こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
事例問題
次の事例を読んで、答えなさい。
〔事例〕
Lさん(39歳、女性)は、統合失調症の患者である。身寄りのないLさんは、働きながら一人暮らしをしていたが、仕事上のストレスから32歳で発症し、精神科病院へ入院となった。
6か月の入院治療の結果、陽性症状は落ち着き、一人暮らしを再開することになった。
ある日、通院する精神科病院のM精神保健福祉士は、「頑張ってはいるけれど、毎日の家事がとても大変です」とLさんから相談を受けた。話を聞くと、陰性症状としての意欲の低下が著しく、身の回りのケアに困難がある様子がうかがえた。生活状況の確認のためLさんの部屋を訪れると、室内はひどく散らかっており、食事内容も偏っているようであった。M精神保健福祉士は、W指定特定相談支援事業者を紹介し、Lさんは「障害者総合支援法」におけるホームヘルパーによる調理や洗濯・掃除など家事の援助・相談が受けられる制度を利用し始めた。(問題70)
しばらく安定した生活をしていたLさんであったが、38歳の時、通院している病院の定期的な血液検査の結果、糖尿病が進行していることが明らかになった。これ以上の悪化を予防するため健康管理の必要性を感じたM精神保健福祉士は、Lさんと相談の上、主治医の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師が自宅に訪問するサービスの利用を支援した。(問題71)
ホームヘルパーと看護師による訪問を受けるようになったLさんであったが、次第に戸惑いの表情を見せるようになった。心配したM精神保健福祉士が話を聞くと、「私はできれば働きたい。でも訪問してくれる人や主治医は、口々に違うことを言う。私はどうしたらいいのか分からなくなってきた」とLさんは訴えた。本人の意向に基づく支援内容の検討の必要性を感じたM精神保健福祉士は、その状況をW指定特定相談支援事業者に報告した。そこでW指定特定相談支援事業者は、支援方針を調整するため本人を含めた関係者が参加するケア会議を開催した。(問題72)
問題71 次のうち、Lさんに提供されるサービスの根拠となるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
- 介護保険制度
- 地域生活支援事業
- 医療保険制度
- 無料低額診療事業
- 地域相談支援
設問について
主治医の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師が自宅に訪問するサービスといえば、訪問看護。
中央法規当該科目テキスト第6版p193等。
各選択肢について
選択肢1:介護保険制度
×
要支援や要介護の認定を受けている場合は原則介護保険が優先。
それ以外の場合は、医療保険を利用。
Lさんは39歳で、要支援や養介護の認定を受けていないので、介護保険制度は利用しない。
選択肢2:地域生活支援事業
×
地域生活支援事業及び地域生活支援促進事業は、障害者及び障害児が基本的人権を享受する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう、市町村等が実施主体となり、地域の特性や利用者の状況に応じ、柔軟な形態により計画的に実施する事業。
訪問看護ステーションの看護師が自宅に訪問するサービスを手掛けるものではない。
選択肢3:医療保険制度
〇
選択肢4:無料低額診療事業
×
主治医の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師が自宅に訪問するサービスには該当しない。
無料低額診療事業~経済的な理由によって必要な医療を受けることが困難な方へ~
神奈川県ホームページ
事業の概要
経済的な理由によって必要な医療を受けることができない方に対して、無料または低額で診療を行う事業です。
社会福祉法第2条第3項第9号の規定の基づく事業です。
減免を受けることができる方
低所得者等で経済的理由により診療費の支払いでお困りの方(基準は、各医療機関によって異なります)
選択肢5:地域相談支援
×
主治医の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師が自宅に訪問するものではない。
(定義)
第四条(中略)
18 この法律において「相談支援」とは、基本相談支援、地域相談支援及び計画相談支援をいい、「地域相談支援」とは、地域移行支援及び地域定着支援をいい、「計画相談支援」とは、サービス利用支援及び継続サービス利用支援をいい、「一般相談支援事業」とは、基本相談支援及び地域相談支援のいずれも行う事業をいい、「特定相談支援事業」とは、基本相談支援及び計画相談支援のいずれも行う事業をいう。
障害者総合支援法
正答
3(医療保険制度)