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問題13|第25回 精神保健福祉士 国家試験 ②精神保健の課題と支援

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題13 グリーフケアに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 遺族が悲しみを表現してから開始する。
  2. 故人への怒りの感情を表出しないよう助言する。
  3. 傾聴よりも励ますことが重視されている。
  4. 悲嘆は正常な反応であることを伝える。
  5. 故人のことを早く忘れるよう働きかける。

設問について

グリーフ(悲嘆・悲観)のケアに関する理解が問われる問題。
悲嘆を含む喪失については、中央法規当該科目テキスト(第3版)p52-57、p108-109。

大切な方ががんになられた方・大切な方をがんで亡くされた方への情報提供サイト
遺族の心理的サポートに関する手引き(一般医療者用)」(PDF)は一読しておきたい。

グリーフとは、人が大切な人やものを喪失したときに体験する、複雑な心理的・身体的・社会的な反応のこと。その悲嘆を乗り越え、苦痛や環境変化などを受け入れようとする心の努力を支え癒すのがグリーフケア。グリーフケアの基本は、その人の今の状態を受容し、治癒力を信じ、共感と傾聴の姿勢で聴き手に徹すること。

死別悲嘆に対する援助

情報的な援助
死別悲嘆で出現する反応(悲しみ)が遺族に起こる正常な反応であることを理解するきっかけを提供する。

情緒的な援助
悩みを聞きとる姿勢、共感性を持つ姿勢、優しいはたらきかけや、歩み寄りを促す姿勢を持つことが大切。

道具的な援助
生活環境の変化からくる、日常生活で困ったことに対する援助。

治療的な援助
死別悲嘆からくる健康障害や精神障害に対する医療機関による援助。

りんどうの会 グリーフケア(悲嘆回復)とは

各選択肢について

選択肢1:遺族が悲しみを表現してから開始する。

×

死別後の遺族は、死亡率や病気の罹患率が上昇する可能性がある。
遺族の死亡率は年齢にかかわらず死別から 6 か月までの間で特に高いとされ、悲しみを表現してからのケアでは手遅れになってしまう可能性がある。

悲嘆のプロセスは人それぞれ。
下記は、1983 年に Brown が説明した代表的なプロセスの一つ。

  1. ショック期(直後から数日、数週)
    死が突然で予測できなかった場合にとても顕著
  2. 故人への思いにとらわれる時期(数週から数か月)
    感情が麻痺した状態から喪失による辛い悲しみへと移り変わる
    不眠や食欲不振、疲労感などの症状を抱える
    「記念日反応」は、その日が毎年来る度に生じ、比較的正常な悲嘆の場合にも起こる
  3. 回復期(数か月から数年)
    遺族は喜びが伴う過去の追想ができるようになり、生活のなかの活動に対して興味を取り戻していく
    以前の役割を再開したり、新しい関係の形成や役割を獲得したりする

選択肢2:故人への怒りの感情を表出しないよう助言する。

×

基本姿勢

人それぞれ悲嘆の表し方や関わり方は違うことを理解し、その人の対処方法を尊重するといいかもしれません。過度な助言や介入は、逆に遺族に負担になってしまうかもしれませんので、遺族が無理のない範囲で少しずつできるように支援するのがよいでしょう。

遺族の心理的サポートに関する手引き(一般医療者用)

選択肢3:傾聴よりも励ますことが重視されている。

×

好ましくない関わり

安易な共感や励ましは遺族を傷つけてしまう可能性があります。また、おせっかいなアドバイスや「あなたなら乗り越えられるわ」という発言は、それができない自分を逆に責めてしまう可能性があります。他にも、「大往生でしたね」など、「自分自身の評価」を含めた言葉を口にしないように心がけるとよいでしょう。遺族の認識とのずれが大きい場合、怒りなどの感情を誘発することあります。このように、好ましくない関わり方が人それぞれにあるため難しく感じられますが、何かアドバイスしようと意識するよりも、遺族の話をじっくり聞くことが支援になるかもしれません。

遺族の心理的サポートに関する手引き(一般医療者用)

選択肢4:悲嘆は正常な反応であることを伝える。

悲嘆についての説明

「悲嘆で苦しんでいるのはおかしいのではないか」「他の人は問題なさそうなのに私だけ心が弱いのではないか」と悩んでいる遺族も少なくありません。大切な人を失った悲しみや悲嘆は当然であっておかしいことではないことや、多くの遺族が同じように苦しんでいることを伝えると、遺族も安心されるかもしれません。
また、「正しい悲嘆のプロセス」というものはなく個人差があること、残念ながらすぐにこの苦しみから抜け出す方法がないこと、この悲しみを相談できる場所があることを伝えることで、遺族が悲嘆との付き合い方について少し理解できるかもしれません。

主な説明内容

  • 大切な人を失った悲しみや悲嘆は当然であっておかしいことではないこと
  • 悲しみを自分自身で抱えるのにはそれぞれに必要な時間があるので、残念ながらすぐにこの苦しみから抜け出す方法はないこと
  • 無理に感情表出を我慢することや、逆に無理に感情を表出させなくてよいこと
  • 支援の場所があること
  • 悲しみによる苦痛が生活に大きく悪影響を及ぼす場合には、支援を求めること
遺族の心理的サポートに関する手引き(一般医療者用)

選択肢5:故人のことを早く忘れるよう働きかける。

×

前述の「好ましくない関わり」にある通り。

  • 「つらい気持ちわかりますよ」というように安易に共感しない
  • 「あなたらしくない」というように対応できない自分を責める態度
  • 「時間が解決しますよ」といった励まし
  • 「旅行でも行ったらどうか」というおせっかいなアドバイス
  • 「もっと大変だった患者さんはたくさんいますよ」といった他の患者の話

正答

4(悲嘆は正常な反応であることを伝える。)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学11年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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