こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
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問題25 次の記述のうち、ソーシャルワーク理論とその代表的な人物として、正しいものを1つ選びなさい。
- ホリス( Hollis, F. )は、人間に共通の欲求充足を権利として認めることを説いた。
- マイヤー( Meyer, C. H. )は、人と状況の両者の相互作用を重要であるとして、状況の中にある人間を中心概念として位置づけた。
- トール( Towle, C. )は、機関には、特定の社会サービスを実施する特定の機能があり、それを手段として用いることがソーシャルワーカーの独自性であるとした。
- ジャーメイン( Germain, C. B. )は、システム理論に生態学的な視点を導入して、「有機体」と「環境」との相互作用に焦点を合わせた。
- アプテカー( Aptekar, H. H. )は、生態的システム論的視点を提唱し、人と環境が相互に関連し合っている視点を重視した。
設問について
ソーシャルワークの理論とその提唱者等の代表的な人物に関する理解が問われる問題。
各選択肢について
選択肢1:ホリス( Hollis, F. )は、人間に共通の欲求充足を権利として認めることを説いた。
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ホリスは、心理社会的アプローチの体系化を確立した人(中央法規当該科目テキスト(第2版)p104等。)。
ホリスといえば、「状況の中の人」。
人間に共通の欲求充足を権利として認めることを説いたのは、アメリカにおける公的扶助ケースワーク研究の代表的な人物であるトール。
選択肢2:マイヤー( Meyer, C. H. )は、人と状況の両者の相互作用を重要であるとして、状況の中にある人間を中心概念として位置づけた。
×
人と状況の両者の相互作用を重要であるとして、状況の中にある人間を中心概念として位置づけたのは、前述の通りホリス。
マイヤーは、1970年代より生態システム論的視点を提唱した人。
クライエントに関する「個人と環境との交互作用面」を包括的にとらえようとした。
一般システム理論のもつ記述性を高く評価し、生態学と組み合わせることによって、「生態ーシステム」とという概念を作り出し、個人と環境とが相互に関連し合っていることに特別の注意を払いながら、ケースにおける構成要素が相互に分かちがたく結びついていることをとらえるのに役立つ視点を打ち立てようとした。
中央法規当該科目テキスト(第2版)p108。
選択肢3:トール( Towle, C. )は、機関には、特定の社会サービスを実施する特定の機能があり、それを手段として用いることがソーシャルワーカーの独自性であるとした。
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トールは、人間に共通の欲求充足を権利として認めることを説いた人。
特定の社会サービスを実施する特定の機能があり、それを手段として用いることがソーシャルワーカーの独自性であるとしたのは、アプテカー。1941年刊行の『機能主義ケースワーク入門』。中央法規当該科目テキスト(第2版)p106。
選択肢4:ジャーメイン( Germain, C. B. )は、システム理論に生態学的な視点を導入して、「有機体」と「環境」との相互作用に焦点を合わせた。
〇
ジャーメインは、ゴードンの定期した方向性を継承して発展させ、独自の「生活モデル」を提唱。一般システム理論に生態学的な視点を導入して、有機体と環境との相互作用に焦点を合わせ、さらに自我心理学の知見を参照して有機体一般を人間に限定した。
中央法規当該科目テキスト(第2版)p108。
選択肢5:アプテカー( Aptekar, H. H. )は、生態的システム論的視点を提唱し、人と環境が相互に関連し合っている視点を重視した。
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生態的システム論的視点を提唱し、人と環境が相互に関連し合っている視点を重視したのは前述の通りマイヤー。
アプテカーは前述の通り、特定の社会サービスを実施する特定の機能があり、それを手段として用いることがソーシャルワーカーの独自性であるとした人。
正答
4(ジャーメイン( Germain, C. B. )は、システム理論に生態学的な視点を導入して、「有機体」と「環境」との相互作用に焦点を合わせた。)