こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
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問題36 諸外国の精神保健福祉に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 韓国では、入院医療・入所施設中心から地域ケア中心に転換したことにより、精神療養施設を廃止した。
- イタリアでは、ケアプログラムアプローチ( CPA )により、精神障害者への医療サービスと福祉サービスを計画している。
- イギリスでは、法律180号( 1978年 )制定後、単科精神病院への新規入院を禁じた。
- アメリカでは、入院回避のためのショートステイ施設として、ベンチャー( Venture )を用いている。
- カナダでは、政府が発表した『闇からの脱出』の中で、精神障害者を中心に位置づけたリカバリーシステムを目指すこととした。
設問について
諸外国の精神保健福祉についての理解が問われる問題。
中央法規当該科目テキストI(第2版)p26~に、諸外国の事情についての記載あり。
各選択肢について
選択肢1:韓国では、入院医療・入所施設中心から地域ケア中心に転換したことにより、精神療養施設を廃止した。
×
韓国では、1995年に精神保健法制定。
同法による精神保健施設は、精神医療機関、精神療養施設、社会復帰施設、精神保健センター。
韓国の精神保健福祉については、中央法規当該科目テキストI(第2版)、p38~。
選択肢2:イタリアでは、ケアプログラムアプローチ( CPA )により、精神障害者への医療サービスと福祉サービスを計画している。
×
ケアプログラムアプローチを導入したのはイギリス。
1991年、イギリス保健局は、精神障害者を対象にケアプログラムアプローチを導入した。これは包括的・継続的なケアの提供、複数の機関との協働などを目的に、看護師などがキーワーカーとなって行う精神保健福祉分野独自のケアマネジメントのシステム。
イタリアの精神保健福祉については、中央法規当該科目テキストI(第2版)、p38~。
選択肢3:イギリスでは、法律180号( 1978年 )制定後、単科精神病院への新規入院を禁じた。
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法律180号( 1978年 )制定後、単科精神病院への新規入院を禁じたのはイタリア。
あのバザーリア法のこと。
イギリスの精神保健福祉については、中央法規当該科目テキストI(第2版)、p34~。
選択肢4:アメリカでは、入院回避のためのショートステイ施設として、ベンチャー( Venture )を用いている。
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ベンチャーを用いているのはイタリア。
アメリカは、地域ケアの思想や実践の開発で注目を浴びる一方、その恩恵が国内で十分には活かされていないという残念な状況。
アメリカの精神保健福祉については、中央法規当該科目テキストI(第2版)、p26~。
選択肢5:カナダでは、政府が発表した『闇からの脱出』の中で、精神障害者を中心に位置づけたリカバリーシステムを目指すこととした。
〇
カナダ政府は『闇からの脱出:カナダ精神保健サービスの変革』を2006年に刊行し、「精神病をもつ人々を中心に位置付け彼らがリカバリーを経験することができる純粋なシステム」を目指すことを明言した。
カナダの精神保健福祉については、中央法規当該科目テキストI(第2版)、p30~。
正答
5(カナダでは、政府が発表した『闇からの脱出』の中で、精神障害者を中心に位置づけたリカバリーシステムを目指すこととした。)