こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
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問題45 次の記述のうち、この場面で実習指導者JさんがGさんに行う実習スーパービジョンにおける発言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
Gさんの精神科病院での精神保健福祉援助実習は、中盤に差し掛かっている。この日、デイケアでは統合失調症のメンバーを対象とした社会生活技能訓練を行い、Gさんはコ・リーダーを担った。ロールプレイの場面でGさんは、それまでずっと発言しなかったメンバーHさんに対し、「今の場面で良かったところはどこですか」と発言を促した。すると、Hさんは何も言わずに怒った様子で部屋を出ていってしまった。その様子を見たGさんは、何も言えずにぼう然としてしまい、その後のコ・リーダーとしての役割ができなくなった。夕方の振り返りでGさんは、「うまくできなくて、Hさんを怒らせてしまった。実習を続けていけるだろうか。精神保健福祉士には向いてないかも」と実習指導者Jさんに涙ぐみながら話した。
次の記述のうち、この場面で実習指導者JさんがGさんに行う実習スーパービジョンにおける発言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「今後はHさんと少し距離を置くようにしましょう」
- 「Hさんの行動は症状からくるものだから、大丈夫ですよ」
- 「ロールプレイ時の状況を振り返って、Gさんの行動を確認してみませんか」
- 「Gさんの担当教員に実習中断の連絡をしておきます」
- 「社会生活技能訓練をもう一度学ぶために課題を出します」
設問について
精神保健福祉援助の場面およびスーパービジョンについての理解が問われる問題。
ソーシャルワークにおけるスーパービジョンとは、社会福祉機関や施設において実施される、スーパーバイザーによるスーパーバイジーへの管理的・教育的・支持的機能を遂行していく過程を指す。言い換えれば、スーパーバイジーの援助の質を高め、よりよい実践ができるよう、スーパーバイザーが具体的な事例を通して適切な指導・助言を行うプロセスである。
弘文堂テキスト
スーパービジョン関係において、スーパーバイザーが3つの機能ー管理・教育・支持ーを提供することによって、スーパーバイジーの技術・知識・態度・倫理的基準の発展を促し、利用者へのサービスの質を向上させるものであり、専門職育成の過程である。
弘文堂テキスト
各選択肢について
選択肢1:「今後はHさんと少し距離を置くようにしましょう」
×
スーパーバイザーによる一方的な指示であること、またその指示の内容が不適切。
選択肢2:「Hさんの行動は症状からくるものだから、大丈夫ですよ」
×
Hさんの行動についての理解、安易な慰めが不適切。
選択肢3:「ロールプレイ時の状況を振り返って、Gさんの行動を確認してみませんか」
〇
援助技能を高め、専門職として効果的なサービスを提供し、職業上の自己実現が図ることにつながる声かけであり、スーパービジョンの教育的機能にあたる。
また、振り返りで「うまくできなくて、Hさんを怒らせてしまった。実習を続けていけるだろうか。精神保健福祉士には向いてないかも」と涙ぐみながら話すGさんの精神的サポートにもつながる(支持的機能)。
選択肢4:「Gさんの担当教員に実習中断の連絡をしておきます」
×
Gさんは実習を中断したいわけではない。
選択肢5:「社会生活技能訓練をもう一度学ぶために課題を出します」
×
GさんはSSTがわからないわけではない。
正答
3(「ロールプレイ時の状況を振り返って、Gさんの行動を確認してみませんか」)