こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題2 次のうち、気分障害よりも統合失調症が強く疑われる症状として、正しいものを1つ選びなさい。
- 考想化声
- 自殺念慮
- 罪業妄想
- 観念奔逸
- 思考制止
設問について
代表的な精神疾患の症状に関する問題。
中央法規当該科目テキスト(第2版)で、
・統合失調症の症状:p116~
・うつ病の症状:p136~
各選択肢について
選択肢1:考想化声
〇
「考想化声」は幻覚の1つである幻聴のうち、言語性幻聴に当たり、自分の考えていることが、他人の肥えになって聴こえてくる「思考化声」と同意。
統合失調症ではこの他、自分が今行っていることについていちいち批判する、複数の他人が自分のことを噂し合っている(対話形式の幻聴)といった幻聴が見られる。
統合失調症の症状は、
・陽性症状(健常者にはない症状)
・陰性症状(健常者にあるはずのものがない)
に分けられる。
その中身は主に次の通り。
- 陽性症状:幻覚、妄想、滅裂思考とそれに基づく言動、興奮、奇異な動作
- 陰性症状:感情鈍麻、会話の貧困さ、意欲低下、無為、自閉など
選択肢2:自殺念慮
×
うつ病相では認知に歪みが生じ極端な自己評価低下があり、希死念慮・自殺企図につながる。
統合失調症でも生じることがあるが、気分障害で現れることの方が多い。
選択肢3:罪業妄想
×
貧困妄想・心気妄想と並んで「うつ病の三大妄想」と呼ばれる。
うつ病の症状として見られる思考の障害>微小妄想の1つで、自分に関する事柄を極端に悲観的に捉え、訂正不能で持続する。
選択肢4:観念奔逸
×
観念奔逸については、中央法規当該科目テキスト(第2版)p144。
双極性障害でしばしば見られる思考の障害。
爽快気分とともに、頭の回転が速くなり、次から次へとアイデアが浮かぶが、脇道にそれて主題からは脱線してしまう。内容は次々に飛んでいってしまうので、一貫せずまとまりがなくなる。目に入ったもの、そこにあったものに話題や関心が引き付けられ、注意が一つのことに長続きしない。
選択肢5:思考制止
×
思考制止はうつ病に見られる思考の障害の1つ。
精神運動抑制が重篤になり、考えが進まない、頭が回転しない状態で、思考が制止する。アイデアも浮かんでこないので、判断や決断ができなくなる。本来簡単にできることが、時間をかけてもやり遂げることができなくなる。
正答
1(考想化声)