こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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〔事例〕
来日した留学生Bさん(24歳、男性)は、日本語学校に入学し、生活習慣の違いに不安を抱えながらも新生活を始めた。居住している留学生会館があるN地区は、外国籍の労働者や留学生が多く、国際結婚をした家族も多数居住している。Bさんは、同じ日本語学校の留学生Cさんたちともすぐに仲良くなり、当初あった不安も減り孤独を感じることなく、慌ただしいながらも暮らしに馴染んでいった。(問題30)
来日して3か月が過ぎた頃から、Bさんは気分が落ち込み、仲間たちとも次第に距離をとるようになっていった。その様子を心配したCさんが、Bさんに付き添い日本語学校の保健室を訪れると、留学生支援で実績があるN地区のUクリニックを紹介された。
Uクリニックの医師は、Bさんに薬物療法の必要性を伝え、定期的な通院を勧めた。インテークを担当したD精神保健福祉士は、言語や生活習慣の違いを特に注意しながら、Bさんと面接を行った。(問題31)
Bさんは、D精神保健福祉士との面接を通じて、二人にサッカーという共通の趣味があることも分かり、徐々に打ち解けていった。その後、Bさんは、自分の不調をうまく言葉に表すことができず苦しかったことや、日本での手続が複雑で困ったこと、日常生活で困惑したことなどを話すようになり、元気を取り戻していった。
ところがある日、BさんはD精神保健福祉士に、「留学生同士でも違う」、「みんな一緒にするな」と語気を荒げた。そして、普段はあまり使わない母国語も交え、「この地区では同じ国の出身者と集まることが多い」、「留学生同士でも仲間に入れない人や、孤立している人がいる」と続け、これまで感じていた違和感や疎外感について訴え、肩を落とし、やがて沈黙し涙を浮かべた。(問題32)
Bさんは通院を継続し、半年後には落ち着いて仲間たちとも付き合えるようになった。最近の面接では、「趣味のサッカーをいかし、地域で交流を深められないか」と前向きな発言が聞けるようになってきている。
問題30 次のうち、このときBさんがCさんたちから受けていたソーシャルサポートとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 所属的サポート
- 情緒的サポート
- 情報的サポート
- 道具的サポート
- 評価的サポート
設問について
ソーシャルサポートに関する理解が問われる問題。
ソーシャルサポートとは「社会的関係の中でやりとりされる支援」。
情緒的サポート:共感や愛情の提供
厚生労働省:e-ヘルスネット
道具的サポート:形のある物やサービスの提供
情報的サポート:問題の解決に必要なアドバイスや情報の提供
評価的サポート:肯定的な評価の提供
研究者によって分類が異なり、下記5つの分類もある。
- 情緒的サポート(emotional support):信頼,共感,愛などが与えられる
- 所属的サポート(companionship support):レジャーや余暇活動の時間を一緒に費やし,社会的友好をもたらす
- 情報的サポート(informational support):問題を理解してくれる人から,アドバイスや指示を与えられて処理する際の助けとなる
- 道具的サポート(instrumental support):必要なサービスの提供や,金銭的,物質的援助をしてくれる
- 評価的サポート(appraisal support):肯定,フィードバック,社会的比較などから,尊重され受容されているという情報をもたらしてくれる
各選択肢について
選択肢1:所属的サポート
×
Bさんが、通学先の日本語学校や居住する留学生会館における活動の中で所属的サポートが得られる可能性はあるが、この時点では明確ではない。
選択肢2:情緒的サポート
〇
同じ日本語学校の留学生Cさんたちともすぐに仲良くなり、情緒的サポートを得ることで、当初あった不安も減り孤独を感じることなく、暮らしに馴染んでこられた。
選択肢3:情報的サポート
×
Bさんが、通学先の日本語学校や居住する留学生会館で情報的サポートが得られる可能性はあるが、この時点では明確ではない。
選択肢4:道具的サポート
×
Bさんが、通学先の日本語学校や居住する留学生会館で道具的サポートが得られる可能性はあるが、この時点では明確ではない。
選択肢5:評価的サポート
×
Bさんが、通学先の日本語学校や居住する留学生会館で評価的サポートが得られる可能性はあるが、この時点では明確ではない。
正答
2(情緒的サポート)