こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
事例問題
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Mさん(30歳、女性)は、大学卒業後に就職したが、3年目に統合失調症を発症し退職した。数か月の入院を経て、退院後は精神科デイケアに数年通いながら、再発することなく地域生活を続けていた。
デイケアのA精神保健福祉士は、Mさんとの面談を通して、改めて一般就労にチャレンジしたいというMさんの意欲を評価するとともに、対人面での緊張が強いことや体力面の課題があることを確認した。主治医からは、一般就労に向けて準備してもよいのではないかという意見が得られた。そこで、A精神保健福祉士は障害福祉サービスの利用を提案し、Mさんも希望した。A精神保健福祉士はこのサービスの利用に向けてU事業所のB相談支援専門員(精神保健福祉士)に連絡を取った。B相談支援専門員はMさんと話し合いながら、V事業所が提供する一般就労を目指した「障害者総合支援法」に基づく障害福祉サービスの利用を検討した。(※1)
その後、B相談支援専門員は、Mさんがこのサービスを利用するために市役所に申請を行った。(※2)
Mさんは企業の事務補助の仕事に就くことができた。その後、V事業所によるフォローもあり、不定期に休むことはありつつも、仕事を続けることができた。しかしMさんは、一人で悩みを抱え込む性格から疲れやすく、職場の上司や同僚もMさんを心配していた。Mさん自身、これからも仕事や生活面の不安をV事業所の担当職員に相談したいと話した。継続的な支援の必要性がMさん、企業、V事業所で共有された。
そこで、V事業所が提供する新たな障害福祉サービスの利用を検討した。(※3)
Mさんは、V事業所が提供する新たな障害福祉サービスを利用しながら、事務補助の仕事を継続している。
問題80 次のうち、この新たな障害福祉サービスとして、適切なものを1つ選びなさい。
- 職業準備支援
- リワーク支援
- 職場適応援助者支援
- 就労定着支援
- 精神・発達障害者しごとサポーター
設問について
就労支援ついての理解が問われる問題。
就労支援については中央法規当該科目テキスト第6版p128~。
就労移行支援の利用を通して、一般就労を実現した、その後に利用するサービスで、就労の継続を支援するサービスといえば、就労定着支援一択。
各選択肢について
選択肢1:職業準備支援
×
職業準備支援は、就職または職場適応に必要な職業上の課題の把握とその改善を図るための支援、職業に関する知識の習得のための支援、社会生活技能等の向上を図るための支援。
中央法規当該科目テキスト(第3版)p161-163「就業準備」。
選択肢2:リワーク支援
×
リワーク支援は、うつ病等の疾患により休職している人、休職している社員の職場復帰を進めようとしている企業に、医師の助言を得ながら、円滑な職場復帰のための支援。
Mさんは休職中ではないので支援の対象にならない。
選択肢3:職場適応援助者支援
×
職場適応援助者(ジョブコーチ)は、地域障害者職業センターが行っている職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援事業において、障害者が職場に適応できるよう、障害者職業カウンセラーが策定した支援計画に基づき、職場に出向いて直接支援を行う。
中央法規当該科目テキスト(第3版)p150-151。
選択肢4:就労定着支援
〇
16 就労定着支援
生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援(以下「就労移行支援等」という。)を利用して、通常の事業所に新たに雇用された障害者の就労の継続を図るため、企業、障害福祉サービス事業者、医療機関等との連絡調整を行うとともに、雇用に伴い生じる日常生活又は社会生活を営む上での各般の問題に関する相談、指導及び助言等の必要な支援を行います。【対象者】
厚生労働省>障害福祉サービスについて
就労移行支援等を利用した後、通常の事業所に新たに雇用された障害者であって、就労を継続している期間が6月を経過した障害者(病気や障害により通常の事業所を休職し、就労移行支援等を利用した後、復職した障害者であって、就労を継続している期間が6月を経過した障害者も含む。)
選択肢5:精神・発達障害者しごとサポーター
×
精神・発達障害者しごとサポーターとは…
近年、障害者の就職への意識の高まりとともに、企業における障害者雇用の取り組みが進む中、精神障害および発達障害(以下、「精神・発達障害」という。)のある労働者も増加しています。しかしながら、精神・発達障害者の職場定着は、必ずしも順調ではありません。職場定着に至らない要因は一人ひとり様々ですが、障害があっても、その特性を踏まえ、希望や能力、適性に応じて活躍できることが普通の社会、障害者と共に働くことが当たり前の社会を目指していく必要があります。職場でこれを実現するため、精神・発達障害者の同僚である皆さまに、精神・発達障害についての正しい知識と理解を持って、精神・発達障害者を温かく見守り、支援する応援者=「精神・発達障害者しごとサポーター」となっていただけるよう、厚生労働省では、精神・発達障害者しごとサポーター養成講座を全国各地で開催しております。
2時間程度の短時間の講座ですので、気軽に受講いただけます。
この講座の受講を通じて、障害の特性や同じ職場の仲間としての日常的な配慮のポイントを学ぶことで障害の有無に関係なく活躍できる職場づくりを進めていきましょう。
厚生労働省>精神・発達障害者しごとサポーター
正答
4(就労定着支援)