こんにちは。
就労移行支援事業所で就労支援員として働いているブジカエルです。
私の勤務先に、不安障害の方が何人かいます。
皆さん一様に、不安障害以外の診断名もあります。うつ、パニック障害、回避性パーソナリティ障害、等々。
不安障害と付き合いながら、就職活動を乗り切り、就職先に定着して長くお勤めできるようにするにはどういう支援が求められるのか、考えています。
アイディアを思いついたらこの記事に足していきます。
不安の度合いを減らすための支援
「また発作が起こるのではないか」という不安や、「こんなことを訊かれたらどうしよう」「こんな風に思われたらどうしよう」という不安。
不安障害の利用者さんたちは、予期不安や不安の予兆を含め、様々な不安と日々格闘しています。
就労移行支援事業所は病院やクリニックではないので治療は行いませんが、利用者さんが不安を減じられるように支援していくこと(特に就活や就職後のことにおいて)は必要だと思っています。
当然、日々の通所の中においても不安を感じてしまっているので、その不安の度合いを減じるための支援もします。利用者さんがどんなことで不安を感じ、どんなことでその不安に対処できたか、支援者側が支援記録をしっかりつけてることと、利用者さんも日報等でそれを自覚することが、とても大切です。
不安を書き出してもらう
認知療法的な方法。
通所にあたって不安に感じていることや、就職活動、就職後のことで不安に思っていることを書き出してもらい、一つ一つ一緒に見ていきます。
不安障害の方は、つい最悪の事態を予測してしまう癖(認知の歪み)などがあり、専ら自分で不安を作り出しています。
利用者さんのそのような否定的思考に対して、適応的(adaptive)・現実的(realistic)な視点を支援員が示して、異なる視点が存在することを、利用者さんが自覚できるように支援します。
自分に言い聞かせる文言集作成
不安障害の方の中に、とても不安だったこと、嫌だったこと、色んなことを乗り越えてきたことを、それが過ぎたらコロッと忘れてしまう人がいます。
いつだって、自分や周りの人の力で乗り越えてきたのに、それを忘れてしまってはもったいない。
そこで、不安が大きくなった時に自分に言い聞かせる文言集を作って、その中から特に効果的な言葉を見付けてもらいます。
「癖で不安になっているだけ。時間が経てば大丈夫」「いつもなんとかなってきたから大丈夫」など、言葉にして自分に言い聞かせることで、認知の修正をはかるようにします。
今まで不安を乗り越えてきたのは、自分自身に他ならないことを思い出してほしいのです。
その他の不安マネジメント
- 腹式呼吸、筋弛緩などによるリラクゼーション法
- ヨガ
- 自律訓練
- 音楽
- アロマ
などが用いられることも。
不安を減じるための手段を考えてもらう
支援員の方で、「あれやってみたら」「これやってみたら」と提案するのは簡単です。
でもそれでは、就職後困難に遭遇した時に、自分(と職場の人)の力で問題に向き合うことが難しくなってしまうかもしれません。
定着支援の中である程度は関われますが、利用者さんの就職先に私はいないので。
- 自分で作り出すその不安を減らすにはどうしたらいいのか?
- そもそも不安を生み出さないようにするためにはどうしたらいいのか?
自分自身で考え、実践していくことを習慣にしてもらえるような支援をしたい、と考えています。