こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
事例問題1
次の事例を読んで、問題に答えなさい。
Eさん( 24歳、男性 )は、就学前に医療機関でアスペルガー症候群( 当時 )と診断された。Eさんには、環境の変化への対応困難や相手の意図を理解できないことからくる混乱などがみられたが、高等学校までは、学級担任などの理解と丁寧な指導によって、何とか卒業できた。Eさんは、父親と同じコンピューターソフトを扱う仕事に興味を示し、志望大学に入学した。しかし、入学後1週間通ったところで、「履修計画を立てられない」、「自分が座りたい席に座れない」などの理由で、通学したくないと言い出した。以前診断を受けた医療機関が遠方であったため、母親はEさんを伴って、精神保健福祉センターに勤務するF精神保健福祉士の下を訪れた。F精神保健福祉士は二人の話を詳しく聞いた後、ある提案を行った。(問題49)
その2か月後、母親から、「お陰でEが大学に行っている」と電話があった。しかし、母親によれば、Eさんは、元々好きだったインターネットゲームに最近ますます興じるようになり、夜更かしする結果、午前中の授業に出られないことがあるという。「注意しても聞かないし、このままでは心配」との話を聞いたF精神保健福祉士は、精神保健福祉センターの事業として立ち上げた、発達障害児・者の家族サポートグループを案内し、会の内容について説明した。(問題50)
Eさん自身も、時折、F精神保健福祉士の下を訪れ、「授業で発言したら笑われた」、「レポートをどう書いたらいいか分からない」など、大学で起こったことを相談していた。他の関係者からも適宜助言が行われた結果、Eさんは4年生に進級し、何とか卒業に必要な単位を取得する見込みが立った。しかし、Eさんは、「今の状態ではどこに就職しても長く働ける自信がない」、「卒業後少し訓練や経験を積んで、障害を開示せずに働ける仕事に就くことが自分の希望」と述べた。F精神保健福祉士は、Eさんの希望に沿う形で卒業後の進路について助言を行った。(問題51)
Eさんは、F精神保健福祉士の助言を参考に進路を選択し、最終的に自分に合う仕事に就くことができた。
問題50 次の記述のうち、F精神保健福祉士が説明したものとして、適切なものを1つ選びなさい。
- 「この会では、参加者相互の連絡用に名簿を作成しています」
- 「この会では、相互批判の精神が大切ですので積極的に発言してください」
- 「この会の企画や運営は、参加者同士で行ってください」
- 「この会での他の参加者の発言内容は、口外しないでください」
- 「この会に参加後、経験の浅い家族の相談に乗る立場になってください」
設問について
精神保健福祉センターの事業として立ち上げた、発達障害児・者の家族サポートグループは、当事者の家族に対する支援に位置付けられる。このようなグループの基本的な在り方・運営についての理解が問われる問題。
各選択肢について
選択肢1:「この会では、参加者相互の連絡用に名簿を作成しています」
×
個人情報の扱いが不適切。
選択肢2:「この会では、相互批判の精神が大切ですので積極的に発言してください」
×
むしろ相互に受容すべき。
選択肢3:「この会の企画や運営は、参加者同士で行ってください」
×
この会は、精神保健福祉センターの事業として立ち上げたものであり、自助グループではない。
選択肢4:「この会での他の参加者の発言内容は、口外しないでください」
〇
参加者には守秘義務が課せられる。
選択肢5:「この会に参加後、経験の浅い家族の相談に乗る立場になってください」
×
現在Eさんとの関わりに困っている母親に対して、精神保健福祉センターの事業として立ち上げた会で家族に相談に乗る立場になることを勧めるのは、適切な支援と言えない。
正答
4(「この会での他の参加者の発言内容は、口外しないでください」)