こんにちは。
就労移行支援事業所で就労支援員として働いているブジカエルです。
この記事では、就労移行支援事業所で支援員として働くにあたって、学んだことの中でも特に大切だと思った「関わり方」についてまとめます。
私が支援員になりたての頃、残念なことに、支援員に必要な知識やスキルはほとんど教えてもらえませんでした。研修もなく、必要な知識やスキルが体系立ててあることもなく。関わり方が非常に大事であるということすら伝えられず。
今はだいぶんマシになり、研修も多少は行われるようになりましたが、まだまだ十分とは到底言えないレベル。本当に残念すぎる事業所です。
同じように(?)残念な環境で働く新人支援員さんや、上司や先輩に恵まれない支援員さん、スキルを伸ばしたいけどどうしたらいいのかわからない!という方の参考になったら幸いです。
関わり方全体的に
関わり方次第で、信頼関係ができたりできなかったり、利用者さんの変化や成長を促せたり促せなかったりします。関わり方が違えば、利用者さんの反応が違ってきます。
職業支援員、生活支援員、就労支援員、いずれであっても必要ではないでしょうか。
入職前に国家資格キャリアコンサルタントの勉強はしていたので、受容とか共感とか、カウンセリングの基本的なことは知っていたし、非常に役立つ場面もありましたが、就労移行支援における業務全体を支えられるほどのものではありません。
なので、関わり方が大切だと気づいたときから、関わり方を学ぶために色々な本を読み漁り、どう関わればいいのかを探索しました。
関わり方全体に関して的に特に役立ったのは以下の書籍です。
質問力
気づきを促し、考え方・捉え方、行動の変容を促すために非常に有効なスキルです。
利用者さんの考え方や態度、発言に応じて、色んな角度から質問できるように、質問の引き出しをたくさん持っておくといいと思います。
声かけ
私の勤務先では、支援のメインはプログラム形式となっています。
生活を整えるための講座、作業訓練、ビジネスマナー、心理学講座等、色々なプログラムがあり、それを1日に3コマ。就労移行支援としては標準的な内容で、就職のための学校か予備校の授業みたいだと思いました。
実際、学校の先生向けに書かれた本は役立ちました。
特に↓この本は秀逸です。
利用者さんの年代は18歳から65歳までの間で、全く子どもではないし、子ども扱いするつもりは毛頭ありません。
利用者さんが子どもというのではなく、小学校高学年児童には既に大人の部分もあるし、子ども・大人という区別の前に【人としてどう関わるべきか】ということについての本質的なことが、この本にはわかりやすく、しかもまんべんなく書いてあったと思います。
就労移行支援事業所が、知的障害の方もいる、学校みたいな場所だという意味では、特別支援学級や通級向けの書籍も結構役立ちました。
発達障害や発達障害の方の支援に関すること
ずっと前から思っていたのですが、人は誰でも発達のでこぼこが何かしらあります。
そう思いませんか?
というか、私が言うまでもなくみんなそう思っているのかな?
知的障害も発達障害の1つだし。
精神障害も、発達のでこぼこが影響した認知のし方や脳内物質のアンバランスが影響しているのかもしれません。
私もそうだし、あの人も、この人も・・と考えていたら、この世に生きる人全員が発達障害に見えてきました。
という視点で発達障害に関する本や資料を読むと、診断が必ずしも発達障害ではない利用者さんへの支援にも、かなり応用が効きます。
発達障害に関する資料や、発達障害の方の支援に関する資料はかなり汎用性が高く、万能と言っても過言ではないかもです。
おわりに
愚痴になりますが、私の勤務先は本当に残念な事業所で、対人援助職として最も重要と言っても過言ではないくらい大切な、この「関わり方」についてすら、誰も教えてくれませんでした。
週1日だけ来るこの道うん十年のベテランの人に、福祉も対人援助も未経験で入ってきたので、福祉や対人援助職で必要な知識やスキルを学びたい、どんなスキルをどのように身に付けていったらいいか、といったことを相談したら、「そういうものはない」と言われました。
結局、私の入職から1年後に入ってきた新入社員と来客(他事業所のお偉いさん)が、私の横でちょっとした立話をしているのを聞いていて、来客が「結局大切なのは関わり方だからね」といったような発言をしたことで、私は「この仕事って関わり方がそんなに大事なんだ!」と気づきました。
ぼんやりと感じてはいました。
だから、利用者さんへの接し方をどうしたらいいのか、自分であれこれ悩み考え毎日試行錯誤していました。
就労移行支援はおろか、福祉や対人援助の基本を何も学ぶことなく、いきなり現場に放り込まれて約1年。
私がぼんやり認識していたことを、「関わり方」と言語化してもらえたことのこの感覚こそが「アハ!」。
自分の磨くべきスキルにようやく気づいた瞬間でした。
幸いにして(?)この記事にたどり着いた方は、私のように消耗してしまう前に、ぜひ利用者さんとの関わり方について学んで、実践して、利用者さんとの関わりを楽しんでください♪