こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題3 次のうち,境界性パーソナリティ障害の特徴として,適切なものを 1 つ選びなさい。
- 良心の呵責の欠如
- 自分が重要であるという誇大な感覚
- 他人の感情への冷淡で無関心な行動
- 疑い深く,人に恨みを持ち続ける傾向
- 見捨てられることを避けようとするなりふり構わない努力
設問について
パーソナリティ障害についての理解が問われる問題。
パーソナリティ障害については、中央法規当該科目テキスト第2版p180~。
A群:奇妙で風変り、内向的で社会から孤立しひきこもるタイプ
B群:演技的で移り気、情緒が不安定で攻撃的、一見外交的だが安定した関係が築けないタイプ
C群:不安や抑制を伴う、自信がなく不安げで内向的、臆病で神経症的な様相が見られるタイプ
行動の障害としては、
・行動(習慣および衝動)の障害、行動の異常
・性行動の障害(性関連性障害)
がある。
選択肢以外のパーソナリティ障害についても知っておきたい。
各選択肢について
選択肢1:良心の呵責の欠如
×
B群の、反社会性/非社会性パーソナリティ障害に見られる特徴。
他人に対する共感性がなく、衝動にまかせて無責任に行動するパーソナリティの障害。
選択肢2:自分が重要であるという誇大な感覚
×
B群の、自己愛性パーソナリティ障害に見られる特徴。
自分には優れた能力があるといった誇大な感覚に支配され、非常に度を越した自負心があり、周囲から称賛や取り計らいを受けることが当然だと信じている。
選択肢3:他人の感情への冷淡で無関心な行動
×
A群の、統合失調質(シゾイド・スキゾイド)パーソナリティ障害に見られる特徴。
家族を含め他人と情緒的な交流をせず、関わり合いを避け、社会的なひきこもりを一生続ける。
選択肢4:疑い深く,人に恨みを持ち続ける傾向
×
A群の、最犠牲/妄想性パーソナリティ障害に見られる特徴。
他人に対する不信があり、すべてを悪意があると疑う。自分のことを話すことを非常に警戒し、協調性に乏しいため親しい友人知人はおらず、人に裏切られたと感じて恨みを持ち続けるのでしばしば攻撃的になり、トラブルはすべて他人の責任と思い込み、ひとりよがりな解釈で訴訟を起こす。
選択肢5:見捨てられることを避けようとするなりふり構わない努力
〇
B群の、境界線パーソナリティ障害に見られる特徴。
虚しさや満たされなさが根底にあり、情緒面の不安定さや行動上の激しさが目立つ。初対面では一見全く問題なく、むしろ言動が魅力的ですらある。関係性ができると、他人との適度な距離がとれず、依存と敵対、理想化とこき下ろしの間を極端に揺れ動き、感情と行動の問題が明らかになる。
感情の問題:気分不快感、不安、焦燥が突発的に生じる。空虚感が満たされず、常に見捨てられ不安、不満と怒りを抱えている。
行動の問題:自分の怒りを麻痺させるために自傷行動を頻回に繰り返す。浪費、過食、性的逸脱を繰り返す。他人が助けの手を差し伸べざるを得ない状況をつくる。周囲の人は援助しようとして、本人のペースや意図に操作され巻き込まれる。
正答
5(見捨てられることを避けようとするなりふり構わない努力)