こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題20 次の記述のうち、職場のメンタルヘルスに関して、正しいものを1つ選びなさい。
- 精神障害に係る労災請求件数は、過去30年間一貫して脳・心臓疾患に係る労災請求件数より多い。
- 「男女雇用機会均等法」では、妊娠中及び産後の女性の危険有害業務の就業制限を規定している。
- 「労働者の心の健康の保持増進のための指針」は、労働契約法に基づき定められたものである。
- 従業員支援プログラム( EAP )は、職場の管理監督者が、職場環境の改善や心の健康相談を実施するものである。
- 精神科デイ・ケアなどで提供されるリワークプログラムは、精神疾患で休職した労働者の職場復帰に向けた支援策である。
設問について
雇用や職場のメンタルヘルスに関わる制度や状況に関する理解が問われる問題。
各選択肢について
選択肢1:精神障害に係る労災請求件数は、過去30年間一貫して脳・心臓疾患に係る労災請求件数より多い。
×
厚生労働省「過労死等(脳・心臓疾患及び精神障害)に係る労災補償状況」によると、労災の請求件数は、2006(平成18)年度までは、脳・心臓疾患に係るものが精神障害に係る請求件数を上回っていたが、2010年度より精神障害に係る請求件数が上回っている。
2022(令和)4年度は、精神障害に係る請求件数が2683件で恐らく過去最高。
請求件数の多い業種は、
1位:医療・福祉(社会保険・社会福祉・介護事業)
2位:医療・福祉(医療業)
だそうな。
選択肢2:「男女雇用機会均等法」では、妊娠中及び産後の女性の危険有害業務の就業制限を規定している。
×
妊娠中及び産後の女性の危険有害業務の就業制限を規定しているのは、労働基準法。
(危険有害業務の就業制限)
労働基準法
第六十四条の三 使用者は、妊娠中の女性及び産後一年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺ほ育等に有害な業務に就かせてはならない。
選択肢3:「労働者の心の健康の保持増進のための指針」は、労働契約法に基づき定められたものである。
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本指針は、労働安全衛生法(昭和 47 年法律第 57 号)第 70 条の2第1項の規定に基づき、同法第 69 条第1項の措置の適切かつ有効な実施を図るための指針として、事業場において事業者が講ずる労働者の心の健康の保持増進のための措置(以下「メンタルヘルスケア」という。)が適切かつ有効に実施されるよう、メンタルヘルスケアの原則的な実施方法について定めるものである。
厚生労働省>職場における心の健康づくり「労働者の心の健康の保持増進のための指針」
選択肢4:従業員支援プログラム( EAP )は、職場の管理監督者が、職場環境の改善や心の健康相談を実施するものである。
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EAPとは、メンタルヘルス不調の従業員を支援するプログラムのことです。
厚生労働省が定める「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の中では、メンタルヘルス対策推進のために「4つのケア」が重要とされています。「4つのケア」とは、労働者自身が自らのストレスを予防・軽減する「セルフケア」、管理監督者の行う「ラインによるケア」、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」、事業場外の専門機関の支援を受ける「事業場外資源によるケア」です。
厚生労働省 e-ヘルスネット
EAPは、4つ目の「事業場外資源によるケア」に当てはまり、社外の機関によって行われます。従業員は自分の悩みを社内の人に知られることなく、専門家に相談することができます。
選択肢5:精神科デイ・ケアなどで提供されるリワークプログラムは、精神疾患で休職した労働者の職場復帰に向けた支援策である。
〇
リワークとは、return to workの略語です。
日本うつ病リワーク協会
気分障害などの精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。
正答
5(精神科デイ・ケアなどで提供されるリワークプログラムは、精神疾患で休職した労働者の職場復帰に向けた支援策である。)