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問題80|第21回 精神保健福祉士 国家試験 ⑥精神障害者の生活支援システム

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

事例問題

次の事例を読んで、問題について答えなさい。

〔事例〕
Cさん(25歳、男性)は、18歳(大学1年生)の時に駅の階段から転落し、脳挫傷による高次脳機能障害と診断された。(問題78)
Cさんは、大学で障害学生支援のサポートを受け、無事に卒業し地元企業に就職した。ところが、頼まれたことをすぐに忘れたり、作業の手際が悪かったりすることから、上司に注意されることが続いた。Cさんは、就職後、半年で出社できなくなり退職した。Cさんは家に引き籠り、「あの時死んでおけばよかった」と母親に訴えるようになった。母親から相談を受けたV病院の医師は、同病院の職員で「障害者総合支援法」に基づく高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行うD支援コーディネーター(精神保健福祉士)を紹介した。(問題79)
母親の強い勧めで、V病院に出向いたCさんは、D支援コーディネーターと話をするなかで、以前は簡単にできたことがうまくできないいらだちや、就労に挑戦したいという気持ちを打ち明けるようになった。仕事に対して意欲的になったCさんは、W事業所を利用し、一般企業での就職を果たした。
しかし、Cさんは、新しい職場になかなか馴染めず孤立してしまい、家でも母親に向かって大声で怒鳴るようになった。Cさんの支援を行っていたW事業所の職員は、Cさんの自宅や会社を訪問し連絡調整を図った。これらの働き掛けもあり、上司や同僚もCさんの障害への理解を深め、Cさんも会社に少しずつ馴染んでいった。Cさんは、両親とも穏やかな時間を持てるようになった。(問題80)

目次

問題80 次のうち、W事業所が行った事業として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 職場適応訓練事業
  2. 一時生活支援事業
  3. 就労継続支援事業(A型)
  4. 就労定着支援事業
  5. 自発的活動支援事業

設問について

高次脳機能障害を含む精神障害者の就労支援に関する理解が問われる問題。

各選択肢について

選択肢1:職場適応訓練事業

×

職場適応訓練は、実際の職場で作業について訓練を行うことにより、作業環境に適応することを容易にさせる目的で実施するものであり、訓練終了後は、その訓練を行った事業所に雇用してもらうことを期待して実施するもの。訓練を行った事業主に訓練費が支給される。

Cさんはこの時点で、就労移行支援事業所と思われる事業所の利用を経て一般企業に就職済みなので当てはまらない。

選択肢2:一時生活支援事業

×

一時生活支援事業は、生活困窮者自立支援法における任意事業で、「福祉事
務所設置自治体が、住居のない生活困窮者であって、所得が一定水準以下の者に対して、
省令で定める期間内に限り、宿泊場所の供与や衣食の供与等を実施」するもの。具体的には、衣食住の提供。

選択肢3:就労継続支援事業(A型)

×

一般企業に就職済みの人に対して、自宅や会社を訪問し連絡調整を図り、上司や同僚が利用者の障害への理解を深め、利用者が会社に少しずつ馴染んでいくようにする業務は、就労継続A型に当たらない。

選択肢4:就労定着支援事業

一般企業に就職済みの人に対して、自宅や会社を訪問し連絡調整を図り、上司や同僚が利用者の障害への理解を深め、利用者が会社に少しずつ馴染んでいくようにする業務は、就労定着支援で行う。

選択肢5:自発的活動支援事業

×

自発的活動支援事業は、総合支援法の市町村地域生活支援事業の1つで、障害のある人、その家族、地域住民などが地域において自発的に行う活動(ピアサポート、災害対策、孤立防止活動、ボランティア活動など)を支援する。

正答

4(就労定着支援事業)

第21回 精神保健福祉士 国家試験 全問題はこちら

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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