こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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事例問題2
次の事例を読んで、答えなさい。
〔事例〕
Kさん(39歳)は、夫のLさん(43歳)と小学生の子ども(9歳、女児)の3人家族である。結婚して以来、Lさんは、Kさんの交友関係を絶たせ、最低限の食費のみを渡し、家計を細かく管理した。また、Lさんの思い通りに家事ができていないとKさんに殴る、蹴るなどの暴力を振るった。今回、Kさんを守ろうとした子どもにも暴力を振るったため、これを機にKさんは子どもを連れて家を離れ、福祉事務所を通じて母子生活支援施設に入所した。入所初期のKさんの話は混乱していたが、担当のM母子支援員(精神保健福祉士)は丁寧に対応し、「外から聞こえる足音が夫のような気がして怖い」「夫から離れたいけど無理かもしれない」「子育てのことも負担」ということを聞き取った。(問題33)
施設でのKさんはLさんに強いられていた生活のルールを強迫的に守ろうとし、言うとおりにしないとLさんにされたように子どもを叱責した。また、職員や他の入居者の言動を被害的に捉えて、相手を攻撃することが多かった。曖昧な対応をする職員には、「いい加減なことを言わないでほしい」と強く責めたてるため、ケース会議でKさんのことを取り上げた。(問題34)
Lさんは、A相談員(精神保健福祉士)が対応する市役所の男性相談窓口を訪れ、「暴力を振るっていた父のようになりたくなかった。理想の家庭を作りたくて、家事や育児も言うとおりにできない妻を導いてきたつもり。それなのに妻は子どもを連れて出て行った。妻だけでなく今回は子どもにも手を出してしまったので、自分でも変わらないといけないと思うが、どうしたらよいか分からない」と話した。A相談員は、「自分の行動についてなんとかしたいと思っているのですね。自分の行動を整理してみませんか」と伝えて、県内で開始されていたNPO法人が実施している事業・活動を紹介した。(問題35)
問題34 次の記述のうち、ケース会議で共有する支援の方向性として、適切なものを1つ選びなさい。
- 責められた職員のKさんへの態度を指摘し、自己覚知させる。
- トラウマの影響について学び直し、Kさんへの理解を深める。
- Kさんの苦情について、画一化した対応マニュアルを作る。
- 施設生活にはなじめないので、他の住まいを検討する。
- 境界性パーソナリティ障害と考え、精神科診療所への受診につなげる。
設問について
支援の方向性についての理解が問われる問題。
各選択肢について
選択肢1:責められた職員のKさんへの態度を指摘し、自己覚知させる。
×
Kさんへの支援を話し合うケース会議であり、職員のスーパービジョンではない。
選択肢2:トラウマの影響について学び直し、Kさんへの理解を深める。
〇
Kさんの言動はトラウマの影響と考えられる。
選択肢3:Kさんの苦情について、画一化した対応マニュアルを作る。
×
Kさんの苦情は、画一化したマニュアルで対応すべき種類のものとは考えにくい。
選択肢4:施設生活にはなじめないので、他の住まいを検討する。
×
Kさんの状態は、施設生活になじめないのではなく、Lさんにされていたことの影響と考えられる。
選択肢5:境界性パーソナリティ障害と考え、精神科診療所への受診につなげる。
×
Kさんの状態は、境界性パーソナリティ障害ではなく、Lさんにされていたことの影響と考えられる。また、精神保健福祉士が診断的見立てを行うべきではない。
正答
2(トラウマの影響について学び直し、Kさんへの理解を深める。)