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問題51|第25回 精神保健福祉士 国家試験 ④精神保健福祉の理論と相談援助の展開

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。

この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。

↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題

事例問題1

次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Mさん(30歳、男性)は、高校3年生の時に統合失調症を発症した。その後、服薬を中断し、幻聴によって大声を出し、騒ぎになっては入院することが度々あった。25歳の時に高校の同窓会の案内が届いた。高校の同級生は皆大学を出て働いており、このままでは同窓会に出られないと思い、治療を受け続ける覚悟を決めた。そして、病気で受験を諦めていたが、大学に入学し、卒業後に同級生と同じように就職したいと思うようになった。それからMさんは、服薬を継続し、予備校に通い受験勉強に取り組んだが、模擬試験で思うような成績が得られず、焦りから両親への八つ当たりが増えた。ある日、Mさんは通院先の医療相談室のA精神保健福祉士に、「両親から『受験をやめてはどうか』と言われてしまった。大学には絶対行きたいが、再発して入院にならないか心配だ」と相談してきた。(問題49)
Mさんは2年後に大学に入学することができ、入学後間もなく学生支援室のBキャンパスソーシャルワーカー(以下「Bワーカー」という。)を訪ね、心配事の相談をした。Mさんは、「聞きたいことを先生にうまく伝えられない」「授業のグループディスカッションは、参加したいのに緊張して議論に加われず、休みがちになった」「頑張って同級生に話しかけても、うまくいかず自信をなくした」「関心のある授業を取りすぎたせいか、夕方の授業は疲れて内容が頭に入らない」と語った。(問題50)
その後、MさんはBワーカーの支援を受け、体調の波と付き合いながらも単位を取得し、卒業の目途がついた4年次には企業のインターンシップに参加した。しかし、緊張もあって社員の指示が理解できず、簡単な書類作成をミスするなど失敗を重ね、中断となってしまった。相談を受けたBワーカーは、一緒にインターンシップの経験を振り返り、ミスを繰り返しても人に聞けなかったが、慣れるまで時間がかかるもののパソコン作業は正確にこなせることが分かった。Mさんは、「パソコン作業の仕事に就きたいが、病気があり、自信がない。学生生活やインターンシップと同じようになるのではないか。会社には相談できる場はないし」と話した。(問題51)

目次

問題51 次の記述のうち、この後のBワーカーの支援として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 緊張を克服できるように、アルバイトを幾つもやってみることを勧める。
  2. 就職時のジョブコーチの利用について情報を提供する。
  3. パソコンスキル向上のために、就労移行支援事業所につなげる。
  4. 自信を付けるために、就労継続支援B型事業所の利用を提案する。
  5. 事務に限らず、営業や販売などにも広げて就職活動することを勧める。

設問について

卒業に目途がつき、就職を目指すが、インターンシップで困難に直面したMさんに対する適切な支援とは。

各選択肢について

選択肢1:緊張を克服できるように、アルバイトを幾つもやってみることを勧める。

×

Mさんの困難感は、アルバイトを幾つもやってみることで解決するものではない。

選択肢2:就職時のジョブコーチの利用について情報を提供する。

Mさんは、Bワーカーに相談し支援を受けることで大学生活を乗り切ってきた。就職活動に入った今、会社には相談できる場がないことが不安要素となっている。ジョブコーチはその不安に対する適切な社会資源と言える。

職場適応援助者(ジョブコーチ)は、障害者が円滑に就職と職場適応ができるように、障害者と事業所の双方に対して雇用の前後を通じて直接的で専門的な支援を行う専門職。

ジョブコーチについては、

選択肢3:パソコンスキル向上のために、就労移行支援事業所につなげる。

×

Mさんは、大学の学生支援室を利用して就活を展開し、慣れるまで時間がかかるもののパソコン作業は正確にこなせるという強みや、ミスを繰り返しても人に聞けなかったという課題が明確にされており、就労移行支援が必要な状況にない。就労移行支援事業所でパソコンスキル向上を図るニードがあることも読み取れない。

選択肢4:自信を付けるために、就労継続支援B型事業所の利用を提案する。

×

下記の就Bの利用対象者にMさんは該当しない。
自信をつけるためという利用の目的も不適切。

就労移行支援事業等を利用したが一般企業等の雇用に結びつかない者や、一定年齢に達している者などであって、就労の機会等を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される者

厚生労働省資料

選択肢5:事務に限らず、営業や販売などにも広げて就職活動することを勧める。

×

パソコン作業の仕事に就きたいという語りはあるが、事務に限定して就活していることは読み取れない。また、大学入学後間もなく人に話しかけることができず、インターンシップでミスを繰り返しても人に聞けないというMさんに、営業や販売を勧めるのは不適切。

正答

2(就職時のジョブコーチの利用について情報を提供する。)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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