れている点を伝えてもらうよう上司に依頼する。
4. Ｇさんの経済的不安を解消するために，障害年金の申請準備をする。
5. 作業能力の低い人も働けるように，障害者専用の職務を作成する。

設問について

障害者雇用で働くGさんに対して、訪問型の職場適応援助者（ジョブコーチ）はどんな支援をするのが相応しいか、を考える問い。

配置型・訪問型・企業在籍型の3種のジョブコーチそれぞれの特徴を知っておきたい。
厚労省：職場適応援助者（ジョブコーチ）支援事業について

各選択肢について

選択肢1：Ｇさんがミスをした作業の課題分析を行い，手順書を作成する。

〇

Gさんは、仕事で小さなミスが続いた後に出社できなくなって退職を申し出た経緯があります。Gさんと一緒に課題の分析を行い、本人の障害特性に応じた手順書を作成することでミスが減り、Gさんの働きやすさ促進が可能となることが考えられます。

選択肢2：昼食弁当の注文係を他の職員に担当してもらい，Ｇさんの負担を減らす。

×

Gさんが部署では昼食弁当の注文係を自らやっていたというエピソードを、Ｆさんは面接の中で引き出しました。この仕事をGさんから取り上げる前に、この仕事がGさんにとって負担感があって止めたいのか、負担感はそれほどでもなく続けたいのか、等Gさんの意向は要確認。

選択肢3：Ｇさんの優れている点を伝えてもらうよう上司に依頼する。

〇

Fさんとの面接の中で、緊張した表情を見せながら，自分は会社の役に立っていないこと，仕事に自信がなくなったこと，会社に迷惑を掛けるから辞めたいことを小声で話したＧさん。自信のなさ、自己肯定感・自己効力感の低さが伺えます。上司からＧさんの優れている点を伝えてもらうことで、これらの向上へつなげます。

選択肢4：Ｇさんの経済的不安を解消するために，障害年金の申請準備をする。

×

職場適応援助者（ジョブコーチ）の役割は、Gさんが職場に適応できるよう、職場での直接的な支援を行うことで、障害年金の申請準備は役割外。また経済的不安としては、父親が来月に定年退職して、さらに自分が無職になった後の生活について語られているので、無職にならなければいいわけで。

選択肢5：作業能力の低い人も働けるように，障害者専用の職務を作成する。

×

このケースで職場適応援助者（ジョブコーチ）に求められているのは、Gさんが職場に適応できるように職場で直接・個別の支援を行うこと。また、V社の意向は、障害者や高齢者や外国人など様々な従業員が活躍することで多様性のある企業として発展いくことなので、障害者専用の職務を作成することが適切とは考えにくい。

正答

1：Ｇさんがミスをした作業の課題分析を行い，手順書を作成する。
3：Ｇさんの優れている点を伝えてもらうよう上司に依頼する。

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