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合格レポート付き!〈スクーリング3日目〉精神保健福祉の理論と相談援助の展開 II|精神保健福祉士養成課程通信科

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月に社会福祉士国家試験に合格したので、2023年3月に精神保健福祉士養成短期コースに申し込みました。

その学習についての記録です。

この記事では、スクーリングの3日目、精神保健福祉の理論と相談援助の展開 IIについてまとめます。

目次

レポート課題

先にレポート課題を確認しておきます。

教科書288頁 2 ストレングスモデル 「自宅への退院を反対されているAさんへの支援」
ストレングスの視点を意識した上で、自分の意見・考えを1,000字以上でまとめるというもの。

1時間目

講師の自己紹介

  • 講師の経歴
  • 勤務先の紹介
  • 講師の業務について
  • 児童思春期のクリニックの業務の特徴

要所ピックアップ(第1~3章)

事例を中心に、テキストのページ数を挙げながら要点要所の説明。
「ここにこんなことが書いてある」
「これは読んでおくといい」
というお話でした。

※要チェック:精神科の地域包括ケアシステム

2時間目

要所ピックアップ(第4~8章)

事例を中心に、テキストのページ数を挙げながら要点要所の説明。
1時間目に続き、
「ここにこんなことが書いてある」
「これは読んでおくといい」
というお話でした。

要チェック

  • 地域相談援助の体制、各機関の役割・実際
  • ソーシャルワーカーデイ
  • 司法ソーシャルワーク

3時間目

講師の方の経験から事例を2つ紹介。
発達障害のある方の支援、面談において:メモする。整理の過程を見える化。

4時間目

講師の方のスクールソーシャルワーカーとしての経験から事例紹介等。

レポート作成

レポートの課題は、前述の通り、テキスト288ページ、第6章第5節の「2 ストレングスモデル」掲載の「自宅への退院を反対されているAさんへの支援」から。ストレングスの視点を意識した上で、自分の意見・考えを1,000字以上で述べるというもの。

一応、下記記事にまとめた手順を踏みながら進めていきます。

1. テーマ分析

課題だけ見ていてもわからないので、下記作業をしながら考えます。

  1. テキストの事例を読む。
  2. 試しに、chatGPTにレポートを作ってもらう。
    間違ってはいないけど、やはり自分の意見ではないのでピンとこない。
    構成等の参考にはする。
  3. ストレングスモデルについて確認(当該科目テキスト264ページ~)
  4. 第6章の冒頭確認
  5. 当該テキストの「はじめに」をもう一回読む

学校側が何を期待してこのレポートを課したのか考えます。
とりあえず要素を細かめに書き出します。

  • 精神障害者のケアマネジメントについて理解を深める
  • 精神保健福祉士による精神障害者のケアマネジメント、退院支援の例を知る
  • ストレングスモデルについての理解を深める
  • ストレングスモデルを、実際の支援の中でどう活用するかを知る
  • ストレングスモデルを活用するケアマネジメントについて知り理解を深める
    ストレングスの見出し方、活用方法、クライエントとの協働、地域への介入方法
  • 以上について学んだ上で学生に考えさせる

2. 材料を集める

レポートの課題は、テキストをまとめるのではなく、自分の意見・考えを書くことなので、楽と言えば楽。
が、あまり的外れな意見・考えだったり、意見・考えが整理されていなかったり、単なる感想文だったりすれば不合格になるのだろうから、一応ちゃんと考えます。

  • 事例全体について:最初は、病院・役所・地域はAさんのストレングスを見出さない側、R精神保健福祉士だけがAさんをストレングスモデル視点で支援する人、という極端な構成。ではあるが、恐らく精神障害者支援あるあるなケースなのだろうと。
  • (p288-289)出会い(X年1月)に行われた院内カンファレンスでの説明や資料に、主観的な表現がある。クライエントに寄り添うものではなく、Aさんをネガティブに捉えている。
  • (p290)「これらのことで「いろいろよいところがあるね」と言われたのは初めての体験であったと言う」:物心ついた頃から、褒められた経験があまりなく(もしくは記憶になく)、否定的な対応・反応をされる経験の積み重ねが、Aさんにあったんだろうなぁ。
  • (p289-291)家に戻りたい、自宅マンションに戻って、できれば母親も一緒に暮らしたい、といった希望を述べられることもストレングス。
  • (p289-291)病院職員「Aさんはウソつきである」、Rさん「じっくり付き合って話を聞くと、『ウソ』ではなく彼なりに一生懸命頑張って応えようとしている姿であることに気付いた」:ネガティブな面が見つかったとき、リフレーミングしたり、何の現れであるかを理解しようとすることで、ストレングスをより多く見出していける。精神保健福祉の現場にも、クライエントを否定的に捉えて、言動の表層からのみ判断する支援者はいる。言葉で説得しようとしても、そういう人は大抵頑固で容易には受け入れない。292ページ「Aさんが実際に頑張ってやれている姿を見せることが一番の理解につながるであろう」のように、既成事実を積み上げて証明していく方法を意図的に用いてみようかな。
  • (p290-292)精神障害者の受け入れが難しい地域。住民はともかく、役所まで理解してくれないのは辛い。役所の担当ワーカーさんすら反対ないんだろうか。
    が、この逆境にも負けず、取り組みを続けて、Aさんとの信頼関係の強化も実現するRさん強すぎる。Rさんのレジリアンスが半端ない。
  • (p290, 293)支援関係者は、退院時には支援導入時よりもずっと増えている。
    大勢を巻き込むことが必要そうだ。
  • (p291)ストレングスアセスメントシート:これは使える。今すぐ誰に、ということはないけど、支援に行き詰った時とか使えそう。
  • (p293-294)当該事例におけるストレングス視点。自分が普段意識していることが示されていて嬉しい。ここに整理された視点のカケラもないんだろうなみたいな人が精神保健福祉士の資格を持っているなぁと思ったりもする。学校で何を勉強したんですか?と聞いてみたい。勉強した上で、ストレングス視点の有用性を全否定するに至ったのかもしれないけど・・その人、相談支援専門員の資格もあるしサビ管だし、こういう人の支配する事業所に当たると退院できるはずの人もできなくなりそうだ。資格を持っているからストレングス視点を持てるというわけではないのは当たり前だけど。資格がなくてもストレングス視点を持って関われる人はたくさんいるし。個人の資質って重要。
  • (p294)精神保健福祉システムからの解放とは何だろう。
    受診しなくなるということか?それはないか・・。
    福祉サービスが不要になるということか?
    「精神保健」の領域にまたがる福祉サービスが不要になるということか?

