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問題12|第21回 精神保健福祉士 国家試験 ②精神保健の課題と支援

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題12 グリーフケアに関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。

  1. 悲嘆は正常な反応であることを伝える。
  2. 傾聴よりも励ますことが重視されている。
  3. 悲嘆が長期化したときは、精神保健の専門家の介入を検討する。
  4. 短期精神療法のことをいう。
  5. 遺族が悲しみを表現してから開始する。

設問について

グリーフ(悲嘆・悲観)のケアに関する理解が問われる問題。
悲嘆を含む喪失については、中央法規当該科目テキスト(第3版)p52-57、p108-109。

グリーフとは、人が大切な人やものを喪失したときに体験する、複雑な心理的・身体的・社会的な反応のこと。その悲嘆を乗り越え、苦痛や環境変化などを受け入れようとする心の努力を支え癒すのがグリーフケア。グリーフケアの基本は、その人の今の状態を受容し、治癒力を信じ、共感と傾聴の姿勢で聴き手に徹すること。

死別悲嘆に対する援助

情報的な援助
死別悲嘆で出現する反応(悲しみ)が遺族に起こる正常な反応であることを理解するきっかけを提供する。

情緒的な援助
悩みを聞きとる姿勢、共感性を持つ姿勢、優しいはたらきかけや、歩み寄りを促す姿勢を持つことが大切。

道具的な援助
生活環境の変化からくる、日常生活で困ったことに対する援助。

治療的な援助
死別悲嘆からくる健康障害や精神障害に対する医療機関による援助。

りんどうの会 グリーフケア(悲嘆回復)とは

各選択肢について

選択肢1:悲嘆は正常な反応であることを伝える。

悲嘆は喪失に対する正常で適切な反応。
その経験の仕方で、心身や生活に、生きがい等に影響を及ぼす。

そのことを理解した上で、「情報的な援助」として、悲嘆で出現する反応(悲しみ)は正常な反応であることを理解するきっかけを提供するのは正しい。

選択肢2:傾聴よりも励ますことが重視されている。

×

グリーフケアの基本は「傾聴」。
安易な励ましはしない。

選択肢3:悲嘆が長期化したときは、精神保健の専門家の介入を検討する。

中には激しい/重い症状が続く人もいる。
精神症状が重度化したり、社会的機能の低下で生活に支障がある場合には、精神保健の専門家による介入を検討すべき。

選択肢4:短期精神療法のことをいう。

×

グリーフケアと短期精神療法は別物。

短期精神療法は、1回きりのセッションや回数を制限・限定して行うもので、回数の制限の他、目標の明確化、過去よりも現在から未来の重視、援助者の積極性と指示の重要性、早期の見立てと柔軟な介入、援助関係の早期形成などの特徴がある。

選択肢5:遺族が悲しみを表現してから開始する。

×

そういう順番はない。

正答

1(悲嘆は正常な反応であることを伝える。)
3(悲嘆が長期化したときは、精神保健の専門家の介入を検討する。)

第21回 精神保健福祉士 国家試験 全問題はこちら

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学11年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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