こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題15 次の記述のうち、労働者の精神保健の現状として、正しいものを1つ選びなさい。
- セルフケアとは、各企業に義務づけられた精神保健に関する活動である。
- 公立学校教育職員の病気休職者のうち、精神疾患による休職者は1割未満である。
- 職場でのセクシュアルハラスメント被害による精神障害は、労働災害の認定基準の対象から除外されている。
- 年間自殺者数のうち、死亡時に被雇用者であった者はその半数以上を占めている。
- 過労死等防止対策推進法が規定する過労死等の原因には、精神障害が含まれる。
設問について
精神保健の視点からみた勤労者の課題に関する理解が問われる問題。
中央法規当該科目テキスト(第3版)p180~。
各選択肢について
選択肢1:セルフケアとは、各企業に義務づけられた精神保健に関する活動である。
×
厚労省「職場における心とからだの健康づくりのための手引き」では、セルフケアを「自身のストレスに気づき、予防対処するための考え方など」としている。
選択肢2:公立学校教育職員の病気休職者のうち、精神疾患による休職者は1割未満である。
×
教職員の精神保健については、中央法規当該科目テキスト(第3版)p165~。
文部科学省「公立学校教職員の人事行政の状況調査について」最新の令和3年馬によると、病気休職者8,314人のうち精神疾患は5,897人で、約71%。
試験当時のデータでは、約64.2%。
ちなみに、教育職員の精神疾患による病気休職者数5,897人は、全教育職員数の0.64%で、令和2年度の5,203人から694人増加し、過去最多。
選択肢3:職場でのセクシュアルハラスメント被害による精神障害は、労働災害の認定基準の対象から除外されている。
×
厚労省「セクシュアルハラスメントによる精神障害の労災認定について」に「セクシュアルハラスメントが原因で精神障害を発病した場合は労災保険の対象になります」と記載があります。
厚生労働省「精神障害の労災認定」も一読するといいかも。
選択肢4:年間自殺者数のうち、死亡時に被雇用者であった者はその半数以上を占めている。
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厚生労働省「令和3年版自殺対策白書」によると、2020(令和2)年の自殺者は21,081人、被雇用者はそのうち8,163人で、約38.7%。
試験当時のデータでは、被雇用者は約30.2%。
選択肢5:過労死等防止対策推進法が規定する過労死等の原因には、精神障害が含まれる。
〇
(定義)
過労死等防止対策推進法
第二条 この法律において「過労死等」とは、業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう。
厚生労働省「過労死等防止対策」も見ておきたい。
正答
5(過労死等防止対策推進法が規定する過労死等の原因には、精神障害が含まれる。)