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問題15|第25回 精神保健福祉士 国家試験 ②精神保健の課題と支援

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題15 次の記述のうち、労働と精神保健に関連する法律の説明として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度で高ストレス者と判定された労働者には、医師による面接指導を受ける義務がある。
  2. 過労死等防止対策推進法が規定する過労死等の原因には、精神障害が含まれている。
  3. 「男女雇用機会均等法」は、妊娠中及び産後の危険有害業務の就業制限を規定している。
  4. 健康増進法は、事業者に対してパワーハラスメント防止のための措置を講じなければならないと規定している。
  5. 労働契約法では、国が労働者の心の健康の保持増進のための指針を策定することが規定されている。

(注)「男女雇用機会均等法」とは、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」のことである。

設問について

精神保健の視点からみた勤労者の課題と法律との関係についての理解が問われる問題。
中央法規当該科目テキスト第3版180~。

各選択肢について

選択肢1:労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度で高ストレス者と判定された労働者には、医師による面接指導を受ける義務がある。

×

② 面接指導は、ストレスチェックの結果、高ストレス者として選定され、面接指導を受ける必要があると実施者が認めた労働者に対して、医師が面接を行い、ストレスその他の心身の状況及び勤務の状況等を確認することにより、当該労働者のメンタルヘルス不調のリスクを評価し、本人に指導を行うとともに、必要に応じて、事業者による適切な措置につなげるためのものである。このため、面接指導を受ける必要があると認められた労働者は、できるだけ申出を行い、医師による面接指導を受けることが望ましい。

労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル

厚生労働省 ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等

選択肢2:過労死等防止対策推進法が規定する過労死等の原因には、精神障害が含まれている。

(定義)
第二条 この法律において「過労死等」とは、業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう。

過労死等防止対策推進法

選択肢3:「男女雇用機会均等法」は、妊娠中及び産後の危険有害業務の就業制限を規定している。

×

男女雇用機会均等法は、男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的として、婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止、職場における妊娠、出産等に関する言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置等について定めているが、危険有害業務の就業制限を定めるのは労働基準法。

(危険有害業務の就業制限)
第六十四条の三 使用者は、妊娠中の女性及び産後一年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺ほ育等に有害な業務に就かせてはならない。
② 前項の規定は、同項に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、厚生労働省令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。
③ 前二項に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、厚生労働省令で定める。

労働基準法の第六章の二 妊産婦等は、上記「危険有害業務の就業制限」の他、妊産婦の労働に関して下記についても定めている。

  • (坑内業務の就業制限)第六十四条の二
  • (産前産後)第六十五条・第六十六条
  • (育児時間)第六十七条
  • (生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置)第六十八条

選択肢4:健康増進法は、事業者に対してパワーハラスメント防止のための措置を講じなければならないと規定している。

×

健康増進法は、国民の健康の増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、国民の栄養の改善その他の国民の健康の増進を図るための措置を講じ、もって国民保健の向上を図ることを目的としている。

パワハラ防止を定めるのは、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律

第九章が「職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して事業主の講ずべき措置等」となっている。

厚生労働省>職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)も一読しておくとよいかも。

選択肢5:労働契約法では、国が労働者の心の健康の保持増進のための指針を策定することが規定されている。

×

労働者の心の健康の保持増進のための指針は、労働安全衛生法に基づいて策定されている。

本指針は、労働安全衛生法(昭和 47 年法律第 57 号)第 70 条の2第1項の規定に基づき、同法第 69 条第1項の措置の適切かつ有効な実施を図るための指針として、事業場において事業者が講ずる労働者の心の健康の保持増進のための措置(以下「メンタルヘルスケア」という。)が適切かつ有効に実施されるよう、メンタルヘルスケアの原則的な実施方法について定めるものである。

厚生労働省>職場における心の健康づくり「労働者の心の健康の保持増進のための指針」

正答

2(過労死等防止対策推進法が規定する過労死等の原因には、精神障害が含まれている。)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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