こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
事例問題
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Cさん(25歳、男性)は、18歳(大学1年生)の時に駅の階段から転落し、脳挫傷による高次脳機能障害と診断された。(問題78)
Cさんは、大学で障害学生支援のサポートを受け、無事に卒業し地元企業に就職した。ところが、頼まれたことをすぐに忘れたり、作業の手際が悪かったりすることから、上司に注意されることが続いた。Cさんは、就職後、半年で出社できなくなり退職した。Cさんは家に引き籠り、「あの時死んでおけばよかった」と母親に訴えるようになった。母親から相談を受けたV病院の医師は、同病院の職員で「障害者総合支援法」に基づく高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行うD支援コーディネーター(精神保健福祉士)を紹介した。(問題79)
母親の強い勧めで、V病院に出向いたCさんは、D支援コーディネーターと話をするなかで、以前は簡単にできたことがうまくできないいらだちや、就労に挑戦したいという気持ちを打ち明けるようになった。仕事に対して意欲的になったCさんは、W事業所を利用し、一般企業での就職を果たした。
しかし、Cさんは、新しい職場になかなか馴染めず孤立してしまい、家でも母親に向かって大声で怒鳴るようになった。Cさんの支援を行っていたW事業所の職員は、Cさんの自宅や会社を訪問し連絡調整を図った。これらの働き掛けもあり、上司や同僚もCさんの障害への理解を深め、Cさんも会社に少しずつ馴染んでいった。Cさんは、両親とも穏やかな時間を持てるようになった。(問題80)
問題79 次のうち、D支援コーディネーターの業務が位置づけられる事業として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 就労移行支援事業
- 日常生活自立支援事業
- 自立相談支援事業
- 就労準備支援事業
- 地域生活支援事業
設問について
高次脳機能障害害及びその関連障害に対する支援普及事業に関する理解が問われる問題。
高次脳機能障害者の支援施策については、中央法規「制度とサービス」(第6版)p146-149。
参考
- 高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業実施要綱(都道府県実施分)
各選択肢について
選択肢1:就労移行支援事業
×
就労移行支援事業所は生活支援員・就労支援員等の配置される。高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行う支援コーディネーターの配置は要件にない。
選択肢2:日常生活自立支援事業
×
日常生活自立支援事業は専門員や生活支援員が配置される。高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行う支援コーディネーターの配置は要件にない。
選択肢3:自立相談支援事業
×
自立相談支援事業は生活困窮者自立支援制度に基づき行われる事業で、相談支援員・就労支援員が配置される。高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行う支援コーディネーターの配置は要件にない。
選択肢4:就労準備支援事業
×
就労準備支援事業は生活困窮者自立支援制度に基づき行われる事業で、高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行う支援コーディネーターの配置は要件にない。
選択肢5:地域生活支援事業
〇
高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業は、専門性の高い相談支援事業として、地域生活支援事業のうち都道府県事業の必須事業に位置付けられる。
厚生労働省:地域生活支援事業
↑事業の一覧のPDFがリンク先にある。
正答
5(地域生活支援事業)