こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題5 次の記述のうち、うつ病患者の訴えとして、適切なものを1つ選びなさい。
- ただならぬ災害が起ころうとしていることが分かる。
- 街で人と擦れ違った瞬間に、「私は神だ」と確信した。
- 自分は、誰か他人の意思によって操られている。
- 自分の体と他人の体の区別が曖昧になった。
- 自分は過去に重大な罪を犯したので、罰を受けている。
設問について
うつ病と統合失調症の症状に関する理解が問われる問題。
過去問解説本によると、基本的なレベルだそうで。
妄想については、中央法規の当該科目テキスト(第2版)p47-48、121、138。
統合失調症の症状については、p120-123。
各選択肢について
選択肢1:ただならぬ災害が起ころうとしていることが分かる。
×
本人や他者にとって了解できる動機がなく発生する妄想である一次妄想のうち、妄想気分に相当すると考えられる。
選択肢2:街で人と擦れ違った瞬間に、「私は神だ」と確信した。
×
妄想知覚、妄想着想、宗教妄想に相当すると考えられる。
統合失調症にのみ確認されることが多い、特異的な症状。
選択肢3:自分は、誰か他人の意思によって操られている。
×
統合失調症に特異的な症状である、思考吹入(外部から他人の考えを吹き込まれる)に相当すると考えられる。自我障害の1つ。うつ病には通常見られない。
選択肢4:自分の体と他人の体の区別が曖昧になった。
×
自分と他人の間の区別があいまいになる病態で、自我意識の障害(自我障害)と呼ばれる。統合失調症にしばしば見られる状態像で、うつ病には原則的に見られない。
選択肢5:自分は過去に重大な罪を犯したので、罰を受けている。
〇
うつ病で見られる思考の障害に微小妄想があり、そのうちの罪業妄想(重大な罪を犯した、その罰を今受けている、など)に相当すると考えられる。
自己評価の低下が重症な場合、自分に関する事柄を極端に悲観的に捉える妄想が訂正不能で持続することがある。
正答
5(自分は過去に重大な罪を犯したので、罰を受けている。)