3. 内容を組み立てる(目次を作る)

結局、書きながら考えるパターンにはまってしまいました。
効率悪し・・。

4. レポートを書く

6/9、一応できたので、しばらく温めます。

2時間目の途中から、掃除をしながら聴いていたら、掃除がものすごーくはかどりました。

合格レポート

提出して、合格となったレポートを掲載します。
ご参考になれば幸いです。
丸写しはダメですよ。

 自宅への退院を反対されているAさんへの支援の事例では、病院・役所・地域は最初Aさんのストレングスを見出さない側、R精神保健福祉士だけがAさんをストレングスモデル視点で支援する人、という構図だった。極端な印象ではあるが、精神障害者の支援においてはよくあるケースかもしれない。私の身近でも似たケースがしばしばある。しかし、利用者の希望に反対する人たちが支援の過程で賛成側となる可能性は十分あり、当該事例でもR精神保健福祉士はAさんに対してだけでなく、Aさんを取り巻く環境に対しても変化の可能性を信じてストレングス視点を持ち続けている様子がうかがえる。
 当該事例ではまた、明確に記されてはいなかったが、R精神保健福祉士は自分に対してもストレングス視点を持っているように感じられた。R精神保健福祉士は、Aさんと信頼関係を築き、困難な状況でも前進し続ける。架空の理想的なスーパー精神保健福祉士かもしれないが、私の身近にいる支援者の中でRさんの姿勢に近い人はいる。何の苦労もなくストレングス視点を持ち続け支援が順調に進むわけではなく、様々な状況の中で工夫や努力を重ねてきた結果であることはしばしば耳にするところだ。そのように、クライエントや自分を含む環境に対してストレングス視点を持ち続ける姿勢が精神保健福祉士に求められていると、当該事例に示されていると思われる。自分の支援を振り返ると、日頃からストレングス視点を持って利用者と関わっている自負はあるが、利用者に対する見方が否定的になる瞬間が片時もないと言ったら嘘になる。利用者や職員に対して否定的なことばかり言う人を心の中で批判することはよくある。一層の自己覚知が必要である。
 リフレーミングや、表面上の事象にとらわれず本質を理解しようとすることも、常に意識していたい点である。当該事例では、病院職員の「Aさんはウソつきである」に対して、Rさんは「じっくり付き合って話を聞くと、『ウソ』ではなく彼なりに一生懸命頑張って応えようとしている姿であることに気付いた」。一見ネガティブな面について、リフレーミングしたり、何の表れであるかを理解しようとすることが、ストレングスの発見につながることがわかる。心の中に常に留めておきたいことだが、多忙や動揺で失ってしまうこともある。セルフスーパービジョンなどで自らの姿勢や業務を律し、勤務先や関係機関の人たちと連携する中で、多様な見方を吸収していきたい。
 最後に、社会資源の開発・獲得について記しておきたい。当該事例では、退院時の支援関係者が、支援導入時の関係者よりも各段に増えているのが印象的だった。ストレングス視点では、最初に一般的な資源の獲得から検討するという。自分の担当利用者の資源を増やすためにも、真の共生社会実現のためにも、社会資源の開発・獲得について一層学んでいきたい。

講師講評

本事例は、開始から1年間と、ある程度長い時間をかけて、ゆっくり、丁寧に関係性を作った上で、支援を進めて行っていると思います。日々の業務の中で、1ケースに年単位で関われることが可能な方もいれば、そうでない方もいると思います。長い時間をかける(量)ことが是なのではなく、どれだけ真摯にケースに向き合っていけるかという“質”の問題だと思います。
また、P289 下から5行目「❸ 将来こうありたいと思う生活イメージ」いわゆる“目標”ですが、自分はこれが支援を行なっていく上で、最も重要だと考えています。生活していく、つまり“生きていく”のは本人であり、ソーシャルワーカーは「支援者」ですので、本人が目標に向かっていくことを“支援する”立場でなければならないと思います。
その支援の中で、本人が目標を見誤ったり、崩れそうになった時に支援できるのがソーシャルワーカーだと思います。過度なお節介を支援とは言わないと思います。また、エンパワメントの視点からは遠い位置にあると考えます。
本課題において、皆さんが考えたことや感じたことを、現場の場面に置きかけ、本人の思いに寄り添える支援に活かせると良いと思います。

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学11年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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