こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題 3 次のうち,心的外傷後ストレス障害(PTSD)の典型的な症状として,正しいものを 1 つ選びなさい。
- アンへドニア
- 多重人格
- 疾病恐怖
- 考想吹入
- 的外れ応答
設問について
心的外傷後ストレス障害(PTSD)に関する基礎的な問題。
厚生労働省:みんなのメンタルヘルス「PTSD」
厚生労働省e-ヘルスネット:休養・こころの健康「PTSD / 心的外傷後ストレス障害」
各選択肢について
選択肢1:アンへドニア
〇
アンヘドニアとは、ポジティブ感情の低下、意欲の減退、報酬に対する感受性の低下、喜びの喪失などといわれているものです。
アンヘドニアはうつ病の中心的な症状の1つですが、うつ病に限らず様々な疾患(例えば、統合失調症、強迫症、外傷後ストレス障害など)においてもみられる症状です。実はアンヘドニアは、薬物療法や従来の心理療法では改善しにくいことがわかっています。
国立精神・神経医療研究センター:認知行動療法センター>アンヘドニアに対するポジティブ価システムに焦点を当てた認知行動療法の超高周波音響療法による増強効果(PoCot:ぽこっと)
近年提唱された研究領域基準(Research Domain Criteria;RDoC)では、アンヘドニアはポジティブシステムの失調/障害として整理されています。つまり、ポジティブシステムが働かなくなっている状態です。
選択肢2:多重人格
×
一人の人間の中に全く別の性別、性格、記憶などをもつ複数の人格が現れる神経症。
解離性同一症とは、かつて多重人格障害と呼ばれた神経症で、子ども時代に適応能力を遥かに超えた激しい苦痛や体験(児童虐待の場合が多い)による心的外傷(トラウマ)などによって一人の人間の中に全く別の人格(自我同一性)が複数存在するようになることをさします。
厚生労働省e-ヘルスネット:休養・こころの健康「解離性同一症 / 解離性同一性障害」
選択肢3:疾病恐怖
×
病気不安症は、自分は重篤な病気にかかっている、またはかかりつつあると思い込む精神障害です。
MSDマニュアル家庭版:病気不安症
患者は病気にかかっている、あるいはかかるのではないかと深刻に心配しているため、強い苦痛を感じ、日常の役割を果たすのが難しくなります。
徹底的な評価によって重篤な病気が否定されたにもかかわらず、患者が重篤な病気にかかっている、またはかかりつつあると心配し続ける場合に、この病気と診断されます。
選択肢4:考想吹入
×
思考奪取または思考吹入に関する妄想:他者が自分の心を読み取ることができる,自分の考えが他者に伝わっている,または考えおよび衝動が外的な力によって自分に押し付けられていると確信する。
MSDマニュアルプロフェッショナル版:統合失調症
選択肢5:的外れ応答
×
ガンザー症候群
ガンザーもうろう状態ともいう。拘禁下の心因反応としてみられることの多いヒステリー性精神症状をいう。質問を受けた際,内容はかなり正確につかんでいると思われるのに,ばかげた応答をするなど痴呆と見誤るような症状を呈する。多くの場合,意識障害,幻覚性錯乱,夢幻様状態などを伴うが,長期間継続することは少い。ぼんやりした表情と力のない態度が特徴的。ドイツの精神科医 S.ガンザー (1853~1931) が拘禁された未決囚にみられる症候群として報告したので,その名がつけられた。
コトバンク:ガンザー症候群
正答
1(アンへドニア)