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合格レポート付き!〈スクーリング5日目〉精神保健福祉に関する制度とサービス|精神保健福祉士養成課程通信科

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月に社会福祉士国家試験に合格したので、2023年3月に精神保健福祉士養成短期コースに申し込みました。

その学習についての記録です。

この記事では、スクーリングの5日目、精神保健福祉に関する制度とサービスについて。

目次

レポート課題

先に、スクーリング5日目のレポート課題を確認しておきます。

【レポート課題】
①まず、自分が居住または勤務している市区町村や都道府県について、以下を調べる
(これらの数値をレポートで詳細 に記載する必要はない)。
・人口など概況 ・精神保健福祉手帳の所持者数
・障害者総合支援法に基づく精神通院公費の利用者数
・精神科医療機関の数や各機関の概況及びサービス内容、
 入院者数 ・障害福祉サービス事業所の各機関の概況及び主なサービス内容

②精神保健医療福祉の動向について授業内容と照らし合わせながら、厚生労働省(障害保健福祉部を中心に)や、公益社 団法人日本精神保健福祉士協会の WEB サイトを開き、関心のあるトピックスについて閲覧する。
【参考】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/index.html (厚労省の関連サイト入口)
https://www.jamhsw.or.jp/(日本精神保健福祉士協会 HP) https://remhrad.jp/(地域精神保健医療福祉社会資源分析データベース)

③ 上記①②の結果と授業内容を踏まえてわかったことや考察したことを 1000 字程度で記述する。
その際、精神保健福 祉に関する法制度やサービスを活用する精神保健福祉士としての視点を交えるようにする。
※上記サイト以外に購読、視聴した参考資料等があれば欄外に記載する。

うーん。
ちょっとハードかも?
でも面白そう。

内容

1コマ目

先に講師の自己紹介と進め方の説明がありました。

科目のねらいからスクーリングのねらい確認
特に
・精神障害者の相談援助活動と法(精神保健福祉法)との関わりについて理解する。
・精神障害者の支援に関連する制度及び福祉サービスの知識と支援内容について理解する。

実践を支える3つのレベル
マクローメゾーマクロ

★精神保健福祉士の役割は拡大している

精神保健福祉士の理念と意義
(法制度・サービス利用の前提の理解)
・精神保健福祉士の歴史
・精神保健福祉士の専門性と倫理
・精神保健福祉士の視点
・精神保健福祉士の倫理綱領

精神障害やメンタルヘルス課題をかかえる人の現状
(精神保健福祉士の主な対象の理解)
・精神障害とは
・「精神障害」の認定について
・精神障害のある人の増加と精神保健福祉士の領域の広がり
・精神疾患を有する患者数、入退院数等の推移、統計的資料

日本の精神保健福祉の歴史
(法制度の変遷、創設の背景に関する理解)
・精神保健福祉行政の歩み
・保護者制度
・法制度の変遷と関連する事件等
・精神保健福祉法の内容(要点)
・障害者福祉の基本施策

2コマ目

精神科病院における入院制度の見直しの経緯と課題
(精神保健福祉士の役割に関する理解)

  • 入院制度に係る戦後の改正の経緯
  • 精神保健医療福祉の充実に関する検討
  • 精神保健福祉法の改正
    平成26年 保護者制度の廃止 等

精神保健福祉法改正の課題
(現在進行中の時事問題の理解)

  • 相模原障害者施設殺傷事件と精神保健福祉法改正
  • 精神障害にも対応した地域包括ケアシステム

医療観察法の概要と実際
(罪を犯した精神障害者へのかかわりの理解)

事例で学ぶ制度・サービスの活用

講義のまとめ、今後の学びの方向性

  • 法制度を、その成り立ちに関する背景を含め、また体系的に理解する。
  • 精神保健福祉法や医療観察法等の概要と、制度に規定されている精神保健福祉士の役割を理解する。
  • 精神障害やメンタル不調を抱えた人の生活支援や経済保障に関する制度の概要と、制度に規定されている精神保健福祉士の役割について理解する。
  • 制度やサービスの概要の理解と併せて、現状における課題を考察し理解する。
  • 法制度・サービスを、精神保健福祉士として適切に活用できるようになることをイメージし、それらの法制度の限界を理解する。

講義の中で薦められた書籍等

  • 「かかわりの途上で~こころの伴走者PSWが綴る19のショートストーリー」相川章子・田村綾子・廣江仁(へるす出版新書)
  • 「ふたりぼっち」助川征雄(万葉新書)
  • 「閉鎖病棟」帚木 蓬生(新潮文庫)
  • 「心病める人たちー開かれた精神医療へ」石川信義(岩波新書)
  • 「ルポ精神病棟」大熊一夫(朝日新聞社)
  • 「精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本」大熊一夫(岩波書店)
  • 『社会資源の活用と創出における思考過程』公益社団法人日本精神保健福祉士協会監修(中央法規出版2019年)

