こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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問題65 更生緊急保護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 矯正施設の長からの申出により実施される。
- 保護の期間は、最長で3年である。
- 仮釈放中の者も対象に含まれる。
- 公共の衛生福祉に関する機関等による保護が優先される。
- 社会福祉法に規定されている社会福祉事業に含まれる。
設問について
更生保護制度、特に更生緊急保護についての理解が問われる問題。
中央法規当該科目テキスト第6版p272~。
各選択肢について
選択肢1:矯正施設の長からの申出により実施される。
×
本人からの申し出があった場合で、保護観察所の長がその必要があると認めた場合に行う。
(更生緊急保護の開始等)
更生保護法
第八十六条 更生緊急保護は、前条第一項各号に掲げる者の申出があった場合において、保護観察所の長がその必要があると認めたときに限り、行うものとする。収容中の者から申出があり、その者が同項第一号、第二号、第五号又は第九号に掲げる者(第八十八条の二において「刑執行終了者等」という。)に該当することとなった場合において、保護観察所の長が必要があると認めたときも、同様とする。
選択肢2:保護の期間は、最長で3年である。
×
最長2年半と思われる。
(更生緊急保護)
第八十五条(中略)4 更生緊急保護は、その対象となる者が刑事上の手続又は保護処分による身体の拘束を解かれた後六月を超えない範囲内において、その意思に反しない場合に限り、行うものとする。ただし、その者の改善更生を保護するため特に必要があると認められるときは、第一項の措置のうち、金品の給与又は貸与及び宿泊場所の供与については更に六月を、その他のものについては更に一年六月を、それぞれ超えない範囲内において、これを行うことができる。
更生保護法
選択肢3:仮釈放中の者も対象に含まれる。
×
仮釈放中の人は、保護観察に付されているため、緊急更生保護の対象にならない。
(更生緊急保護)
更生保護法
第八十五条 (中略)
一 懲役、禁錮又は拘留の刑の執行を終わった者
二 懲役、禁錮又は拘留の刑の執行の免除を得た者
三 懲役又は禁錮につき刑の全部の執行猶予の言渡しを受け、その裁判が確定するまでの者
四 前号に掲げる者のほか、懲役又は禁錮につき刑の全部の執行猶予の言渡しを受け、保護観察に付されなかった者
五 懲役又は禁錮につき刑の一部の執行猶予の言渡しを受け、その猶予の期間中保護観察に付されなかった者であって、その刑のうち執行が猶予されなかった部分の期間の執行を終わったもの
六 検察官が直ちに訴追を必要としないと認めた者
七 罰金又は科料の言渡しを受けた者
八 労役場から出場し、又は仮出場を許された者
九 少年院から退院し、又は仮退院を許された者(保護観察に付されている者を除く。)
選択肢4:公共の衛生福祉に関する機関等による保護が優先される。
〇
(更生緊急保護)
更生保護法
第八十五条 この節において「更生緊急保護」とは、次に掲げる者が、刑事上の手続又は保護処分による身体の拘束を解かれた後、親族からの援助を受けることができず、若しくは公共の衛生福祉に関する機関その他の機関から医療、宿泊、職業その他の保護を受けることができない場合又はこれらの援助若しくは保護のみによっては改善更生することができないと認められる場合に、緊急に、その者に対し、金品を給与し、又は貸与し、宿泊場所を供与し、宿泊場所への帰住、医療、療養、就職又は教養訓練を助け、職業を補導し、社会生活に適応させるために必要な生活指導を行い、生活環境の改善又は調整を図ること等により、その者が進んで法律を守る善良な社会の一員となることを援護し、その速やかな改善更生を保護することをいう。
選択肢5:社会福祉法に規定されている社会福祉事業に含まれる。
×
緊急更生保護は更生保護法に規定される。
(更生緊急保護)
第八十五条 (中略)3 更生緊急保護は、保護観察所の長が、自ら行い、又は更生保護事業法の規定により更生保護事業を営む者その他の適当な者に委託して行うものとする。
更生保護法
正答
4(公共の衛生福祉に関する機関等による保護が優先される。)