こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
事例問題4
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
F精神保健福祉士が勤務する精神科病院に、10日前、アルコール依存症のGさん(52歳、男性)が入院となった。Gさんはこれまで2度入院し、その都度F精神保健福祉士が担当していた。離脱症状が治まったため、F精神保健福祉士は病棟の面接室でGさんと面接を行った。
Gさんは、「大学を出て今の会社に就職して、趣味もなく仕事ばかりの生活だった。3年前に管理職に昇進して、慣れない内容が増えてそのストレスを飲酒でごまかすようになり、そのうち時々早退して昼から酒を飲むようになった。その様子を見兼ねた妻が病院に連れて来た。今まで自分で酒を断とうとしたけど、うまくいかなかった。こんな僕だけど、家族のためにも酒のない生活に変わりたい気持ちはある。妻や社長からは、今回は入院してしっかり治して帰ってくるようにと言われているけど、迷惑をかけて、つくづく自分はだめな人間だと思う」とやっと本音を話した。F精神保健福祉士は、「そう思いつつも、Gさん自身はこれから酒のない生活に変わっていきたいんですね」と話を続けた。(問題58)
翌週、妻から面談の希望があり、F精神保健福祉士が対応した。「私も仕事をしているのでお金のことは心配ない。でも、また夫が酒浸りになるんじゃないかと一人で考えていると胸が苦しくなってくる。このことは、誰にでも話せることじゃないし、どうしたらいいでしょうか」と相談された。そこで、F精神保健福祉士は、「私たちも相談に乗りますし、地域にも相談できる所がありますよ」と提案した。(問題59)
入院から1か月後、Gさんを含めた病棟カンファレンスが開催された。その際、F精神保健福祉士は、Gさんが自宅へ退院しても断酒が継続できるよう、今後を見据えたGさんへの支援を提案した。(問題60)
問題59 次のうち、この時にF精神保健福祉士が妻に提案した社会資源として、正しいものを2つ選びなさい。
- 保健所
- ギャマノン(GAM−ANON)
- アラノン(Al−Anon)
- 婦人相談所
- 地域包括支援センター
設問について
アルコール依存症患者の家族に対する援助、社会資源についての理解が問われる問題。
各選択肢について
選択肢1:保健所
〇
1保健所
保健所では、こころの健康、保健、医療、福祉に関する相談、未治療、医療中断の方の受診相談、思春期問題、ひきこもり相談、アルコール・薬物・ギャンブル依存症の家族相談など幅広い相談を行っています。相談は電話相談、面談による相談があり、保健師、医師、精神保健福祉士などの専門職が対応します。また、相談者の要望によって、保健師は家庭を訪問して相談を行うこともできます。
厚生労働省>アルコール健康障害対策
選択肢2:ギャマノン(GAM−ANON)
×
ギャンブラーズ・アノニマスは、経験と力と希望を分かち合って共通の問題を解決し、ほかの人たちもギャンブルの問題から回復するように手助けしたいという共同体である。
メンバーになるために必要なことはただ一つ、ギャンブルをやめたいという願いだけである。会費もないし、料金を払う必要もない。私たちは自分たちの献金だけで自立している。
ギャンブラーズ・アノニマス-GA日本ホームページ
選択肢3:アラノン(Al−Anon)
〇
アルコホーリクス・アノニマス( AA )は、アルコール依存症者本人を対象としている自助グループ。
アルコール依存症者の家族や友人を対象とするセルフヘルプグループは、アラノン。
選択肢4:婦人相談所
×
婦人相談所の設置を規定しているのは「売春防止法」。
DV防止法によって配偶者暴力相談支援センターの機能を担う施設として位置付けられてもいる。
Gさんの妻に、売春防止やDV防止上の社会資源が必要であることは読み取れない。
選択肢5:地域包括支援センター
×
地域包括支援センターは、市町村が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、3職種のチームアプローチにより、住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設である。
介護保険法第115条の46第1項
正答
1(保健所)
3(アラノン(Al−Anon))