下記は関連する映像資料等として紹介。

  • NHKハートネットTV「60歳からの青春~精神科40年の社会的入院」
    https://www.dailymotion.com/video/x1zpcll
  • CALL4「自由とは『自分で決めることができる世界』 」
    https://www.call4.jp/story/?p=1594
  • 厚生労働省「地域生活を送る精神障害者を知ろう~5人の当事者の取材から」
    https://www.youtube.com/playlist?list=PLMG33RKISnWjMfOkm5FUWaQ7J5lD9k66T
  • 精神障害者の社会的復権とは?⇒WEBコラム「社会的復権を語ろう」参照https://www.jamhsw.or.jp/ugoki/hokokusyo/2019advocacy/index.htm

仕事で気になることがあり、講義にあまり集中できませんでした。面白い内容だったのに残念。

レポートの準備で結構時間がかかりそうなので、レポートのテーマと構成を考えながら、次のスクーリング動画に進みます。

8/25、一応できたのでしばらく温めます。

合格レポート

提出して、合格となったレポートを掲載します。
ご参考になれば幸いです。
丸写しはダメですよ。

 本レポートでは、精神障害者の社会的入院についてわかったことについてまとめる。
 日本で精神障害者の入院は少しずつ減ってきてはいるものの、世界標準から見ればまだ断然多い。特に、本人の意思に拠らない入院が多いことは大きな問題である。本人の意思に拠らない入院が多い理由としては、入院制度の特に医療保護入院に関すること、精神科病院の多くが民間の病院であり経営上病床を埋めたいこと、空いた病床を認知症の方で埋めようとしていること、入院が長期化するほど様々な理由で退院が難しくなること、ケアの負担が相変わらず家族に集中し、家族への支援が不十分であること、地域での受け入れ体制がなかなか整わないこと等がある。法制度は改定が重ねられ良くなっていると言えるが、それでも今なお社会的入院が生じる構造が存在し、社会的入院を減らす仕組みが機能しにくい状況が続いている。社会的入院を根本的に減らすためには、この構造を変えていかなければならない。
 私が住むX自治体では、令和3(2021)年度、X自治体の精神医療審査会が入院の要否を審査した医療保護入院者の入院届は○○件、医療保護入院者の定期病状報告は○○件で、審査結果は全て「適当」である。しかし、制度上の要件を満たしているとされるこれらの医療保護入院の相当数の人たちは、受け皿さえあれば実は地域で暮らせるのではないか。
 X自治体で精神障害者の地域移行・地域定着支援事業を行う事業所による個別支援対象者数、精神障害者が利用可能なグループホームの定員数は、徐々に増えているが、医療保護入院者の数に比べるとはるかに少ない。しかもX自治体では精神障害者関連事業所の設置に対する住民の強い反対運動が起こるなど、資源を増やすのも容易ではない。自治体や関係機関、地域住民と連携し、差別や偏見のない、あらゆる人が共生できる包摂的な社会を構築していくことについての認識を広げていく努力が一層必要だ。
 ドキュメンタリー番組等に描かれる精神科医療の一端には大きな衝撃を受ける。精神障害者を取り巻く状況は、長年の間に改善してきたと言えるが、尊厳を冒されている人が今も存在することを重く受け止めざるを得ない。精神障害者の人権の問題に私は長い間関心を寄せ、いつか何らかの形で関与していければと考えていたが、今回のスクーリングの授業を通して、社会的入院の解消が精神保健福祉の使命であると明確に認識できた。今後は、人権に関する様々な問題の改善が日本で非常にゆっくりであることについて考察を深めながら、社会的入院の解消に向けて社会に働きかけるスキルを身に付け行動していきたい。

講師講評

地域精神保健福祉資源データベース(ReMHRD)や自治体のWEBサイト等により、所属地域の社会資源の概況や長期入院等の概要を調べたことで、保健福祉関係の職場に現在勤務している方は、新たな視点をもって地域を見渡し、現職場での役割や精神保健福祉士としての使命を考察されたようです。これまで働いている地域の資源の分布状況や利用状況を把握できていなかったことに気づけたり、数値をもとに状況を考察するにあたり講義でも触れた日本の精神医療と障害者福祉の歴史的経緯を踏まえた方は深い洞察が得られたと評価します。一方でWEBサイト記事のコピーペーストのみに留まり、ご自身で考察していない方は、せっかく集めた情報を実践に活かすことができないままとなってしまいます。再考をお勧めします。
法制度やサービスについて単なる「知識」の暗記に留まらず、精神疾患や障害を抱える人の自己実現や権利擁護のために適切な使い方をすべきという観点からご自身の実践力について省察した方は、この学びを今後の学習や業務に活かしてください。さらに法制度やサービス及びその活用実態は年々変化します。今後も動向把握を怠らず常に情報のアップデートに努めることを念頭においてください。

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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