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問題39|第21回 精神保健福祉士 国家試験 ④精神保健福祉の理論と相談援助の展開

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

目次

問題39 次の記述のうち、ソーシャルワークにおける権利擁護の中の代弁機能に当たるものとして、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 風呂に入っておらず衛生の保持ができていない子どもがいたため、保護者面談で状況を把握した。
  2. 購入した商品の不満をうまく伝えられない通院患者から依頼を受けて、消費生活センターに同行した。
  3. 神科の入院患者に対し、精神医療審査会の役割と利用の仕方について学習会を開催した。
  4. 被災者に対する医療費減免に関する制度の存続を求めて、関係自治体に対し話合いを求めた。
  5. 金銭管理に困難のある精神障害者の家族に対し、日常生活自立支援事業とその窓口を伝えた。

設問について

ソーシャルワークにおける権利擁護の機能に関する理解が問われる問題。

精神保健福祉士の権利擁護機能については、中央法規「相談援助の基盤」テキストp226-227。
各機能が、実際の支援のどのような現場で発揮されるのか、頭の中で結びつけておきたい。

分類の仕方は複数あり、試験に出やすいものを筆頭に整理しておきたい。

下記の5機能は必須。

  1. 発見の機能
    当事者の置かれている環境や状況に対する問題発見者、問題提起者としての役割
  2. 調整の機能
    制度・組織とも仲介者・媒介者の役割(主にケースアドボカシーにおける役割)
  3. 介入の機能
    ワーカーの理念と組織・制度の問題を結び付けるためにクライエント集団と地域福祉政策とを結びつける攻撃的介入者の役割(主にクラス・アドボカシーにおける役割)
  4. 対決の機能
    制度や組織の熱い壁に対して、専門職としての中立性は保ちながらも当事者の利益のために代弁する機能
  5. 変革の機能
    ソーシャルワーカーが日常的なジレンマを抱きながらも、変革主導者・弁護的変革者として機能すること

下記分類もある。

  1. 発見機能
    アセスメントやモニタリングにおいて、利用者が権利行使できていない・していない、権利侵害がされている実態を発見する。
  2. 啓発(教育)機能
    利用者自身がどのような権利をもっているかを理解し、その権利を行使してよいということを自覚できるようにする。
    支援過程において選択や自己決定の機会を提供し、権利行使の経験とその結果が認識できるようにする。
    利用者を取り巻く環境に対して、権利擁護の必要性とその実践について助言・指導する。
  3. 予防機能
    啓発機能の実践を通して、権利侵害の事態が発生しないようにする。
    権利擁護の制度(成年後見制度や福祉サービス利用援助事業など)につなげることで、本人の権利行使を補完し権利侵害状態を発生させないようにする。
  4. 救済機能
    緊急保護、権利擁護の制度へつなげる、苦情解決のしくみへつなげるなどして、事後的に権利侵害状態からの救済を図る。
  5. エンパワメント機能
    一連の支援過程を通して、利用者が権利主体としての認識を強めることができるようにする。
    自らが主人公となって、自立した生活を送れるように問題対処能力を高めていく。
  6. 開発機能
    地域で自立生活を送るために必要な、未整備の社会資源を開拓・開発するソーシャルアクションを行う。

各選択肢について

選択肢1:風呂に入っておらず衛生の保持ができていない子どもがいたため、保護者面談で状況を把握した。

×

子どもの置かれている環境・状況の問題発見者としての役割を果たしている。

選択肢2:購入した商品の不満をうまく伝えられない通院患者から依頼を受けて、消費生活センターに同行した。

これは代弁。

選択肢3:精神科の入院患者に対し、精神医療審査会の役割と利用の仕方について学習会を開催した。

×

これは過去問解説本では「情報提供」となっている。
啓発(教育)機能とも言えるかと。

選択肢4:被災者に対する医療費減免に関する制度の存続を求めて、関係自治体に対し話合いを求めた。

×

過去問解説本では「ソーシャルアクションの機能」になっている。
介入の機能とも言えるかと。

選択肢5:金銭管理に困難のある精神障害者の家族に対し、日常生活自立支援事業とその窓口を伝えた。

×

過去問解説本では「情報提供」。
予防機能とも言えるかと。

正答

2(購入した商品の不満をうまく伝えられない通院患者から依頼を受けて、消費生活センターに同行した。)

第21回 精神保健福祉士 国家試験 全問題はこちら

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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